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公開番号2025074002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2024165850
出願日2024-09-25
発明の名称光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層
出願人白金科技股分有限公司
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類G02B 5/28 20060101AFI20250502BHJP(光学)
要約【課題】本発明は、より多様な異なる要求に対応できるよう設計されることを可能にする光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層を公開する。
【解決手段】マッチングコンポジット層は、複数の第1の屈折層、複数の第2の屈折層、および複数の第3の屈折層を含む。前記第2の屈折層の屈折率は、前記第1の屈折層の前記屈折率よりも大きく、かつ前記第3の屈折層の屈折率よりも小さい。隣接するいずれか2つの前記第2の屈折層の内側には、前記第1の屈折層が挟まれ、外側には2つの前記第3の屈折層でそれらの間に挟まれており、これを双方向インクリメンタルモジュールと定義する。前記マッチングコンポジット層に含まれる前記双方向インクリメンタルモジュールの数は少なくともM個であり、これらは互いに連続して積層して配置される。ここで、Mは正の整数であり、Mは3より大きい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板に形成され、屈折率が1.42未満である結合層と、
前記結合層に形成され、順次に積層された正の整数であるN個の膜層を有するマッチングコンポジット層と、
を備える光学フィルターであって、
前記マッチングコンポジット層におけるN個の前記膜層は、
前記結合層の前記屈折率よりも大きい第1の屈折率をそれぞれ有する複数の第1の屈折層と、
前記第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率をそれぞれ有する複数の第2の屈折層と、
前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率をそれぞれ有する複数の第3の屈折層と、
を含み、
前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第3の屈折層をもって前記結合層に接し、第1の膜層と定義され、前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記第1の膜層に接し、第2の膜層と定義され、前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記結合層から離れた末端に配置され、第Nの膜層と定義され、
前記第2の膜層および前記第Nの膜層の間に位置する前記マッチングコンポジット層の部位において、隣接するいずれか2つの前記第2の屈折層の内側には1つの前記第1の屈折層が挟まれ、外側には2つの前記第3の屈折層でそれらの間に挟まれており、これにより共同で双方向インクリメンタルモジュールが定義され、
前記マッチングコンポジット層に含まれる前記双方向インクリメンタルモジュールの数は少なくともM個であり、互いに連続して積層して配置され、Mは正の整数であり、Mは3より大きく、
前記光学フィルターは、法線方向から60度の角度で入射し、波長が400nm~650nmにある光線に対して、10%以下の反射率を有することができる
、ことを特徴とする光学フィルター。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
隣接するいずれか2つの前記双方向インクリメンタルモジュールは、1つの前記第3の屈折層を共有し、Nは30~80である、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項3】
隣接するいずれか2つの前記双方向インクリメンタルモジュールは、1つの前記第3の屈折層を共有し、各前記双方向インクリメンタルモジュールはモジュール厚さを有し、複数の前記双方向インクリメンタルモジュールの前記モジュール厚さの合計が前記マッチングコンポジット層の合計厚さを超える、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項4】
隣接するいずれか2つの前記双方向インクリメンタルモジュールは、1つの前記第3の屈折層を共有し、各前記双方向インクリメンタルモジュールはモジュール厚さを有し、複数の前記双方向インクリメンタルモジュールの前記モジュール厚さの合計が前記マッチングコンポジット層の合計厚さの105%~140%である、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項5】
隣接するいずれか2つの前記双方向インクリメンタルモジュールは、1つの前記第3の屈折層を共有し、前記第3の屈折層は共有厚さを有し、各前記双方向インクリメンタルモジュールはモジュール厚さを有し、複数の前記双方向インクリメンタルモジュールの前記共有厚さの合計は、複数の前記モジュール厚さの合計の20%~25%である、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項6】
各前記双方向インクリメンタルモジュールの前記モジュール厚さが320nm~380nmである、請求項3から5のいずれか1項に記載の光学フィルター。
【請求項7】
各前記双方向インクリメンタルモジュールにおいて、2つの前記第2の屈折層の厚さが、それぞれ前記第1の屈折層の厚さよりも小さく、またいずれか1つの前記第3の屈折層の厚さよりも小さい、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項8】
複数の前記双方向インクリメンタルモジュールにおいて、前記第1の屈折層の最小厚さと最大厚さの差が15nm以下である、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項9】
各前記双方向インクリメンタルモジュールにおいて、2つの前記第2の屈折層の厚さの差が10nm未満である、請求項1に記載の光学フィルター。
【請求項10】
各前記双方向インクリメンタルモジュールにおいて、2つの前記第3の屈折層の厚さの差が15nm未満である、請求項1に記載の光学フィルター。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルター、特に光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の光学フィルターは、複数の屈折層を順次積層する構造が一般的であり、その二種類の屈折率の間には大きな差異がある。しかし、従来の光学フィルターの構成は、現代の多様なニーズに徐々に対応できなくなっている。そこで、本発明者は、上記の欠点を改善できると考え、科学的原理の応用と相まって、合理的な設計によって前述の欠点を効果的に改善する本発明を提案するに至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態は、光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層を提供し、従来の光学フィルターで生じ得る欠点を効果的に改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、光学フィルターを公開するものであり、光学フィルターは、基板と、前記基板に形成され、屈折率が1.42未満である結合層と、前記結合層に形成され、順次に積層されたN個の膜層を有し、Nは正の整数であるマッチングコンポジット層と、を備える。N個の前記膜層は、前記結合層の前記屈折率よりも大きい第1の屈折率をそれぞれ有する複数の第1の屈折層と、前記第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率をそれぞれ有する複数の第2の屈折層と、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率をそれぞれ有する複数の第3の屈折層と、を備える。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第3の屈折層をもって前記結合層に接し、第1の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記第1の膜層に接し、第2の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記結合層から離れた末端に配置され、第Nの膜層と定義される。前記第2の膜層及び前記第Nの膜層の間に挟まれた前記マッチングコンポジット層の部分において、隣接するいずれか2つの前記第2の屈折層の内側には1つの前記第1の屈折層が挟まれ、且つ外側には2つの前記第3の屈折層でそれらの間に挟まれており、共同で双方向インクリメンタルモジュールと定義する。前記マッチングコンポジット層に含まれる前記双方向インクリメンタルモジュールの数は少なくともM個であり、互いに連続して積層して配置される。Mは正の整数であり、Mは3より大きい。前記光学フィルターは、法線方向から60度の角度で入射し、波長が400nm~650nmにある光線に対して、10%以下の反射率を有することができる。
【0005】
本発明の実施形態は、光学フィルターをも公開するものであり、光学フィルターは、基板と、前記基板に形成される結合層と、前記結合層に形成され、順次に積層されたN個の膜層を有し、Nは正の整数であるマッチングコンポジット層と、を備える。N個の前記膜層は、前記結合層の前記屈折率よりも大きい第1の屈折率をそれぞれ有する複数の第1の屈折層と、前記第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率をそれぞれ有する複数の第2の屈折層と、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率をそれぞれ有する複数の第3の屈折層と、を備える。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第3の屈折層をもって前記結合層に接し、第1の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記第1の膜層に接し、第2の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記膜層をもって前記結合層から離れた末端に配置され、第Nの膜層と定義される。前記第2の膜層及び前記第Nの膜層の間に挟まれた前記マッチングコンポジット層の部分において、隣接するいずれか2つの前記第2の屈折層の内側には1つの前記第1の屈折層が挟まれ、且つ外側には2つの前記第3の屈折層でそれらの間に挟まれており、共同で双方向インクリメンタルモジュールと定義する。ここで、前記マッチングコンポジット層に含まれる前記双方向インクリメンタルモジュールの数は少なくともM個であり、互いに連続して積層して配置される。Mは正の整数であり、Mは3より大きい。
【0006】
本発明の実施形態は、さらに光学フィルターのマッチングコンポジット層を公開するものであり、マッチングコンポジット層は、順次に積層され、正の整数であるN個の膜層を含む。N個の前記膜層は、第1の屈折率をそれぞれ有する複数の第1の屈折層と、前記第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率をそれぞれ有する複数の第2の屈折層と、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率をそれぞれ有する複数の第3の屈折層と、を備える。前記マッチングコンポジット層の一端に位置する1つの前記第3の屈折層が第1の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層は、1つの前記第1の屈折層をもって前記第1の膜層に接し、第2の膜層と定義される。前記マッチングコンポジット層の他端に位置する1つの前記膜層が第Nの膜層と定義される。前記第2の膜層及び前記第Nの膜層の間に挟まれた前記マッチングコンポジット層の部分において、隣接する2つの前記第2の屈折層の内側には1つの前記第1の屈折層が挟まれ、且つ外側には2つの前記第3の屈折層でそれらの間に挟まれており、共同で双方向インクリメンタルモジュールと定義する。前記マッチングコンポジット層に含まれる前記双方向インクリメンタルモジュールの数は少なくともM個であり、互いに連続して積層して配置される。Mは正の整数であり、Mは3より大きい。
【0007】
以上に基づき、本発明の実施形態で公開された光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層は、従来とは異なるM個の前記双方向インクリメンタルモジュールが互いに連続して積層されて形成されることにより、各前記双方向インクリメンタルモジュールの屈折率が前記第1の屈折層から両方向に向けて徐々に増加することで、前記マッチングコンポジット層全体の屈折率の分布が調整され、それによって前記光学フィルターがより多様な異なる要求に対応できるよう設計されることを可能にする。
【0008】
発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照する。しかし、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態の光学フィルターの平面模式図である。
図1の具体的な配置図である。
図2の光学フィルターの異なる角度で行ったシミュレーションテストの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
下記より、本発明が開示する「光学フィルター及びそのマッチングコンポジット層」の実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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