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公開番号2025062335
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171328
出願日2023-10-02
発明の名称回転電機のステータ、及びインシュレータ
出願人株式会社豊田自動織機,愛知電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 3/18 20060101AFI20250407BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】巻線の巻き付け作業が容易であり、且つ、高品質な回転電機を提供すること。
【解決手段】インシュレータ延在部53は、ステータコア23とは反対側に位置する外端面55を有している。外端面55には1巻目の巻線29が巻き付けられるとともに、外端面55には、外端面55における1巻目の巻線29よりもインシュレータ基部51寄りの部分であって、且つ、巻き始め部分29s寄りの部分から突出する突起56が設けられている。外周層62を形成する巻線29は、第2最奥部30bで第2ティース側面262に沿って延びた後、突起56上に配置される。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のヨーク、及び前記ヨークの内周面から前記ヨークの径方向の内側へ延びる複数のティースを有し、前記ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されているステータコアと、
前記スロットを通過する巻線が前記ステータコアに巻回されることにより形成されるコイルと、
前記ステータコアにおける前記ヨークの軸方向の端面であるコア端面に対向して配置されるとともに前記コイルと前記コア端面との間を絶縁するインシュレータと、を備え、
前記ティースは、前記ヨークの周方向の一方側に位置する第1ティース側面と、前記ヨークの周方向の他方側に位置する第2ティース側面と、を有し、
前記インシュレータは、
前記軸方向で前記ヨークに対向する筒状のインシュレータ基部と、
前記インシュレータ基部の内周面から前記径方向の内側へ延びるとともに前記軸方向で前記各ティースにそれぞれ対向する複数のインシュレータ延在部と、を有し、
前記コイルは、前記ティース及び前記インシュレータ延在部に対して、前記巻線が前記径方向に螺旋状に行き来しながら集中巻きで複数層に巻回されることにより形成され、
前記コイルを形成する巻線の1層目は、前記径方向の外側から内側に向けて巻回されることにより形成されており、
前記コイルは、前記コイルを形成する巻線の2層目以降の層であって、前記径方向の内側から外側に向けて巻回されることにより形成される外周層を有し、
前記1層目を形成する巻線の巻き始め部分は、前記スロット内において前記第1ティース側面側であって、且つ、前記ヨークの内周面側の部分である第1最奥部で前記第1ティース側面に沿って延びるとともに、前記巻き始め部分を含む前記巻線の1巻目において、前記第2ティース側面に沿って延びる部分は、前記スロット内において前記第2ティース側面側であって、且つ、前記ヨークの内周面側の部分である第2最奥部よりも前記ヨークの内周面に対して離れた位置に配置されている回転電機のステータであって、
前記インシュレータ延在部は、前記ステータコアとは反対側に位置する外端面を有し、
前記外端面には前記1巻目の巻線が巻き付けられるとともに、
前記外端面には、前記外端面における前記1巻目の巻線よりも前記インシュレータ基部寄りの部分であって、且つ、前記巻き始め部分寄りの部分から突出する突起が設けられており、
前記外周層を形成する巻線は、前記第2最奥部で前記第2ティース側面に沿って延びた後、前記突起上に配置されることを特徴とする回転電機のステータ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記外端面に対する前記突起の最頂部の突出高さは、前記巻線の外径の寸法と同じであり、
前記突起は、前記巻線が前記第2最奥部で前記第2ティース側面に沿って延びた後に前記1層目を形成する巻線に巻き付けられるように、前記第2最奥部で前記第2ティース側面に沿って延びた後の巻線を案内することを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
【請求項3】
前記外周層を形成する巻線であり、前記第2最奥部で前記第2ティース側面に沿って延びる巻線は、前記2層目を形成する巻線であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機のステータ。
【請求項4】
前記突起は、前記突起の最頂部に連続し、且つ、前記外端面における前記巻き始め部分とは反対側の部分から前記最頂部に向かうにつれて前記外端面に対する突出高さが徐々に高くなっていく傾斜面を有していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
【請求項5】
前記突起は、前記外端面からの突出方向の先端に位置する突出端面を有し、
前記突出端面における前記インシュレータ基部とは反対側に位置する縁部は、弧状に面取りされていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
【請求項6】
筒状のヨーク、及び前記ヨークの内周面から前記ヨークの径方向の内側へ延びる複数のティースを有し、前記ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されているステータコアを備えた回転電機のステータの一部を構成し、前記ステータコアにおける前記ヨークの軸方向に位置する端面であるコア端面に対向して配置されるとともに、前記軸方向で前記ヨークに対向する筒状のインシュレータ基部と、前記インシュレータ基部の内周面から前記径方向の内側へ延びるとともに前記軸方向で前記各ティースにそれぞれ対向する複数のインシュレータ延在部と、を有し、前記スロットを通過する巻線が前記ステータコアに巻回されることにより形成されるコイルと前記コア端面との間を絶縁するインシュレータであって、
前記インシュレータ延在部は、前記ステータコアとは反対側に位置する外端面を有し、
前記外端面には、前記外端面における前記径方向の外側の端部であって、且つ、前記周方向の一方側に位置する突起が設けられていることを特徴とするインシュレータ。
【請求項7】
前記突起は、前記突起の最頂部に連続し、且つ、前記外端面における前記周方向の他方側から前記最頂部に向かうにつれて前記外端面に対する突出高さが徐々に高くなっていく傾斜面を有していることを特徴とする請求項6に記載のインシュレータ。
【請求項8】
前記突起は、前記外端面からの突出方向の先端に位置する突出端面を有し、
前記突出端面における前記インシュレータ基部とは反対側に位置する縁部は、弧状に面取りされていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のインシュレータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機のステータ、及びインシュレータに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、回転電機のステータは、ステータコアと、コイルと、インシュレータと、を備えている。ステータコアは、筒状のヨーク、及び複数のティースを有している。複数のティースは、ヨークの内周面からヨークの径方向の内側へ延びている。ステータコアには、ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されている。コイルは、スロットを通過する巻線がステータコアに巻回されることにより形成されている。インシュレータは、ステータコアにおけるヨークの軸方向の端面であるコア端面に対向して配置されている。そして、インシュレータは、コイルと各コア端面との間を絶縁する。
【0003】
ティースは、ヨークの周方向の一方側に位置する第1ティース側面と、ヨークの周方向の他方側に位置する第2ティース側面と、を有している。また、インシュレータは、筒状のインシュレータ基部と、複数のインシュレータ延在部と、を有している。インシュレータ基部は、ヨークの軸方向でヨークに対向している。複数のインシュレータ延在部は、インシュレータ基部の内周面からヨークの径方向の内側へ延びるとともにヨークの軸方向で各ティースにそれぞれ対向している。そして、コイルは、ティース及びインシュレータ延在部に対して、巻線がヨークの径方向に螺旋状に行き来しながら集中巻きで複数層に巻回されることにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-115565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、コイルを形成する巻線の1層目が、ヨークの径方向の外側から内側に向けて巻回されることにより形成されている場合がある。このとき、1層目を形成する巻線の巻き始め部分は、例えば、スロット内において第1ティース側面側であって、且つ、ヨークの内周面側の部分である第1最奥部で第1ティース側面に沿って延びている。そして、巻き始め部分を含む巻線の1巻目において、第2ティース側面に沿って延びる部分は、スロット内において第2ティース側面側であって、且つ、ヨークの内周面側の部分である第2最奥部に配置されるのが望ましい。
【0006】
コイルは、例えば、巻線ノズルを用いて、ティース及びインシュレータ延在部に対して、ヨークの径方向に螺旋状に行き来しながら集中巻きで複数層に巻線を巻回することにより形成されている。ここで、巻線ノズルを用いた巻線の巻き付け作業は、1層目を形成する巻線の巻き始め部分が第1最奥部で緩まないように巻線を固定しながら行われる。したがって、巻線の巻き始め部分は、第1最奥部で第1ティース側面に沿って延びている。
【0007】
一方で、巻き始め部分を含む巻線の1巻目において、第2ティース側面に沿って延びる部分を第2ティース側面に対して巻き付ける場合、巻線ノズルの軌道上、巻線ノズルが第2最奥部に届かない場合がある。このような場合、巻き始め部分を含む巻線の1巻目において、第2ティース側面に沿って延びる部分は、第2最奥部よりもヨークの内周面に対して離れた位置に配置される。
【0008】
したがって、スロット内において第2最奥部にデッドスペースが生じてしまうため、スロット内における巻線の占積率が低下してしまう。そこで、第2最奥部で巻線が第2ティース側面に沿って延びるように、例えば、巻線の巻き始め部分を含む1巻目において、第2ティース側面に沿って延びる部分を第2最奥部に強制的に押し上げることが考えられるが、巻線の巻き付け作業が煩雑となる。さらには、巻線を第2最奥部に強制的に押し上げると、巻線の整列性が崩れてしまう虞がある。巻線の占積率の低下、及び巻線の整列性の低下は、回転電機の品質の低下を招く要因となる。したがって、巻線の巻き付け作業が容易であり、且つ、高品質な回転電機の提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する回転電機のステータは、筒状のヨーク、及び前記ヨークの内周面から前記ヨークの径方向の内側へ延びる複数のティースを有し、前記ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されているステータコアと、前記スロットを通過する巻線が前記ステータコアに巻回されることにより形成されるコイルと、前記ステータコアにおける前記ヨークの軸方向の端面であるコア端面に対向して配置されるとともに前記コイルと前記コア端面との間を絶縁するインシュレータと、を備え、前記ティースは、前記ヨークの周方向の一方側に位置する第1ティース側面と、前記ヨークの周方向の他方側に位置する第2ティース側面と、を有し、前記インシュレータは、前記軸方向で前記ヨークに対向する筒状のインシュレータ基部と、前記インシュレータ基部の内周面から前記径方向の内側へ延びるとともに前記軸方向で前記各ティースにそれぞれ対向する複数のインシュレータ延在部と、を有し、前記コイルは、前記ティース及び前記インシュレータ延在部に対して、前記巻線が前記径方向に螺旋状に行き来しながら集中巻きで複数層に巻回されることにより形成され、前記コイルを形成する巻線の1層目は、前記径方向の外側から内側に向けて巻回されることにより形成されており、前記コイルは、前記コイルを形成する巻線の2層目以降の層であって、前記径方向の内側から外側に向けて巻回されることにより形成される外周層を有し、前記1層目を形成する巻線の巻き始め部分は、前記スロット内において前記第1ティース側面側であって、且つ、前記ヨークの内周面側の部分である第1最奥部で前記第1ティース側面に沿って延びるとともに、前記巻き始め部分を含む前記巻線の1巻目において、前記第2ティース側面に沿って延びる部分は、前記スロット内において前記第2ティース側面側であって、且つ、前記ヨークの内周面側の部分である第2最奥部よりも前記ヨークの内周面に対して離れた位置に配置されている回転電機のステータであって、前記インシュレータ延在部は、前記ステータコアとは反対側に位置する外端面を有し、前記外端面には前記1巻目の巻線が巻き付けられるとともに、前記外端面には、前記外端面における前記1巻目の巻線よりも前記インシュレータ基部寄りの部分であって、且つ、前記巻き始め部分寄りの部分から突出する突起が設けられており、前記外周層を形成する巻線は、前記第2最奥部で前記第2ティース側面に沿って延びた後、前記突起上に配置される。
【0010】
これによれば、外周層を形成する巻線は、ヨークの径方向の内側から外側に向けて巻回されている。外周層の巻線が第2ティース側面に対して巻き付けられる際に、第2ティース側面に対して既に巻き付けられている巻線が、外周層の巻線の一部を第2最奥部に案内する。これにより、外周層を形成する巻線が、第2最奥部に配置される。したがって、第2最奥部で巻線が第2ティース側面に沿って延びているため、スロット内において第2最奥部にデッドスペースが生じてしまうことが無い。よって、スロット内における巻線の占積率を向上させることができる。さらには、第2最奥部で巻線が第2ティース側面に沿って延びるように、例えば、巻線の巻き始め部分を含む1巻目において、第2ティース側面に沿って延びる部分を第2最奥部に強制的に押し上げる必要が無い。このため、巻線の整列性を保ちながら巻回を行うことができ、巻線の品質を良好なものとすることができる。また、外端面に巻き付けられている巻線の巻き始め部分を含む1巻目の巻線が突起に接触することにより、1層目の巻線がヨークの径方向外側へずれてしまうことが抑制されている。したがって、1層目の巻線が安定するため、巻線の整列性を保ちながら巻回を行うことができ、巻線の品質を良好なものとすることができる。そして、外周層を形成する巻線は、第2最奥部で第2ティース側面に沿って延びた後、突起上に配置され、1層目を形成する巻線よりもヨークの周方向の外側へ突起によって案内される。これによれば、外周層を形成する巻線を、第2最奥部で第2ティース側面に沿って延ばしたとしても、それ以降の巻線の巻き付け作業をスムーズに行うことができる。以上により、巻線の巻き付け作業が容易であり、且つ、高品質な回転電機を提供することができる。また、占積率を向上させることにより、回転電機を小型化したり、回転電機の出力向上を図ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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