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公開番号2025019079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2024195386,2020030192
出願日2024-11-07,2020-02-26
発明の名称水力発電装置およびその製造方法、ならびに発電システム
出願人株式会社リコー
代理人弁理士法人ITOH
主分類F03B 7/00 20060101AFI20250130BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】水の流れを有効活用でき、耐久性に優れた低落差低流量対応型の水力発電装置の提供。
【解決手段】水路に配置される水力発電装置であって、水流に対して並行または垂直方向に延びる水車軸に直接または間接的に固定され、かつ算術平均高さSaが4μm以上30μm以下の熱可塑性樹脂、算術平均高さSaが0.01μm以上10μm以下の光硬化樹脂、あるいは膜厚1nm以上200μm以下の金属またはシリカでコーティングされた熱可塑性樹脂または光硬化樹脂で構成される回転体と、前記回転体の中心に固定された水車軸とからなる水車と、発電手段と、を備えることを特徴とする水力発電装置。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
水路に配置される水力発電装置であって、
水流に対して並行または垂直方向に延びる水車軸に直接または間接的に固定され、かつ算術平均高さSaが4μm以上30μm以下の熱可塑性樹脂、算術平均高さSaが0.01μm以上10μm以下の光硬化樹脂、あるいは膜厚1nm以上200μm以下の金属またはシリカでコーティングされた熱可塑性樹脂または光硬化樹脂で構成される回転体と、前記回転体の中心に固定された水車軸とからなる水車と、
発電手段と、
を備えることを特徴とする水力発電装置。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水力発電装置を製造する方法であって、
前記回転体を、金属またはシリカでコーティングする、水力発電装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の水力発電装置を製造する方法であって、
前記水力発電装置を設置する水路の水路情報と、水車の材質、形状、大きさ、および構造を含む水車のデータベースの情報とに基づき、造形する水車の造形情報を決定する決定工程と、
決定した水車の造形情報に基づき三次元プリンターで水車を造形する造形工程と、を含む水力発電装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の水力発電装置で発電した電気を使用することにより、外部電源を必要とすることなく、水の浄化、センサ、照明、および生物駆除の少なくともいずれかを行う、発電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水力発電装置および水力発電装置の製造方法、ならびに発電システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、欧州、およびアジア等の新興国において、環境性および再生エネルギーの有効活用の観点から、出力100kW以下のマイクロ水力発電が普及し始めてきているが、メンテンナンス性やコスト等を満足できるものは提供されていない。その要因の一つとして、マイクロ水力発電装置は、それぞれの水路の形状、大きさ、水量等に合わせたオーダーメイドな設計が必要であり、そのため、部品コストがかかってしまうという問題がある。
【0003】
そこで、コスト削減を図るため、射出成型で作製した樹脂製の回転体が使用されることが多くなっているが、さらに型を作らない、三次元的な構造物を造形する方法として三次元(3D)プリンター(以下、「3DP」と称することもある)の活用が考えられる。このような3DPによる造形方式としては、例えば、液体状の光硬化樹脂として樹脂溶液を紫外線レーザーで一層ずつ硬化させて積層していくSLA(Stereolithography)方式、ステレオリソグラフィー方式などが開示されている(例えば、特許文献1および2参照)。
最近では、量産製造の世界に3DPを普及させる動きがあり、プロトタイプの作製以外にも多くのアプリケーションに使われ始めているが、現在までのところ、3DPによる、水の流れを有効に活用した耐久性の高いマイクロ水力発電装置は提供されていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、水の流れを有効活用でき、耐久性に優れた低落差低流量対応型のマイクロ水力発電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段としての本発明の水力発電装置は、水路に配置される水力発電装置であって、水流に対して並行または垂直方向に延びる水車軸に直接または間接的に固定され、かつ算術平均高さSaが4μm以上30μm以下の熱可塑性樹脂、算術平均高さSaが0.01μm以上10μm以下の光硬化樹脂、あるいは膜厚1nm以上200μm以下の金属またはシリカでコーティングされた熱可塑性樹脂または光硬化樹脂で構成される回転体と、前記回転体の中心に固定された水車軸とからなる水車と、前記水車を水流の水力によって回転運動するように前記水車軸で支え、かつ前記水路中に配置される金属または樹脂製の導水手段と、発電手段と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、水の流れを有効活用でき、耐久性に優れた低落差低流量対応型のマイクロ水力発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1の実施形態に係る水力発電装置の製造方法の一例を示す概略図である。
図2は、第2の実施形態に係る水力発電装置の製造方法の一例を示す概略図である。
図3は、螺旋式水車の一例を示す斜視図である。
図4は、円盤式水車の一例を示す斜視図である。
図5Aは、フランシス式水車の一例を示す斜視図である。
図5Bは、図5Aのフランシス式水車の回転体の一例を示す斜視図である。
図6は、ペルトン式水車の一例を示す斜視図である。
図7は、ダリウス式水車の一例を示す概略斜視図である。
図8は、水車の拡大乃至収縮機構の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(水力発電装置)
本発明の水力発電装置は、水路に配置される水力発電装置であって、水流に対して並行または垂直方向に延びる水車軸に直接または間接的に固定され、かつ算術平均高さSaが4μm以上50μm以下の熱可塑性樹脂、算術平均高さSaが0.01μm以上20μm以下の光硬化樹脂、あるいは膜厚1nm以上200μm以下の金属またはシリカでコーティングされた熱可塑性樹脂または光硬化樹脂で構成される回転体と、前記回転体の中心に固定された水車軸とからなる水車と、前記水車を水流の水力によって回転運動するように前記水車軸で支え、かつ前記水路中に配置される金属または樹脂製の導水手段と、発電手段と、を備え、さらに必要に応じてその他の手段を備える。
【0009】
従来のマイクロ水力発電装置では、コストパフォーマンスや耐久性などの点から、導入することが困難であり、限定された地域でしか使用されていないという課題がある。また、従来のマイクロ水力発電装置は、メンテンナンスの維持において、材料の入手に数週間程度かかる場合があり、その場合には、発電を提供する機会を逃してしまうという問題がある。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、水力発電装置における水車の回転体を、所定の樹脂材料を用いて3DPで造形することによって、水の流れを有効活用でき、耐久性に優れた低落差低流量対応型の水力発電装置を提供できることを知見した。
この場合、強度と表面性の観点から、熱可塑性樹脂または光硬化樹脂を用い、3DPとしてLS(Laser Sintering)方式、HSS(High Speed Sintering)方式、または光造形(ステレオリソグラフィー(SLA)方式等)を採用することによって、回転体の算術平均高さSaおよび表面形状を制御することができ、特徴的な流動挙動が得られ、水の流れを有効活用できると共に、耐久性を向上させることができる。また、所定の膜厚の金属またはシリカでコーティングされた前記熱可塑性樹脂もしくは前記光硬化樹脂で回転体を形成することによっても上記同様の効果が得られると共に、Z方向への耐久性がさらに向上することを知見した。
さらに、3DPによって、従来の射出成型では作製できなかった自由な形状、大きさ、構造の水車を容易に効率よく作製することができると共に、異物分離手段、異物回収手段、異物分解手段、および異常通報手段の少なくともいずれかを簡易に組み込むことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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