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公開番号
2025007699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023109275
出願日
2023-07-03
発明の名称
ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤
出願人
国立大学法人神戸大学
代理人
個人
,
個人
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個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20250109BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤を提供する。
【解決手段】ヒストンアセチル基転移酵素阻害剤を有効成分として含む、ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤による。前記予防及び/又は治療剤によれば、ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療を行うことができる。
【選択図】図18
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒストンアセチル基転移酵素阻害剤を有効成分として含む、ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
皮膚障害が、光曝露によって生じるメラノサイトにおけるヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害である、請求項1に記載の皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
【請求項3】
皮膚障害が、光老化による皮膚障害である、請求項1に記載の皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
【請求項4】
皮膚障害が、色素性乾皮症による皮膚障害である、請求項1に記載の皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
【請求項5】
ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤が、ヒストン脱アセチル化酵素4の発現異常を改善する作用を有する、請求項1に記載の皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
【請求項6】
ヒストンアセチル基転移酵素阻害剤が、クルクミン、C-646、A-485、アナカルジン酸、ブチロラクトン、CTPB及びガルシノールからなる群から選択される1種又は複数種である、請求項1に記載の皮膚障害の予防及び/又は治療剤。
【請求項7】
メラノサイトの培養系に候補物質を添加し、前記メラノサイトの細胞傷害を改善する物質を選別することを特徴とする皮膚障害の予防及び/又治療剤のスクリーニング方法。
【請求項8】
メラノサイトの細胞傷害を改善する物質は、ヒストン脱アセチル化酵素4及び/又は細胞老化随伴分泌現象因子を検出することにより得られる、請求項7に記載のスクリーニング方法。
【請求項9】
メラノサイトの細胞傷害を改善する物質は、メラノサイトの生存率を評価することにより得られる、請求項7に記載のスクリーニング方法。
【請求項10】
メラノサイトの細胞傷害を改善する物質は、メラノサイトの細胞遊走能を評価することにより得られる、請求項7に記載のスクリーニング方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒストン脱アセチル化酵素4異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
色素細胞(メラノサイト)は、発生過程において神経堤に由来し、メラニンを産生する細胞である。メラノサイトは、皮膚においては主に表皮の基底層に存在し、周囲ケラチノサイトにメラニンを供給する。メラノサイトは、メラニン産生により紫外線からの防御を担うが、メラノサイトも紫外線によってDNA損傷を生じる。
【0003】
色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:以下、単に「(XP)」ともいう。)では、症状が最も強く発現する標的臓器は皮膚であり、特に色素異常が必発であることから、患者のメラノサイトの紫外線応答を解析することが、XP病態解明において最重要である。XPは、常染色体潜性形式で遺伝する遺伝性光線過敏性疾患であり、重度の光線過敏と神経症状を来す遺伝性DNA修復異常症である。XP患者皮膚は紫外線によって引き起こされるDNA損傷を修復する能力を先天性に欠損するため、日光や紫外線に対する重度の光線過敏(異常な日焼け、色素異常、露光部の皮膚がん等)が病型によって様々な程度に起こる。このため、全生活空間に遮光環境を作る必要があり、XP患者及びその家族のQOLは著しく低下する。適切な遮光を怠れば重篤な光線過敏症状、雀卵斑様の色素異常が進行し、若年齢にもかかわらず高頻度に皮膚がんが発症する。さらに、半数以上のXP患者では原因不明の進行性の脳・神経変性症状を伴い、この重症度が患者予後に影響する。これより、XPの病態の解明と治療薬の確立が強く望まれており、治療薬の確立は、世界中のXP患者の為に急務である。
【0004】
XPは、遺伝的に異なるA~G群(遺伝的相補性群)とバリアント(V)型の8つの病型に分類される。日本のXPでは皮膚症状、神経症状ともに最重症型であるA群(xeroderma pigmentosum group A:XP-A)が約55%を占め、皮膚症状のみのV型が約25%といわれている。日本人に多いXP-A患者では光線過敏症状が重く、生直後から激しい日焼け症状が現れ、低紫外線量でも著明に促進された光老化が見られ、すなわち重度の日焼け反応、大きさも色調も様々なそばかす様色素斑、若年での露光部の皮膚がん等の皮膚症状がみられるが、XP-Aの病態は未だ解明されていない。またXP-A患者では聴力低下、言葉が不明瞭になる、体のバランスが取れなくなる、といった神経症状も6歳ころから顕在化し、10歳を過ぎたころから次第に転びやすい等の神経症状が出始め、聴力低下や知的障害の進行とともに言語機能も低下する。
【0005】
XPでは、症状が最も強く発現する標的臓器は皮膚であり、特に色素異常が必発であることから、メラノサイトでの研究が病態解明を進めていくうえで重要である。しかしながら、XP患者皮膚組織からメラノサイトの単離培養が困難であるため、線維芽細胞(ファイブロブラスト)を用いて解析が行われてきた(非特許文献1、2)。一方、メラノサイトとファイブロブラストでは、紫外線に対する耐性やDNA損傷に対する反応が異なるため、XPにおいてメラノサイトを用いて研究することが重要である(非特許文献3~5)。しかしながら、メラノサイトが関与する露光部で色素斑と脱色素斑が入り混じるXPの早発する光老化の病態を、XP患者由来のメラノサイトを用いて解析した報告はこれまでにない。そこで、本発明者らは、多能性幹細胞から色素幹細胞を作製し、及び当該色素幹細胞からメラノサイトを樹立する方法を見出した(特許文献1、非特許文献6)。
【0006】
エピジェネティクスを担う代表的な分子機構としてヒストン修飾が挙げられる。ヒストン修飾には、ヒストンアセチル基転移酵素(histone acetyltransferase:HAT)と、ヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)が関与している。HATはヒストンのリジン残基をアセチル化することにより、遺伝子発現を増加させる役割を担っている。一方、HDACはヒストンの脱アセチル化することにより、遺伝子発現を抑制させる役割を担っている。このようにHATとHDACは、遺伝子の転写制御において重要な役割を果たしており、ヒストンのアセチル化修飾は、HATとHDACの拮抗した作用により調節されている。
【0007】
ヒトのHDACには18種類あり、 classIからclassIVまでの4つのクラスに分類され、それぞれに特徴がある。classIとclassIIのHDACは亜鉛を酵素活性部位に持つ加水分解酵素であり、細胞内局在としては、classIは核に、classIIは核と細胞質に局在するという特徴がある。HDAC4は、classIIに属する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6624916号公報
【非特許文献】
【0009】
Bowden et al. Int.J.Mol.Sci.2015,15985-15996
Herman et al. Environ MolMutagen.2014June;55(5): 375-384
Fukumoto et al. GenesCells.2016,Feb;21(2):185-99
Cho-TH et al.PhotodermatolPhotoimmunolPhotomed. 2008 Jun;24(3):110-4.
Emri G et al. J Invest Dermatol.2000Sep;115(3):435-40
Hosaka et al. Pigemnt Cell &MelanomaResearch, 2019, 32(5):623-633
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ヒストン脱アセチル化酵素4(HistoneDeacetylase4:HDAC4)異常に伴う皮膚障害の予防及び/又は治療剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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