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公開番号
2025002625
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102939
出願日
2023-06-23
発明の名称
電気接点対および端子対
出願人
株式会社オートネットワーク技術研究所
,
住友電装株式会社
,
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人上野特許事務所
主分類
H01R
13/03 20060101AFI20241226BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】Agを含む被覆層を表面に有する電気接点の組よりなる電気接点対、およびそのような電気接点対を有する端子対において、耐摩耗性を向上させながら、加工に伴う被覆層の損傷を抑制することができる電気接点対および端子対を提供する。
【解決手段】表面側に向かって膨出した膨出状電気接点2と、前記膨出状電気接点2よりも曲率が小さく、前記膨出状電気接点2と表面にて電気的に接触可能な平板状電気接点3と、を含み、前記膨出状電気接点2は表面に、Agを含み、Agの含有量が99.9質量%以上である高純度Ag被覆層24を有する一方、前記平板状電気接点3は表面に、Agと、含硫黄有機化合物とを含み、Agの含有量が97.0質量%以上99.5質量%以下である低純度Ag被覆層34を有する、電気接点対1とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
表面側に向かって膨出した膨出状電気接点と、
前記膨出状電気接点よりも曲率が小さく、前記膨出状電気接点と表面にて電気的に接触可能な平板状電気接点と、を含み、
前記膨出状電気接点は表面に、
Agを含み、
Agの含有量が99.9質量%以上である高純度Ag被覆層を有する一方、
前記平板状電気接点は表面に、
Agと、
含硫黄有機化合物とを含み、
Agの含有量が97.0質量%以上99.5質量%以下である低純度Ag被覆層を有する、電気接点対。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記低純度Ag被覆層における前記含硫黄有機化合物の含有量が、0.5質量%以上3.0質量%以下である、請求項1に記載の電気接点対。
【請求項3】
前記高純度Ag被覆層は、硬質銀層として構成されている、請求項1に記載の電気接点対。
【請求項4】
前記膨出状電気接点および前記平板状電気接点において、
CuまたはCu合金よりなる基材の表面を被覆して、NiまたはNi合金よるなる下地層が形成され、
前記下地層の表面を被覆して、それぞれ前記高純度Ag被覆層および前記低純度Ag被覆層が形成されている、請求項1に記載の電気接点対。
【請求項5】
第一の接点部を有する第一の端子と、第二の接点部を有する第二の端子と、を含み、
前記第一の接点部と前記第二の接点部の組が、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気接点対より構成され、相互に電気的に接触可能となっている。端子対。
【請求項6】
前記第一の端子は、前記膨出状電気接点を有する嵌合型のメス端子として構成され、
前記第二の端子は、前記平板状電気接点を有し、前記第一の端子と嵌合可能なオス端子として構成されている、請求項5に記載の端子対。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気接点対および端子対に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車において、大電流用の電気接続端子として、Ag被覆層を表面に設けた端子が用いられる場合がある。Ag被覆層を表面に設けた端子は、耐熱性や耐食性、導電性に優れる一方、Agが軟らかく凝着を起こしやすい性質を有することに起因し、摺動を受けた際に、表面の摩耗を起こしやすい。そこで、耐熱性や導電性等、Agの優れた特性を利用しながら、摩耗を抑えるための手段の1つとして、Ag被覆層にSe等の添加元素を含有させることで、Ag被覆層の硬度を高め、硬質銀層とする手法がとられる場合がある。
【0003】
しかし、端子表面のAg被覆層を、Se等の添加元素の含有により、硬質銀層とすることでは、耐摩耗性を十分に向上させられない場合が生じうる。例えば、端子の大電流化に伴い、電気接点に高接触荷重を印加する必要が生じるが、そのように高接触荷重を印加して電気接点を摺動させる場合に、従来一般の硬質銀層では、必要とされる耐摩耗性を十分に満たせない場合がある。そのような場合に、端子の電気接点の表面に設けるAg被覆層として、従来一般の硬質銀層よりも耐摩耗性に優れたAg被覆層を適用することが考えられる。例えば、特許文献1に、ベンゾチアゾール類またはその誘導体を含む銀めっき液を用いて、素材上に銀からなる表層を形成して銀めっき材を製造することが開示されている。これにより、従来よりも耐摩耗性に優れた銀めっき材が得られるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-048977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている形態のように、電気接点に設けるAg被覆層に、ベンゾチアゾール類等の有機化合物よりなる添加剤を添加し、Ag被覆層におけるAg濃度を低く抑えることで、耐摩耗性の向上に高い効果が得られることが期待される。Ag濃度が低いことで、Agの凝着が抑制され、Ag被覆層の表面の摩擦係数が低く抑えられるものと考えられる。
【0006】
一方で、有機化合物よりなる添加剤を添加する場合に、耐摩耗性向上の効果を十分に得られるだけの量の添加剤をAg被覆層に添加すると、Ag被覆層が従来一般の硬質銀層と比較して脆くなりやすい。すると、プレス加工等の機械加工によって、Ag被覆層を備えた金属材を所定の形状に加工する際に、Ag被覆層の表面に、亀裂等の損傷が生じやすくなる。そのような損傷が生じると、下地層や基材等、Ag被覆層の下層に存在する金属材料において、酸化等の変性が起こりやすくなり、端子の耐久性を低下させる原因となる。特に、エンボス状に膨出した電気接点を形成する場合に、その電気接点の膨出箇所の表面に亀裂が生じやすい。このように、電気接点において、Ag被覆層内での亀裂の発生、およびそれに伴う酸化の進行が起こると、所望の電気接続特性を長期にわたって維持することが難しくなる。
【0007】
以上に鑑み、Agを含む被覆層を表面に有する電気接点の組よりなる電気接点対、およびそのような電気接点対を有する端子対において、耐摩耗性を向上させながら、加工に伴う被覆層の損傷を抑制することができる電気接点対および端子対を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の電気接点対は、表面側に向かって膨出した膨出状電気接点と、前記膨出状電気接点よりも曲率が小さく、前記膨出状電気接点と表面にて電気的に接触可能な平板状電気接点と、を含み、前記膨出状電気接点は表面に、Agを含み、Agの含有量が99.9質量%以上である高純度Ag被覆層を有する一方、前記平板状電気接点は表面に、Agと、含硫黄有機化合物とを含み、Agの含有量が97.0質量%以上99.5質量%以下である低純度Ag被覆層を有する。
【0009】
本開示の端子対は、第一の接点部を有する第一の端子と、第二の接点部を有する第二の端子と、を含み、前記第一の接点部と前記第二の接点部の組が、前記電気接点対より構成され、相互に電気的に接触可能となっている。
【発明の効果】
【0010】
本開示の電気接点対および端子対は、Agを含む被覆層を表面に有する電気接点の組よりなる電気接点対、およびそのような電気接点対を有する端子対において、耐摩耗性を向上させながら、加工に伴う被覆層の損傷を抑制することができる電気接点対および端子対となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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