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公開番号2024176078
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094304
出願日2023-06-07
発明の名称スラグ磨砕機の運転方法及び制御装置
出願人日鉄エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人英和特許事務所
主分類B02C 17/04 20060101AFI20241212BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約【課題】処理スラグの品質の経時的変化を抑制し、処理スラグの品質を安定させることのできるスラグ磨砕機の運転方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグS1の磨砕処理を行い、溶融スラグS1を処理スラグS2とするスラグ磨砕機Aの運転方法において、磨砕処理を行うための駆動部1を駆動させる電動機3の電流値の変動に対応する運転条件を調整し、電動機3の電流値を安定させる対応を実施する。制御装置6は前記対応を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグの磨砕処理を行い、前記溶融スラグを処理スラグとするスラグ磨砕機の運転方法において、
前記磨砕処理を行うための駆動部を駆動させる電動機の電流値の変動に対応する運転条件を調整し、前記電動機の電流値を安定させることを特徴とするスラグ磨砕機の運転方法。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記駆動部は回転ドラムを含み、前記運転条件として前記回転ドラムの回転数を調整する、請求項1に記載のスラグ磨砕機の運転方法。
【請求項3】
前記回転ドラムの回転数を1000~2500rpmの範囲で調整する、請求項2に記載のスラグ磨砕機の運転方法。
【請求項4】
前記電動機の電流値は、前記駆動部とその付属部における消耗品を交換後に所定値にセットして運転開始し、運転開始後、前記電動機の電流値の移動平均値が所定量増加したとき、前記回転ドラムの回転数を所定量低下させて前記電動機の電流値を安定させる、請求項2又は3に記載のスラグ磨砕機の運転方法。
【請求項5】
前記回転ドラムの回転数が予め定めた所定下限値に達したら、前記消耗品を交換する、請求項4に記載のスラグ磨砕機の運転方法。
【請求項6】
一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグの磨砕処理を行い、前記溶融スラグを処理スラグとするスラグ磨砕機の運転を制御する制御装置であって、
前記磨砕処理を行うための駆動部を駆動させる電動機の電流値の変動に対応する運転条件を調整し、前記電動機の電流値を安定させることを特徴とするスラグ磨砕機の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグの磨砕処理を行い、その溶融スラグを処理スラグとするスラグ磨砕機の運転方法及び制御装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般廃棄物処理施設において、廃棄物を1200℃以上で高温溶融した溶融物を、水等を使用し急冷して生成した物質を溶融スラグという。溶融スラグは、二酸化ケイ素(SiO

)、酸化カルシウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al



)等から構成され、天然骨材の代替としてアスファルト混合物やコンクリート二次製品用骨材、埋め戻し材等の幅広い用途に使用される。溶融スラグは、天然砂と比較すると角張り粒形が大きいため、骨材の代替に使用するためには尖った形状を丸くし骨材形状の指標となる粒形判定実積率の改良や用途に応じた粒度分布、骨材粒子の大きさの指標となる粗粒率、75μm以下の骨材粒径の重量割合を示す微粒分量等の基準値を満足するとともに、変動幅が少ない安定的品質を維持する必要がある。
【0003】
その対応としては、溶融スラグの加工装置として整粒機を使用することが一般的である。整粒機型式は、一般的に溶融スラグをハンマー等で破砕する「破砕式」と溶融スラグ自身を擦り合わせる「磨砕式」があるが、粒形判定実積率向上等土木分野の用途拡大が期待できる磨砕式整粒機、すなわち「スラグ磨砕機」を使用する事例が多くなっている。このようなスラグ磨砕機の一例として特許文献1には、高速回転する回転ドラム及びその外周縁に配置した環状体を含むものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-182202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているような回転ドラムを含むスラグ磨砕機の運転方法において回転ドラムの回転数は、磨砕処理後の溶融スラグである処理スラグの品質が所定の基準値を満足するように予め設定し、その設定した回転数で運転を継続することが一般的であった。すなわち、従来のスラグ磨砕機では、処理スラグの品質が所定の基準値を満足するように運転条件を予め設定し、基本的にその運転条件で運転を継続することが一般的であった。
【0006】
しかし、本発明者らがスラグ磨砕機による長期間の試験を重ねたところ、従来のように運転開始時に設定した運転条件で長期間継続した場合、処理スラグの品質が経時的に変化することがわかり、処理スラグの品質が基準値を満足できず、溶融スラグの使用に支障を及ぼすことに繋がる状況となる懸念が生じる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、処理スラグの品質の経時的変化を抑制し、処理スラグの品質を安定させることのできるスラグ磨砕機の運転方法及び制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らが、処理スラグの品質が経時的に変化する要因について試験及び検討を重ねた結果、スラグ磨砕機において溶融スラグの磨砕処理を行うための駆動部(例えば上述の回転ドラム)を駆動させる電動機の電流値の継時的な変動(通常は電流値上昇)が大きな要因であることがわかった。この電動機の電流値は、スラグ磨砕機における溶融スラグの磨砕処理時の負荷である磨砕負荷を示す指標であり、例えば電動機の電流値上昇は磨砕負荷の上昇を示す。すなわち、電動機の電流値変動は、スラグ磨砕機において溶融スラグの磨砕処理を行うための駆動部(例えば上述の回転ドラム)やその付属部(例えば上述の環状体)の摩耗や損耗により溶融スラグの挙動等が運転開始時と異なってきていることを示し、これに伴い磨砕負荷も運転開始時と異なってきていることを示す。そして、この磨砕負荷の変動により処理スラグの品質が経時的に変化する。
【0009】
このような知見を踏まえ本発明者らは、処理スラグの品質の経時的変化を抑制してその品質を安定させるためには、電動機の電流値を安定させることが肝要であると考え、さらに試験及び検討を重ねた結果、本発明に想到するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の一観点によれば、次のスラグ磨砕機の運転方法が提供される。
一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグの磨砕処理を行い、前記溶融スラグを処理スラグとするスラグ磨砕機の運転方法において、
前記磨砕処理を行うための駆動部を駆動させる電動機の電流値の変動に対応する運転条件を調整し、前記電動機の電流値を安定させることを特徴とするスラグ磨砕機の運転方法。
また、本発明の別の観点によれば、次のスラグ磨砕機の制御装置が提供される。
一般廃棄物溶融処理施設で生成する溶融スラグの磨砕処理を行い、前記溶融スラグを処理スラグとするスラグ磨砕機の運転を制御する制御装置であって、
前記磨砕処理を行うための駆動部を駆動させる電動機の電流値の変動に対応する運転条件を調整し、前記電動機の電流値を安定させることを特徴とするスラグ磨砕機の制御装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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