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公開番号
2024167236
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-03
出願番号
2024134919,2021537748
出願日
2024-08-13,2020-01-08
発明の名称
プリズマトイド光導体
出願人
ザ リサーチ ファウンデイション フォー ザ ステイト ユニヴァーシティ オブ ニューヨーク
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01T
1/20 20060101AFI20241126BHJP(測定;試験)
要約
【課題】亜原子粒子を検出するためのデバイス、及びそれを製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明のデバイスは、複数のシンチレータと、これら複数のシンチレータの第1の端部の上に設けられた検出器と、これら複数のシンチレータの第2の端部の上に設けられたプリズマトイドとを含む。プリズマトイドは、複数のシンチレータのうちの隣接するシンチレータ同士の間で光を経路変更する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
亜原子粒子を検出するためのデバイスであって、
複数のシンチレータと、
前記シンチレータの第1の端部の上に設けられた少なくとも1つの検出器と、
前記シンチレータの第2の端部の上に設けられたプリズマトイドと、
を備え、
前記プリズマトイドは、前記複数のシンチレータのうちの第1の対をなす隣接シンチレータ同士の間で光を経路変更するように構成される、ことを特徴とするデバイス。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記プリズマトイドは、前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの少なくとも1つのシンチレータから放出された少なくとも1つの亜原子粒子の伝播を経路変更するための少なくとも1つの反射面を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つの亜原子粒子の前記伝播は、放出シンチレータから前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの別のシンチレータに向かって経路変更される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記プリズマトイドは、少なくとも1つの角柱、少なくとも1つの反角柱、少なくとも1つの角錐台、少なくとも1つの三角形、少なくとも1つの角台塔、少なくとも1つの直方体、少なくとも1つの楔、少なくとも1つの角錐、少なくとも1つの切頭角錐、及び少なくとも1つの部分球のうちの少なくとも1つとして実質的に成形される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
第2の対をなす隣接シンチレータ、を更に備え、
前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの第1のシンチレータは、前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの第1のシンチレータに隣接し、
前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第1のシンチレータは、前記少なくとも1つの検出器のうちの第1の検出器を前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第1のシンチレータと共有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの第2のシンチレータは、前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの第2のシンチレータに隣接し、
前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第2のシンチレータは、前記少なくとも1つの検出器のうちの第2の検出器を前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第2のシンチレータと共有する、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記プリズマトイドは、前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第1のシンチレータからの光を、前記第1の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第2のシンチレータ、前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第1のシンチレータ、及び前記第2の対をなす隣接シンチレータのうちの前記第2のシンチレータのうちの少なくとも1つへと経路変更するように構成される、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の対をなす隣接シンチレータの前記シンチレータの各々は、第1の内面と、それと実質的に平行な第2の内面とを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の内面と前記第2の内面とは、前記プリズマトイドからの前記光の実質的に全てのものを前記少なくとも1つの検出器に伝送するために光をこれらの内面同士の間で反射するように構成される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記少なくとも1つの検出器は、少なくとも1つのピクセル化センサを備える、請求項1に記載のデバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国特許商標庁に2019年1月8日及び2020年1月7日にそれぞれ出願された米国仮特許出願第62/789,559号及び第62/957,991号に対して優先権を主張し、各々の全内容が、引用によって本明細書に組み込まれている。
続きを表示(約 2,400 文字)
【0002】
(政府援助)
本発明は、認可番号第EB024849号の下で米国国立衛生研究所によって付与された政府援助を用いて作成されたものである。米国政府は、本発明においてある特定の権利を有する。
【0003】
(技術分野)
本発明は、一般的に放射線撮像の分野に関し、具体的には陽電子放出断層撮影(PET)に関する。
【背景技術】
【0004】
PETは、生存生物内の機能プロセスを観察するための3次元(3D)画像を生成する核医学撮像様式である。PETは、臨床腫瘍学において癌を検出するため、及び心臓病及び/又は脳障害の臨床診断に向けて一般的に用いられている。陽電子を放出する放射性核種は、生物の中に導入された後に、各消滅において2つの光子を直径方向に正反対に放出しながら減衰する。電磁波が媒体を貫通してある距離だけ伝播する時間を測定するために飛行時間(TOF)の測定を利用することができる。TOF PETシステムは、光子を検出し、記録された2つの光子が時間コヒーレンス状態にあるかどうか、すなわち同じ位置の消滅事象に属するか否かをTOF情報を用いて決定する。TOF PETは、到着時間の差を用いて各消滅事象の場所を特定する。TOF場所特定データがない場合には、計算コストの高い反復的再構成アルゴリズムを用いて測定投影データとの最良一致を与える3D事象分布が推定される。最新のPET読み出しは、速度と磁気共鳴適合性とに起因してシリコン光電子増倍管(SiPM)を用いて実施される。
【0005】
PETシンチレータでは、単一の器官挿入器等の小さいリング径しか有さない検出システムにおいて特に顕著である視差及びその結果として生じる空間ぼけを低減するために高い相互作用位置(DOI)分解能が必要とされる。従来、DOI読み出しは、シンチレータアレイ毎に2つの読み出しアレイを用いる両面読み出しによって実施される。しかしながら、両面読み出しは、通常のPETシステムと比較して2倍の電子機器を必要とする。従って、最近の研究は、1つのシンチレータ及び1つの読み出しアレイしか必要としない片面読み出し技法の開発に主眼を置いてきた。1:1結合を用いることもできるが、システムコストを低減するために一般的には複数のシンチレータ結晶が単一の読み出しピクセルに結合される。
【0006】
最新のDOI技法は、光を他の読み出しピクセルに経路変更するためにシンチレータアレイの上部で実質的に平坦な反射性光導体を用いる。そうする上で、単一のガンマ線相互作用事象に関する単一のSiPMピクセル上で吸収される最大光の一部分の検知と、アレイの全ピクセルにわたって吸収された全光に対するこの検出部分とによってDOI情報を得ることができる。この測定を行うのには2つの異なる読み出しピクセルしか必要とされない。しかしながら、DOI分解能を改善するためにはより多くのピクセルを有することが有用である。
【0007】
従来の光導体幾何学構成は、光を他の結晶の中へと経路変更してピクセルを読み出すのではなく、ガンマ線吸収が発生した元のシンチレーション結晶の中へと主に光を導き戻す平坦で均一な反射性材料を用いる。それによって光のうちのほとんどが、DOI測定を行うのに必要とされる他のピクセルと共有されず、従って片面DOI読み出しを無効にすることから、準最適なDOI分解能がもたらされる高アスペクト比シンチレータ(~15~20mm厚)と均一光導体とを用いる現在の片面DOI読み出しは、~5mmの半値全幅(FWHM)DOI分解能しか達成することができない。それとは対照的に、両面読み出しは、1mmFWHM程度のDOI分解能を達成することができ、実践での使用に実現可能になる前に片面技法の改善に向けたかなりの余地を残す。従来のシステム及び方法は、PET検出器システムにおいて影響力の大きい光共有技法を実現することができない。
【0008】
従来、セントロイディングによってガンマ線相互作用の場所を結晶レベルまで細かく特定することによって全体の検出器システムを改善するアンガーロジックスキームが用いられている。従来の均一光導体の不十分な光共有に起因して、周辺結晶は共有するための結晶及びピクセルが少ないことから、検出器アレイの周辺部におけるアンガーロジック場所特定は、中心部にある結晶及び検出器のものと比較して著しく劣る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のシステムの欠点を解消するために、本明細書では、PET検出器システムにおけるシンチレータ結晶同士の間の光共有を改善するためのシステム及び方法が提示される。本開示は、従来のDOI読み出しのシステム及び方法の欠点を解消し、検出器アレイ全体にわたって改善されたDOI分解能及びより均一なアンガーロジック場所特定性能を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、本発明の複数の態様は、上記の問題及び欠点に対処し、下記で説明する利点をもたらす。本発明のある態様は、亜原子粒子(sub-atomic particles)を検出するためのデバイスであって、複数のシンチレータと、シンチレータの第1の端部の上に設けられた少なくとも1つの検出器と、シンチレータの第2の端部の上に設けられたプリズマトイドとを備え、プリズマトイドが、複数のシンチレータのうちで第1の対をなす隣接シンチレータ同士の間で光を経路変更するように構成されるデバイスを実現する。
(【0011】以降は省略されています)
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