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公開番号2024171300
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023193673
出願日2023-11-14
発明の名称光束制御部材および金型
出願人株式会社エンプラス
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類G02B 3/08 20060101AFI20241204BHJP(光学)
要約【課題】複数の位相制御面を含むボルテックス面を有する光束制御部材であって、リング状の強度分布の光を適切に形成できる光束制御部材を提供すること。
【解決手段】本発明の光束制御部材は、中心軸を中心とする螺旋形状を有し、かつ前記中心軸を中心として放射状に分割された複数の位相制御面と、前記複数の位相制御面のうち隣接する2つの位相制御面の端部同士をそれぞれ接続する複数の段差面と、を含むボルテックス面を有する。前記複数の段差面の上辺は、前記ボルテックス面の中心部で交わっている。側面視において、前記ボルテックス面の中心部から外周部に向かう曲線は、前記ボルテックス面の前記中心部に変曲点を有する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸を中心とする螺旋形状を有し、かつ前記中心軸を中心として放射状に分割された複数の位相制御面と、前記複数の位相制御面のうち隣接する2つの位相制御面の端部同士をそれぞれ接続する複数の段差面と、を含むボルテックス面を有し、
前記複数の段差面の上辺は、前記ボルテックス面の中心部で交わっており、
側面視において、前記ボルテックス面の中心部から外周部に向かう曲線は、前記ボルテックス面の前記中心部に変曲点を有する、
光束制御部材。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記複数の段差面のそれぞれの上辺の延長線と前記中心軸との最短距離、および前記複数の段差面のそれぞれの下辺の延長線と前記中心軸との最短距離は、いずれも5μm以下である、請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項3】
前記複数の位相制御面の数は、前記ボルテックス面のトポロジカルチャージ数と同数である、請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項4】
前記複数の位相制御面は、同じ形状を有する、請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項5】
前記複数の位相制御面は、同じ高さ範囲に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の光束制御部材。
【請求項6】
光束制御部材を成形するための金型であって、
前記光束制御部材は、中心軸を中心とする螺旋形状を有し、かつ前記中心軸を中心として放射状に分割された複数の位相制御面と、前記複数の位相制御面のうち隣接する2つの位相制御面の端部同士をそれぞれ接続する複数の段差面と、を含むボルテックス面を有し、
前記複数の段差面の上辺は、前記ボルテックス面の中心部で交わっており、
側面視において、前記ボルテックス面の中心部から外周部に向かう曲線は、前記ボルテックス面の前記中心部に変曲点を有する、
金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光束制御部材、および光束制御部材を成形するための金型に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大容量のデータを、光通信を用いて高速で送受信するために、マルチモード光ファイバを備えた通信装置および通信システムが使用されている。マルチモード光ファイバは、光が通るコアの径がシングルモード光ファイバよりも大きいため、より多くの光を通すことができる。このようなマルチモード光ファイバを用いた光通信では、光ファイバの端面で反射されて光源に向かって光が戻る後方反射が問題となる。光源に反射光が戻ると、光源の出力が変動してしまう戻り光雑音と呼ばれる現象が発生してしまうからである。
【0003】
この問題を改善するための手段として、ボルテックスレンズや螺旋位相板などと称される光学素子を用いることが知られている(例えば特許文献1)。ボルテックスレンズ(螺旋位相板)とは、螺旋形状の位相制御面と、位相制御面の端部を接続する段差面とを含むボルテックス面を有する光学素子(光束制御部材)である。ボルテックスレンズに、中心部分の強度が高いガウス分布を有する光(ガウシアンビーム)を通過させると、中心部分の強度が顕著に低下した、リング状の強度分布を有する光(ボルテックスビーム)に変換される。特許文献1には、マルチモード光ファイバに入射させる光を、ボルテックスレンズを用いて生成されたリング状の強度分布の光とすることで、後方反射された光が光源に到達しにくくなることが記載されている。
【0004】
非特許文献1および非特許文献2には、ボルテックスレンズと同様の機能を有する螺旋状位相マスクを用いた光通信が開示されている。非特許文献1および非特許文献2では、空間光変調器を用いて螺旋状位相マスクを実現している。非特許文献1では、トポロジカルチャージ数lが+4、+8、-8、+16の位相マスクを用いている。非特許文献2では、トポロジカルチャージ数lが1、2、3、4の位相マスクを用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-091014号公報
【非特許文献】
【0006】
Jian Wang, et al., "Terabit free-space data transmission employing orbital angular momentum multiplexing", Nature Photonics, Vol. 6, pp. 488-496.
Zikun Wang, "Efficient Recognition of the Propagated OrbitalAngular Momentum Modes in Turbulences With the Convolutional Neural Network", IEEE Photonics Journal, Vol. 11, 7903614.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記非特許文献1および非特許文献2に開示されているように、様々なトポロジカルチャージ数の位相マスクが知られている。そこで、本発明者は、様々なトポロジカルチャージ数のボルテックスレンズを製造することを試みた。図1A~Cは、トポロジカルチャージ数lがそれぞれ異なる位相パターンの例を示す図であり、図1D~Fは、図1A~Cに示される位相パターンを有する、その中心部がつぶれておらず、リング状の適切な強度分布の光を形成できるボルテックス面の形状を示す図である。具体的には、図1Dは、図1Aに示される位相パターン(l=1)を有するボルテックス面の形状を示す図であり、図1Eは、図1Bに示される位相パターン(l=2)を有するボルテックス面の形状を示す図であり、図1Fは、図1Cに示される位相パターン(l=4)を有するボルテックス面の形状を示す図である。
【0008】
レンズなどの光学素子を金型を用いて製造する場合、金型の光学面を成形する面は、切削加工で形成されるのが一般的である。そこで、本発明者は、ボルテックスレンズを成形するための金型のボルテックス面を成形する面(以下「ボルテックス面成形面」と称する)を切削加工で形成した。このようにして得られた金型を用いて上記図1E、Fに示されるボルテックス面(l≧2)を有するボルテックスレンズを製造したところ、ボルテックス面の中心部がつぶれてしまった。このようなボルテックスレンズでは、意図しない中心部の形状に起因して、リング状の強度分布の光を適切に形成することができなかった。
【0009】
本発明の目的は、複数の位相制御面を含むボルテックス面を有する光束制御部材であって、リング状の強度分布の光を適切に形成できる光束制御部材を提供することである。また、本発明の別の目的は、上記光束制御部材を成形するための金型を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の光束制御部材、および光束制御部材を成形するための金型に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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