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公開番号2024168460
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085165
出願日2023-05-24
発明の名称ウェーハの加工方法
出願人株式会社ディスコ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/304 20060101AFI20241128BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】環状凸部を有するウェーハを高品質、かつ、高い生産性をもって加工する。
【解決手段】裏面の外周部に環状凸部を有するとともに、該裏面の該環状凸部に囲繞される領域に円形凹部が形成されたウェーハの加工方法であって、該ウェーハの表面に糊層を備えないシートを固定するとともに該シートの外周部分に環状フレームを固定することによってウェーハユニットを形成するウェーハユニット形成ステップと、該ウェーハユニット形成ステップの後に、該シートを介して保持テーブルで該ウェーハを保持する保持ステップと、該保持ステップの後に、該ウェーハの該円形凹部に分断溝を形成し、該ウェーハから該環状凸部を分離する分断ステップと、該分断ステップの後に、該環状凸部を該シートから除去する除去ステップと、を含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
裏面の外周部に環状凸部を有するとともに、該裏面の該環状凸部に囲繞される領域に円形凹部が形成されたウェーハの加工方法であって、
該ウェーハの表面に糊層を備えないシートを固定するとともに該シートの外周部分に環状フレームを固定することによってウェーハユニットを形成するウェーハユニット形成ステップと、
該ウェーハユニット形成ステップの後に、該シートを介して保持テーブルで該ウェーハを保持する保持ステップと、
該保持ステップの後に、該ウェーハの該円形凹部に分断溝を形成し、該ウェーハから該環状凸部を分離する分断ステップと、
該分断ステップの後に、該環状凸部を該シートから除去する除去ステップと、を含むウェーハの加工方法。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
該ウェーハユニット形成ステップでは、該シートを加熱し押圧して該ウェーハに熱圧着することで該シートを該ウェーハに固定することを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外周部に環状凸部を有するとともに環状凸部に囲繞される領域に円形凹部が形成された裏面を有するウェーハの加工方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話、パーソナルコンピュータ等の電子機器には、デバイスチップが搭載されている。デバイスチップは、通常、IC(Integrated Circuit)等のデバイスが表面側に複数個形成されたウェーハを裏面側から研削して薄化し、ウェーハをデバイス毎に分割して製造される。
【0003】
研削され薄化されたウェーハは、剛性が低下して割れやすい。そこで、ウェーハの裏面のうち複数のデバイスが形成されたデバイス形成領域に対応する領域を研削して円形凹部を形成するとともに、その周囲を環状凸部として残す。この環状凸部は、ウェーハが搬送等される間、薄化された円形凹部を補強する機能を発揮する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、ウェーハを個々のチップに分割する際には環状凸部が分割の妨げとなるため、事前に環状凸部をウェーハから除去する必要がある。環状凸部を除去する際には、円形凹部と環状凸部を含むウェーハの裏面の全域に粘着テープを貼着し、粘着テープを介してウェーハを保持テーブルで保持する。保持テーブルは、ウェーハの円形凹部に対応する凸形状を有し、この凸形状に円形凹部が合わせられる。そして、保持テーブルで保持されたウェーハに環状の分断溝を形成し、環状凸部を除去する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、環状凸部をウェーハから除去する別の方法として、ウェーハの表面に粘着テープを貼着し、平坦な保持テーブルで粘着テープを介してウェーハを吸引保持し、環状凸部を切除する分断溝をウェーハに形成する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-173487号公報
特開2011-61137号公報
特開2012-54275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
いずれの方法で環状凸部を除去する場合においても、ウェーハに貼着される粘着テープの外周部には、環状フレームが貼着される。このとき、ウェーハは、環状フレームに形成された開口に収容される。そして、分断溝を形成する加工をウェーハに実施すると、ウェーハ等から加工屑が発生し周囲に飛散する。一部の飛散した加工屑は、環状フレームの開口中に露出する粘着テープに付着する。そして、ウェーハの搬送や加工等の過程で一部の加工屑が再び飛散してウェーハに付着することがあり、問題となる。
【0008】
また、ウェーハに分断溝を形成して環状凸部を切り離した後、切り離された環状凸部は粘着テープから剥離される。しかしながら、環状凸部はウェーハから分離される前から糊層を備える粘着テープに強い力で貼着されているため、環状凸部の粘着テープからの剥離に大きな力を要する。そして、環状凸部に大きな力がかかり環状凸部が割れて破片がウェーハに飛散することがあった。
【0009】
そこで、紫外線照射により貼着力が低下する糊層を備える粘着テープをウェーハ及び環状フレームに貼着することが考えられる。この場合、ウェーハから切り離された環状凸部を粘着テープから剥離する際に、環状凸部と重なる領域において粘着テープに紫外線を照射し、糊層の粘着力を低下させる。このとき、円形凹部と重なる領域に紫外線が照射されないように、遮蔽部材が使用される。
【0010】
しかしながら、環状凸部と重なる領域に十分な強度で紫外線を照射するために、遮蔽部材で遮蔽できる領域の大きさには制限がある。そのため、円形凹部の外周部と重なる領域で粘着テープにも紫外線が照射され、この領域において粘着テープの貼着力が低下する。粘着テープの粘着力が低下した部分でウェーハを分割する加工を実施すると、当該部分でウェーハが十分に支持されないため、加工が低品質となる。そのため、ウェーハの表面のデバイス形成に使用する領域を狭める必要があり、生産性が低下する。
(【0011】以降は省略されています)

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