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公開番号2024166986
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083467
出願日2023-05-19
発明の名称車両の制御装置
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類B60L 7/24 20060101AFI20241122BHJP(車両一般)
要約【課題】回生ブレーキの有効な活用を通じて電費の向上を図る。
【解決手段】
前輪および後輪の間のトルク配分率を変更するトルク配分率変更手段と、前輪および後輪のうち、電動モータが発電動作を行う回生ブレーキ時に電動モータの回生制動トルクが伝達される制動輪の路面グリップ状態を判定するグリップ状態判定手段と、を備える。制動輪の全部または一部に路面グリップ状態の低下が生じた場合に(S201~S206)、前輪および後輪のうち、路面グリップ状態の低下が生じた制動輪以外の車輪に対するトルク配分率を増大させる(S207)。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
発電動作可能な電動モータを駆動源に備える車両の制御装置であって、
前輪および後輪の間で前記電動モータから伝達されるトルクの配分率であるトルク配分率を変更するトルク配分率変更手段と、
運転者によるブレーキ操作に応じた運転者要求制動トルクを設定する要求制動トルク設定手段と、
前記要求制動トルク設定手段により設定された運転者要求制動トルクをもとに、前記電動モータにその発電動作により生じさせる目標回生制動トルクを設定する目標回生制動トルク設定手段と、
前記目標回生制動トルク設定手段により設定された目標回生制動トルクをもとに、回生ブレーキ時に前記電動モータが行う発電動作を制御する制動時モータ制御手段と、
前記前輪および前記後輪のうち、前記回生ブレーキ時に前記電動モータの回生制動トルクが伝達される制動輪の路面グリップ状態を判定するグリップ状態判定手段と、を備え、
前記トルク配分率変更手段は、前記制動輪の全部または一部に前記路面グリップ状態の低下が生じた場合に、前記前輪および前記後輪のうち、前記路面グリップ状態の低下が生じた制動輪以外の車輪に対する前記トルク配分率を増大させる、車両の制御装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記トルク配分率変更手段は、
前記前輪か前記後輪かの一方に前記電動モータのトルクが伝達される二輪駆動モードと、前記前輪および前記後輪の双方に前記電動モータのトルクが伝達される四輪駆動モードと、を切替可能に構成され、
前記二輪駆動モードでの前記回生ブレーキ時に、前記制動輪である前記前輪または前記後輪に前記路面グリップ状態の低下が生じた場合に、前記四輪駆動モードに切り替える、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
車両の減速度を検出する減速度検出手段をさらに備え、
前記グリップ状態判定手段は、前記減速度検出手段により検出された減速度をもとに、前記路面グリップ状態を判定する、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記制動輪のスリップ率である制動スリップ率を検出するスリップ率検出手段をさらに備え、
前記グリップ状態判定手段は、前記スリップ率検出手段により検出された制動スリップ率をもとに、前記路面グリップ状態を判定する、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記グリップ状態判定手段は、アンチロックブレーキシステムの作動をもって前記路面グリップ状態の低下を判定する、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項6】
前記グリップ状態判定手段は、前記運転者要求制動トルクが前記回生制動トルクの最大値である最大回生制動トルク以下である場合に、前記制動輪のスリップ状態をもとに、前記路面グリップ状態の低下を判定する、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項7】
前記グリップ状態判定手段は、車両の旋回時における前記制動輪の横滑り状態をもとに、前記路面グリップ状態の低下を判定する、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項8】
前記トルク配分率変更手段は、前記制動輪の横滑りが大きいときほど、前記制動輪以外の車輪に対する前記トルク配分率を増大させる、請求項7に記載の車両の制御装置。
【請求項9】
前記トルク配分率変更手段は、前記制動輪の横滑りが大きいときほど、前記制動輪以外の車輪に対する前記トルク配分率の変化速度を上昇させる、請求項7または8に記載の車両の制御装置。
【請求項10】
前記トルク配分率変更手段は、前記路面グリップ状態の低下による前記トルク配分率の変更後、前記路面グリップ状態が回復した場合に、前記トルク配分率を調整する、請求項1に記載の車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回生ブレーキを備えた車両の制御装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切替可能に構成された車両において、低摩擦路面の道路(以下「低μ路」という場合がある)の駆動走行中に、駆動輪のタイヤにスリップが生じたことを検知した場合に、二輪駆動から四輪駆動に切り替える技術が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-059851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前掲文献1に関連して、ABS(アンチロックブレーキシステム)が作動した場合に、二輪駆動に切り替える技術も存在する。しかし、二輪駆動では駆動輪のロックにより制動スリップ率が100%となるいわゆるスリップ状態には至らないまでも、タイヤの路面グリップ力の低下により充分な回生制動トルクが得られない場合があり、電費向上の観点からは改善の余地がある。
【0005】
このような実情に鑑み、本発明は、回生ブレーキの有効な活用を通じて電費の向上を図ることのできる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するため、本発明の一形態に係る車両の制御装置は、発電動作可能な電動モータを駆動源に備える車両の制御装置であって、前輪および後輪の間で前記電動モータから伝達されるトルクの配分率であるトルク配分率を変更するトルク配分率変更手段と、運転者によるブレーキ操作に応じた運転者要求制動トルクを設定する要求制動トルク設定手段と、前記要求制動トルク設定手段により設定された運転者要求制動トルクをもとに、前記電動モータにその発電動作により生じさせる目標回生制動トルクを設定する目標回生制動トルク設定手段と、前記目標回生制動トルク設定手段により設定された目標回生制動トルクをもとに、回生ブレーキ時に前記電動モータが行う発電動作を制御する制動時モータ制御手段と、前記前輪および前記後輪のうち、前記回生ブレーキ時に前記電動モータの回生制動トルクが伝達される制動輪の路面グリップ状態を判定するグリップ状態判定手段と、を備える。前記トルク配分率変更手段は、前記制動輪の全部または一部に前記路面グリップ状態の低下が生じた場合に、前記前輪および前記後輪のうち、前記路面グリップ状態の低下が生じた制動輪以外の車輪に対する前記トルク配分率を増大させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、回生ブレーキ時に制動輪の全部または一部の路面グリップ状態に低下が生じた場合に、前輪および後輪のうち、路面グリップ状態の低下が生じた制動輪以外の車輪に対するトルク配分率を増大させる。これにより、電動モータに対してより大きな回生制動トルクを作用させ、電動モータを最大回生またはこれに近い状態で作動させることが可能となる。よって、回生ブレーキの有効な活用を通じて電費の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る車両の駆動システムの構成を示す概略図である。
同上実施形態に係る駆動システムの制御構成を示す概略図である。
同上実施形態に係るブレーキコントローラの内部構成を示す概略図である。
同上実施形態に係る駆動モード切替制御の全体的な流れを示すフローチャートである。
同上切替制御における四輪駆動モード切替判定処理の内容を示すフローチャートである。
ブレーキ操作量に対する目標回生制動トルク、目標摩擦制動トルクおよび運転者要求制動トルクの関係を示す説明図である。
車両のアンダーステア量と多板クラッチの締結速度との関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
(車両の駆動システムの構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の駆動システムSの構成を示す概略図である。
(【0011】以降は省略されています)

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