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公開番号2024147654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2024111622,2022076694
出願日2024-07-11,2022-05-06
発明の名称廃水処理施設で生じる汚泥を減少させるためのシステムおよび方法
出願人ジー・ロバート・ホワイトマン,G.Robert WHITEMAN
代理人個人,個人
主分類C02F 3/12 20230101AFI20241008BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】水処理能力が高い汚泥除去および排出水質の維持方法の提供。
【解決手段】活性汚泥法または散水濾床法を用いる汚泥除去および排出水質の維持方法であって:
(a)オンサイトシステムにおいて増殖させたシュードモナス属およびバチルス属のいずれか1つ以上の機能性微生物を含む処理バッチを、適用時点で103~104cfu/ml以上の濃度で接種されるように添加することによって廃水流を処理することを含み、該処理バッチの強度は2.5ポンドであり;
(b)前記(a)の処理工程は、処理生物汚泥を生じ、該処理生物汚泥は、(a)の処理工程前のシステムにより生じる生物汚泥と比較して、改善された沈降特性を有し;
(c)これにより、処理生物汚泥中の固形物は、(a)の処理工程前のシステムにより生じる生物汚泥の固形物よりも100%以上増加した、方法である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
活性汚泥法または散水濾床法を用いる汚泥除去および排出水質の維持方法であって:
(a)オンサイトシステムにおいて増殖させたシュードモナス属およびバチルス属のいずれか1つ以上の機能性微生物を含む処理バッチを、適用時点で10

~10

cfu/ml以上の濃度で接種されるように添加することによって廃水流を処理することを含み、該処理バッチの強度は2.5ポンドであり;
(b)前記(a)の処理工程は、処理生物汚泥を生じ、該処理生物汚泥は、(a)の処理工程前のシステムにより生じる生物汚泥と比較して、改善された沈降特性を有し;
(c)これにより、処理生物汚泥中の固形物は、(a)の処理工程前のシステムにより生じる生物汚泥の固形物よりも100%以上増加した、
方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
栄養、水および微生物を含む接種物をオンサイトシステムに送り込む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
オンサイトシステムがメインタンク、水の流入装置、処理バッチの排出装置、混合装置、および温度制御装置を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
微生物を含む処理バッチの少なくとも一部が、直接、汚染廃水に用いられ、増殖工程と利用工程の間、微生物が単離、濃縮または凍結乾燥されない、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
処理バッチが、調整池に加えられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
処理バッチが、第一清澄槽に加えられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
生活用水および工業用水から生じる廃水は、水の受容体に排出される前に、通常、種々の物理的、化学的、生物学的汚染物質を除去する処理施設に送られ、回収される。必要な処理を行うために、多くの官民の処理施設が、物理的および生物学的処理法の両方を用いている。物理的な方法(スクリーニング、グライディングおよび物理的沈降法を含む)は、廃水中のより大きく重い固形物の除去に効果的である。しかしながら、廃水中のより軽くより小さい固形物および他の可溶性汚染物質は、物理的な方法により除去することができない。これらの汚染物質については、活性汚泥法および散水濾床法等の生物学的処理法が、通常用いられている。
続きを表示(約 5,300 文字)【0002】
都市廃水処理システムからの汚染物質の排出規制は、近年、より厳しくなってきている。これに応じて、多くの自治体が、新規廃水処理システムを配備するか、または、既存のシステムを、汚染物質の排出が減少するように改良している。汚染物質には、多くの形態があり、最も一般的には生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、総懸濁固体量(TSS)、アンモニア、総窒素、硝酸、亜硝酸およびリンが挙げられる。
【0003】
従来の活性汚泥システムおよび膜バイオリアクターのような生物学的処理システムは、流入廃水中の汚染物質を減少させる一つの方法である。「流入」なる用語は、リザーバー、ベースン(basin)、処理プロセスもしくは処理プラントまたは処理施設に流れる(生(未処理)または一部処理された)廃水または他の液体を意味する。生物学的処理システムは、適切な量の活性汚泥が保持され、システムにより処理される水中に含まれる汚濁負荷が適切に減少するように設計および運転される。生じる余剰活性汚泥の正味の量(重さとして定義される)は、システムの固形物滞留時間(SRT)に関連する。種々の条件下での種々の汚染物質の処理に要求される最小限のSRTが、一般的によく知られている。活性汚泥流の濃度および沈降ベースンまたは清澄槽に向かう活性汚泥の沈降性が、沈降ベースンまたは清澄槽の面積および活性汚泥の特徴に応じた設計パラメーターにより設定された合理的限界内にある限り、従来の活性汚泥システムは、沈降または清澄デバイスの使用により活性汚泥を保持し、汚染物質を処理するのに適切なSRTを維持することができる。膜バイオリアクターシステムは、膜濾過装置の使用により活性汚泥を保持し、従来の活性汚泥システムにおける典型的な活性汚泥濃度よりも有意に高い活性汚泥濃度で操作することが可能であるが、偶発的な高い流量を処理する能力が限定される。
【0004】
汚濁負荷または水処理能力が限界に達した場合、処理施設は、許容限度違反、連邦政府または州の執行行為の可能性、その回収システムの処理が有効なサービスエリア内における国内成長および産業発達の制限または停止といったリスクに直面する。典型的には、廃水処理施設は、増加した水量負荷のニーズを満たすように、物理的に拡張される。しかしながら、物理的な拡張は費用がかかり、また、時には土地の追加が必要となり、都市においては、そのような土地が、既存の施設に隣接して入手できるとは限らないし、また、そのような土地はより高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、物理的な設備拡張の必要なしに、容積または質量汚濁負荷および水処理能力を増加させる方法の発見が望まれている。従来の汚泥法に対する本発明の大きな利点は、生物発酵槽を既存の設備に付加することにより、容積汚染物質負荷を実質的に増加させることができることである。加えて、強化汚泥法により、沈降特性が改善された生物汚泥が生じることもまた、本発明の特徴および利点である。沈降特性が改善されることにより、正味の汚泥廃棄量および/または発生量がより低くなるので、活性汚泥システムの物理的要素のサイズを大きくする必要性なく水量負荷を増大することが可能になる。他の利点は、典型的には廃水処理施設の運用コストの40~50%を占める、汚泥処理プロセスにおいて処理されるべき生物汚泥および廃棄される生物汚泥がより少ないことから、化学物質費、人件費、エネルギー費および運送費といった運用コストが少なくなる点である。同様の理由から、新規廃水処理プラントを、汚泥処理施設の必要性を大きく低減してより小さい規模で、すなわち、公知のシステムよりもより低い資本コストで、構築することができる。改良が求められている既存の廃水処理システムについては、増資の必要性を排除し、または拡張の一部またはすべてを遅らせることができる可能性がある。加えて、生物汚泥を廃棄する時間間隔を、活性汚泥プロセスから好気性または嫌気性消化槽まで25~50%延長し、およびそのプロセスから脱水工程、例えば乾燥床、加圧濾過または遠心分離まで25~50%延長することができる。この付加的な時間は、より少ない労働力要求、より少ない装置、より少ないエネルギー使用量およびより少ない化学物質の使用量を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、汚泥除去の改善および排出水質の維持方法に関する。この方法は、流入廃水流を処理施設に誘導すること:ここに、該流入廃水流は、少なくとも1日あたり20,000ガロン(75,708L)の流量であり、該流入廃水流は、少なくとも50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有する;処理施設において、固形物およびBODを流入廃水流から除去して、最終排出流を得ること:ここに、最終排出流は、廃水流の10%未満の固形物および廃水流の10%未満のBODを有する;固形物およびBODの除去により、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥を生じさせることを含む。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および400mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mgLの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の二次汚泥であってもよい。
【0007】
他の具体例において、本発明は、汚泥除去の改善および排出水質の維持方法に関する。この方法は、流入廃水流を処理施設に誘導すること:ここに、該流入廃水流は、少なくとも1日あたり20,000ガロン(75,708L)の流量であり、流入廃水流が、少なくとも50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有する;処理施設において、固形物およびBODを流入廃水流から除去して、最終排出流を得ること:ここに、該最終排出流は、廃水流の10%未満の固形物および廃水流の10%未満のBODを有する;固形物およびBODの除去により、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の生物汚泥を生じさせることを含む。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mgLのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の生物汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mgLの固形物および400mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の生物汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の生物汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の生物汚泥であってもよい。
【0008】
他の具体例において、本発明は、汚泥除去の改善および排出水質の維持方法に関する。この方法は、流入廃水流を処理施設に誘導すること:ここに、該流入廃水流は、少なくとも1日あたり20,000ガロン(75,708L)の流量であり、流入廃水流が、少なくとも50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有する;処理施設において、固形物およびBODを流入廃水流から除去して、第1の最終排出流を得ること:ここに、該第1の最終排出流は、廃水流の10%未満の固形物および廃水流の10%未満のBODを有する;排水流を、生物発酵槽からの処理バッチを添加することにより処理し、これにより、最終排出流中の固形物およびBODを増加させることなく、除去汚泥の重量を、少なくとも約10%減少させることを含む方法。この方法において、処理バッチは、嫌気性消化槽、調整池および/または一次清澄槽に加えることができる。この方法において、最終排出流中の固形物およびBODを増加させることなく、除去汚泥の重量を、少なくとも約25%減少させることができる。この方法において、最終排出流中の固形物およびBODを増加させることなく、除去汚泥の重量を、少なくとも約50%減少させることができる。
【0009】
さらに別の具体例において、本発明は、汚泥除去の改善および排出水質の維持方法に関する。この方法は、流入廃水流を処理施設に誘導すること:ここに、該流入廃水流は、少なくとも1日あたり20,000ガロン(75,708L)の流量であり、流入廃水流が、少なくとも50mg/Lのバイオソリッドおよび100mg/LのBODを有する;処理施設において、バイオソリッドおよびBODを流入廃水流から除去して、最終排出流を得ること:ここに、該最終排出流は、廃水流の10%未満のバイオソリッドおよび廃水流の10%未満のBODを有する;固形物およびBODの除去により、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満のバイオソリッドを生じさせることを含む。この方法において、汚泥は、一次汚泥、生物汚泥であってもよく、および/または汚泥は、一次汚泥および生物汚泥を含んでいてもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満のバイオソリッドであってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および400mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満のバイオソリッドであってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約50mgLの固形物および100mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満のバイオソリッドであってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満のバイオソリッドであってもよい。
【0010】
さらなる具体例において、本発明は、汚泥除去の改善および排出水質の維持方法に関する。この方法は、流入廃水流を処理施設に誘導すること:ここに、該流入廃水流は、少なくとも1日あたり20,000ガロン(75,708L)の流量であり、流入廃水流が、少なくとも50mg/Lの固形物および100mg/LのBODを有する;処理施設において、固形物およびBODを流入廃水流から除去して、最終排出流を得ること:ここに、該最終排出流は、廃水流の10%未満の固形物および廃水流の10%未満のBODを有する;固形物およびBODの除去により、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥を生じさせることを含む。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mgLのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および400mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.25kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約50mg/Lの固形物および100mgLのBODであってもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の二次汚泥であってもよい。この方法において、流入廃水流は、少なくとも約100mg/Lの固形物および200mg/LのBODを有していてもよく、除去固形物は、除去BOD1kgあたり、約0.125kg未満の二次汚泥であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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