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公開番号2024137313
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023048785
出願日2023-03-24
発明の名称軟水化装置
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 1/42 20230101AFI20240927BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】軟水をより中性に保ちつつも、陰イオン交換樹脂の再生に必要な時間を抑制可能な軟水化装置を提供する。
【解決手段】軟水化装置1は、原水を軟水化する軟水化工程と当該軟水化処理により劣化したイオン交換樹脂を再生する再生工程とを実行する軟水化装置であって、原水を弱酸性陽イオン交換樹脂28により軟水化して軟水を生成する軟水槽3と、軟水槽3を通過した酸性軟水のpHを陰イオン交換樹脂29により中和する中和槽4と、を備える。中和槽4は、陰イオン交換樹脂29として、弱塩基性陰イオン交換樹脂である第一陰イオン交換樹脂29aと、第一陰イオン交換樹脂29aよりも酸解離定数の大きい第二陰イオン交換樹脂29bとの少なくとも2種の陰イオン交換樹脂を互いに区画して有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原水を軟水化する軟水化工程と当該軟水化処理により劣化したイオン交換樹脂を再生する再生工程とを実行する軟水化装置であって、
前記原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化して軟水を生成する軟水槽と、
前記軟水槽を通過した酸性軟水のpHを陰イオン交換樹脂により中和する中和槽と、を備え、
前記中和槽は、
前記陰イオン交換樹脂として、弱塩基性陰イオン交換樹脂である第一陰イオン交換樹脂と、前記第一陰イオン交換樹脂よりも酸解離定数の大きい第二陰イオン交換樹脂との少なくとも2種の陰イオン交換樹脂を互いに区画して有する軟水化装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記再生工程において前記陰イオン交換樹脂の再生に用いるアルカリ性電解水を生成する電解槽と、
前記軟水槽から独立して前記中和槽と前記電解槽を連通し前記アルカリ性電解水を循環させる中和槽循環流路と、
前記再生工程の実行を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記再生工程中の運転モードとして、
前記中和槽に通水された前記アルカリ性電解水を装置外に排水する再生モードと、
前記中和槽に通水された前記アルカリ性電解水を前記中和槽循環流路内に循環させる循環再生モードと、を備え、
前記再生工程開始時に前記再生モードを実行し、前記再生モードの実行から所定時間経過後に前記循環再生モードを実行する請求項1に記載の軟水化装置。
【請求項3】
前記中和槽から独立して前記軟水槽と前記電解槽を連通し前記電解槽にて生成する酸性電解水を循環させる軟水槽循環流路を備え、
前記制御部は、
前記再生モードでは前記酸性電解水の前記軟水槽循環流路への送水を停止し、前記循環再生モードでは前記酸性電解水を前記軟水槽循環流路内に循環させる請求項2に記載の軟水化装置。
【請求項4】
前記第一陰イオン交換樹脂が弱塩基性陰イオン交換樹脂であり、前記第二陰イオン交換樹脂が強塩基性陰イオン交換樹脂である請求項1に記載の軟水化装置。
【請求項5】
前記第一陰イオン交換樹脂が弱塩基性陰イオン交換樹脂であり、前記第二陰イオン交換樹脂が前記第一陰イオン交換樹脂として用いられる弱塩基性陰イオン交換樹脂よりも酸解離定数の大きい弱塩基性陰イオン交換樹脂である請求項1に記載の軟水化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟水化装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、官能基の末端に水素イオンを有する弱酸性陽イオン交換樹脂の特性を利用して、弱酸性陽イオン交換樹脂に原水中の硬度成分(例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン)を吸着させて水素イオンを脱離させる、すなわち硬度成分と水素イオンとを交換することで原水を軟水化する方法が知られている。なお、硬度成分の吸着量は有限であるため、陽イオン交換樹脂の交換や再生を行う必要がある。食塩を使用しない陽イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成した酸性電解水により陽イオン交換樹脂を再生する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
なお、弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化された水は、上述の成分の交換により、硬度成分の代わりに水素イオンが放出されるために酸性となる。これを中和するために、弱酸性陽イオン交換樹脂に弱塩基性陰イオン交換樹脂を組み合わせて利用されることがある。弱塩基性陰イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成したアルカリ性電解水を用いる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-30973号公報
特開2010-142674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化され、酸性になった水を中和するために組み合わせて使用される弱塩基性陰イオン交換樹脂は、水酸化物イオン形(OH形)の強塩基性陰イオン交換樹脂と比べるとイオン交換反応が可能な有効pH範囲が狭い。そのため、pH7程度まで中和することが難しい、中性付近でのイオン交換反応速度が遅い、などの問題があった。しかしながら、強塩基性陰イオン交換樹脂または有効pH範囲の広い弱塩基性陰イオン交換樹脂などを、酸性になった軟水の中和に使用した場合には、中和の際に、イオン交換反応において交換順位の低い重炭酸イオンに対しても反応しやすく、陰イオン交換樹脂の再生中に重炭酸イオンを多く放出する。そのため、アルカリ性電解水を循環させる再生システムである場合に、放出された重炭酸イオンが電気分解の効率を低下させたり、重炭酸イオンと電解水中の硬度成分が反応してできる析出物が増加したりする問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、陰イオン交換樹脂再生時に放出される重炭酸イオンの影響を抑制可能である軟水化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために、本発明に係る軟水化装置は、原水を軟水化する軟水化工程と当該軟水化処理により劣化したイオン交換樹脂を再生する再生工程とを実行する軟水化装置であって、原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化して軟水を生成する軟水槽と、軟水槽を通過した酸性軟水のpHを陰イオン交換樹脂により中和する中和槽と、を備え、中和槽は、陰イオン交換樹脂として、弱塩基性陰イオン交換樹脂である第一陰イオン交換樹脂と、第一陰イオン交換樹脂よりも酸解離定数の大きい第二陰イオン交換樹脂との少なくとも2種の陰イオン交換樹脂を互いに区画して有する。これにより、所期の
目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、陰イオン交換樹脂再生時に放出される重炭酸イオンの影響を抑制可能である軟水化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施の形態1に係る軟水化装置の構成を示す概念図である。
図2は、実施の形態1に係る軟水化装置の軟水化流路を示す構成図である。
図3は、実施の形態1に係る軟水化装置の注水流路及び中和槽再生流路を示す構成図である。
図4は、実施の形態1に係る軟水化装置の軟水槽循環再生流路及び中和槽循環再生流路を示す構成図である。
図5は、実施の形態1に係る軟水化装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(【0011】以降は省略されています)

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