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公開番号2024138700
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049312
出願日2023-03-27
発明の名称軟水化装置
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 1/42 20230101AFI20241002BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】電極の劣化を抑制し、長期間にわたって電解性能を維持可能な軟水化装置を提供する。
【解決手段】軟水化装置1は、軟水化工程にて硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化して軟水を生成する軟水槽と、軟水化工程にて軟水槽を通過した酸性軟水を弱塩基性陰イオン交換樹脂により中和する中和槽と、再生工程に用いる電解水を生成する電解槽9と、原水の特定のイオン種の原水イオン濃度と軟水槽に通水された原水の水量とから軟水槽へのイオン種のイオン吸着量を特定する吸着量特定部55と、吸着量特定部55の特定したイオン吸着量に基づいて再生工程の実行を制御する制御部15と、を備える。制御部15は、再生工程の運転時間が基準運転時間に達した場合に、電解槽9の運転を停止し、軟水槽内の酸性電解水を排水し原水を通水する入替工程を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原水を軟水化する軟水化工程と当該軟水化工程により劣化したイオン交換樹脂を再生する再生工程とを実行する軟水化装置であって、
前記軟水化工程にて硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化して軟水を生成する軟水槽と、
前記軟水化工程にて前記軟水槽を通過した酸性軟水を弱塩基性陰イオン交換樹脂により中和する中和槽と、
前記再生工程に用いる電解水を生成する電解槽と、
前記原水の特定のイオン種の原水イオン濃度と前記軟水槽に通水された前記原水の水量とから前記軟水槽への前記イオン種のイオン吸着量を特定する吸着量特定部と、
前記吸着量特定部の特定した前記イオン吸着量に基づいて前記再生工程の実行を制御する制御部と、備え、
前記制御部は、
前記再生工程の運転時間が基準運転時間に達した場合に、前記電解槽の運転を停止し、前記軟水槽内の酸性電解水を排水し前記原水を通水する入替工程を実施する軟水化装置。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記基準運転時間は、
前記イオン吸着量と前記電解槽の電流値とによって決定される請求項1に記載の軟水化装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記電解槽の劣化を抑制可能な前記イオン種のイオン濃度であるイオン基準値と、前記原水イオン濃度と、前記イオン吸着量と、前記基準運転時間と、前記再生工程の開始から終了までの時間である再生運転時間と、に基づいて、前記再生工程中に実行する前記入替工程の実施回数を決定する回数決定部を備え、
前記回数決定部が決定した前記実施回数に基づき前記入替工程を実施することで、前記電解水のイオン濃度の平均値を前記イオン濃度基準値以下とする請求項1に記載の軟水化装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記基準運転時間内に前記入替工程を複数回実施する場合に、前記入替工程の前記実施回数と前記基準運転時間とに基づいて、前記入替工程から次回の入替工程までの時間が均等になるように前記入替工程を実施する請求項3に記載の軟水化装置。
【請求項5】
前記イオン種は塩化物イオンである請求項1に記載の軟水化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟水化装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来の軟水化装置では、食塩を使用しない陽イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成した酸性電解水により陽イオン交換樹脂を再生する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。弱酸性陽イオン交換樹脂は、官能基の末端にプロトンを有しており、原水中の硬度成分(例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン)を水素イオンに交換して原水を軟水化している。そして、弱酸性陽イオン交換樹脂で軟水化された原水は、水素イオンを含み、酸性となっている。この軟水中の水素イオンは、陰イオンとともに弱塩基性陰イオン交換樹脂に吸着され、これにより軟水化された原水が中和される。従来の軟水化装置では、弱塩基性陰イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成したアルカリ性電解水により弱塩基性陰イオン交換樹脂を再生する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-30973号公報
特開2010-142674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の軟水化装置においては、水の電気分解により酸性電解水及びアルカリ性電解水を生成する電解槽が用いられる。イオン交換樹脂の再生時には、陰極で生成されたアルカリ性電解水中の水酸化物イオンは、軟水化時に弱塩基性陰イオン交換樹脂に吸着された塩化物イオン等の陰イオンと交換され、塩化物イオン等の陰イオンがイオン交換樹脂から放出される。放出された陰イオンは、電解槽での水の電気分解により、陰極側から陽極側に移動する。したがって、再生に用いた酸性電解水を再度電解して、イオン交換樹脂の再生に再利用する軟水化装置においては、イオン交換樹脂の再生が進行するにつれ、陽極側の酸性電解水の陰イオン濃度が徐々に上昇する。この陰イオン濃度上昇により、電解槽中の陽極に対して白金系の電極触媒材料を用いた場合に、白金成分の溶出または脱離が発生し、触媒性能の低下が生じる恐れがある。触媒性能の低下、すなわち電極の劣化が生じると、電解槽における電解性能が低下してしまう。そのため、電極の劣化を抑制し、電極の耐久性を向上させることが求められている。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電極の劣化を抑制し、長期間にわたって電解性能を維持可能な軟水化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために、本発明に係る軟水化装置は、軟水化工程にて硬度成分を含む原水を弱酸性陽イオン交換樹脂により軟水化して軟水を生成する軟水槽と、軟水槽を通過した酸性軟水を弱塩基性陰イオン交換樹脂により中和する中和槽と、原水の特定のイオン種の原水イオン濃度と軟水槽に通水された原水の水量とから軟水槽へのイオン種のイオン吸着量を特定する吸着量特定部と、再生工程に用いる電解水を生成する電解槽と、吸着量特定部の特定したイオン吸着量と電解槽の電流値から算出する基準運転時間に基づいて再生工程の実行を制御する制御部とを備え、制御部は、再生工程の運転時間が基準運転時間に達した場合に、電解槽の運転を停止し、軟水槽内の酸性電解水を排水し原水
を通水する入替工程を実施する。これにより、所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電極の劣化を抑制し、長期間にわたって電解性能を維持可能な軟水化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施の形態1に係る軟水化装置の構成を示す概念図である。
図2は、実施の形態1に係る軟水化装置の軟水化流路を示す構成図である。
図3は、実施の形態1に係る軟水化装置の軟水槽再生循環流路及び中和槽再生循環流路を示す構成図である。
図4は、実施の形態1に係る軟水化装置の入替流路を示す図である。
図5は、実施の形態1に係る軟水化装置の再生流路洗浄流路を示す図である。
図6は、実施の形態1に係る軟水化装置の電解槽洗浄流路を示す概念図である。
図7は、実施の形態1に係る軟水化装置の捕捉部洗浄流路を示す構成図である。
図8は、実施の形態1に係る軟水化装置の制御方法を示す構成図である。
図9は、実施の形態1に係る軟水化装置の吸着量特定部の構成を示す制御ブロック図である。
図10は、実施の形態1に係る軟水化装置の制御部の構成を示す制御ブロック図である。
図11は、実施の形態1に係る軟水化装置の再生工程から入替工程への切り替える回数とタイミングを決定するイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0010】
(実施の形態1)
図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る軟水化装置1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る軟水化装置1の構成を示す概念図である。なお、図1では、軟水化装置1の各要素を概念的に示している。
(【0011】以降は省略されています)

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