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公開番号2024145037
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057265
出願日2023-03-31
発明の名称搬送装置および搬送方法
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H01L 21/677 20060101AFI20241004BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】搬送されるワークWの位位置決め精度を向上させるのに適した搬送装置を提供する。
【解決手段】本発明の搬送装置A1は、周囲に複数のチャンバ11,21~25が配置された搬送室3内に設けられており、ワークWを複数のチャンバ11,21~25のいずれかから他のいずれかに搬送する場合、旋回駆動部によりアーム41,42が旋回開始位置から旋回終了位置まで旋回するように旋回ベースを旋回させる旋回角度について、アーム41,42が複数のチャンバ11,21~25のうち選択された1つの目標チャンバに対応する旋回終了位置まで旋回するように旋回ベースを第1の旋回方向TLに第1の旋回速度で旋回させるときの旋回角度が基準旋回角度と設定され、アーム41,42が目標チャンバに対応する旋回終了位置まで旋回するように旋回ベースを第2の旋回方向TRに旋回させるときの旋回角度は、基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
周囲に複数のチャンバが配置された搬送室内に設けられ、それぞれの前記チャンバとの間でワークを搬送する搬送装置であって、
前記搬送室内に旋回可能に設けられた旋回ベースと、
前記旋回ベース上に設けられ、前記ワークを支持するとともに前記複数のチャンバの各々に向けて前記ワークを進入させるためのアームと、
動力源からギア機構を介して伝達された動力により、前記旋回ベースを、第1の旋回方向または前記第1の旋回方向とは反対の方向である第2の旋回方向に旋回させる旋回駆動部と、を備え、
前記ワークを前記複数のチャンバのいずれかから他のいずれかに搬送する場合、前記旋回駆動部により前記アームが旋回開始位置から旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを旋回させるときの旋回角度について、
前記アームが前記複数のチャンバのうち選択された1つの目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第1の旋回方向に第1の旋回速度で旋回させるときの旋回角度が基準旋回角度と設定され、
前記アームが前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第2の旋回方向に旋回させるときの旋回角度は、前記基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される、搬送装置。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記アームが前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第1の旋回速度とは異なる旋回速度で旋回させるときの旋回角度は、前記基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置が同じ場合において、前記旋回ベースの旋回方向および旋回速度が同じであれば、前記旋回開始位置が異なっても前記補正値は同一に設定される、請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記ギア機構は、減速機により構成される、請求項1ないし3のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項5】
周囲に複数のチャンバが配置された搬送室内に旋回可能に設けられた旋回ベースと、
前記旋回ベース上に設けられ、それぞれの前記チャンバとの間で搬送されるワークを支持するアームと、
動力源からギア機構を介して伝達された動力により、前記旋回ベースを、第1の旋回方向または前記第1の旋回方向とは反対の方向である第2の旋回方向に旋回させる旋回駆動部と、を備える搬送装置によって行う搬送方法であって、
前記ワークを前記複数のチャンバのいずれかから他のいずれかに搬送する場合、前記旋回駆動部により前記アームが旋回開始位置から旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを旋回させるときの旋回角度について、
前記アームが前記複数のチャンバのうち選択された1つの目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第1の旋回方向に第1の旋回速度で旋回させるときの旋回角度が基準旋回角度と設定され、
前記アームが前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第2の旋回方向に旋回させるときの旋回角度は、前記基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される、搬送方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および搬送方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体、FPD(フラットパネルディスプレイ)、有機EL基板等の製造工程における処理のスループットを向上させるために、被処理基板(ワーク)に対して処理を行う処理室(チャンバ)を複数用いて、複数のワークを並行して処理する場合がある。複数の処理室は、ワークが搬送される搬送室に接続される。搬送室内は、所定の真空度に保たれている。搬送室内には、搬送用のアームを備えた搬送装置が配置され、アームにより、被処理基板が搬送室から各処理室に搬送される。また、被処理基板に対して複数の処理工程が行われる場合、被処理基板は、それぞれの処理工程を行う処理室の間でも搬送される。アームは、モータ等の動力源からギアを介して伝達された動力により搬送室内で回転する(たとえば特許文献1を参照)。
【0003】
近年、被処理基板が大型化する傾向にある。一方、動力源からの動力がギアを介してアームに伝達される場合、ギアのバックラッシにより、アームの回転角度が僅かにずれる。このアームの回転角度の僅かなずれも、アームにより処理室に搬送された被処理基板の位置では、1mm以上のずれになり得る。アームの回転方向は右回転(平面視で時計回り)と左回転(平面視で時計回り)がある。特許文献1に記載された搬送装置においては、アームを目標位置まで回転させる際に、たとえばアームが目標位置に向かって左回転する場合には、アームを目標位置の手間で一旦停止させ、その後アームを少し左回転させて目標位置に到達させる。一方、アームが目標位置に向かって右回転する場合には、アームが目標位置を通過するように右回転させ、その後アームを少し左回転させて目標位置に到達させる。このように、アームが目標位置に向けていずれの回転方向に回転させられる場合でも、アームは同じ回転方向から目標位置に到達させられる。このようにすることで、ギアのバックラッシに起因する被処理基板の位置ずれを抑制している。
【0004】
しかしながら、上記のようにアームを同じ回転方向から目標位置に到達させても、アームの回転方向や目標位置の違いによって、ワークの位置決め精度が十分に得られない場合があった。このことは、アームを様々な回転条件で回転させる際にギアのバックラッシ以外の要因が影響していると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7097760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、搬送されるワークの位位置決め精度を向上させるのに適した搬送装置を提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0008】
本発明の第1の側面によって提供される搬送装置は、周囲に複数のチャンバが配置された搬送室内に設けられ、それぞれの前記チャンバとの間でワークを搬送する搬送装置であって、前記搬送室内に旋回可能に設けられた旋回ベースと、前記旋回ベース上に設けられ、前記ワークを支持するとともに前記複数のチャンバの各々に向けて前記ワークを進入させるためのアームと、動力源からギア機構を介して伝達された動力により、前記旋回ベースを、第1の旋回方向または前記第1の旋回方向とは反対の方向である第2の旋回方向に旋回させる旋回駆動部と、を備え、前記ワークを前記複数のチャンバのいずれかから他のいずれかに搬送する場合、前記旋回駆動部により前記アームが旋回開始位置から旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを旋回させるときの旋回角度について、前記アームが前記複数のチャンバのうち選択された1つの目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第1の旋回方向に第1の旋回速度で旋回させるときの旋回角度が基準旋回角度と設定され、前記アームが前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第2の旋回方向に旋回させるときの旋回角度は、前記基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される。
【0009】
好ましい実施の形態においては、前記アームが前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置まで旋回するように前記旋回ベースを前記第1の旋回速度とは異なる旋回速度で旋回させるときの旋回角度は、前記基準旋回角度に個別の補正値を加えた値に設定される。
【0010】
好ましい実施の形態においては、前記目標チャンバに対応する前記旋回終了位置が同じ場合において、前記旋回ベースの旋回方向および旋回速度が同じであれば、前記旋回開始位置が異なっても前記補正値は同一に設定される。
(【0011】以降は省略されています)

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