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公開番号2024143433
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056111
出願日2023-03-30
発明の名称電池、及び電池の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 50/591 20210101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電極体における端面からの絶縁層の剥がれが抑制された電池の提供。
【解決手段】少なくとも正極層8、電解質層6、及び負極層4がこの順に積層された電極体100を有する電池であって、電極体100における少なくとも1つの端面が、積層方向に対して傾斜を有する傾斜面102であり、傾斜面102に接し、傾斜面102の少なくとも一部を覆うように、弧状に形成された絶縁層14を有し、傾斜面102の傾斜方向において、傾斜面102が電極体100と鈍角を成す側を鈍角側、傾斜面102が電極体100と鋭角を成す側を鋭角側とした場合に、絶縁層14における鈍角側の端部を通る接線が傾斜面102と成す角度θ1と、絶縁層14における鋭角側の端部を通る接線が傾斜面102と成す角度θ2と、がθ1<θ2の関係を満たす、電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも正極層、電解質層、及び負極層がこの順に積層された電極体を有する電池であって、
前記電極体における少なくとも1つの端面が、前記積層方向に対して傾斜を有する傾斜面であり、
前記傾斜面に接し、前記傾斜面の少なくとも一部を覆うように、弧状に形成された絶縁層を有し、
前記傾斜面の傾斜方向において、前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側を鈍角側、前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側を鋭角側とした場合に、
前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1と、前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2と、がθ1<θ2の関係を満たす、電池。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1が20°以上40°以下であり、
前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2が50°以上70°以下である、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側における角度θ3が100°以上130°以下であり、
前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側における角度θ4が50°以上80°以下である、請求項1に記載の電池。
【請求項4】
少なくとも正極層、電解質層、及び負極層がこの順に積層された電極体を準備する準備工程と、
前記電極体における少なくとも1つの端面を、前記積層方向に対して傾斜を有する傾斜面となるよう切断する切断工程と、
前記傾斜面の表面に、前記傾斜面の少なくとも一部を覆い且つ形状が弧状になるよう絶縁材料を塗布し、硬化させて絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、を有する電池の製造方法であって、
前記傾斜面の傾斜方向において、前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側を鈍角側、前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側を鋭角側とした場合に、
前記絶縁層形成工程は、前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1と、前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2と、がθ1<θ2の関係を満たすよう、絶縁材料を塗布する工程である、電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電池、及び電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、正極層、電解質層、及び負極層がこの順に積層された電極体を有する電池が用いられている。また、こうした電池において、短絡防止のために電極体の端面に絶縁層を形成することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、積層型全固体電池の製造方法であって、固体電解質層、第1の活物質層、前記積層型全固体電池の側方に伸びる第1の集電タブを有する第1の集電体層、第1の活物質層、及び固体電解質層がこの順で積層された第1の積層体を準備すること、前記第1の積層体の端部に絶縁体塗工液を塗布して絶縁部を形成すること、前記絶縁部を形成した第1の積層体と、第2の活物質層と、前記積層型全固体電池の側方に延出する第2の集電タブを有する第2の集電体層と、を積層して、第2の集電タブを有する第2の集電体層、第2の活物質層、固体電解質層、第1の活物質層、第1の集電タブを有する第1の集電体層、第1の活物質層、固体電解質層、及び第2の活物質層がこの順で積層された第2の積層体を複数有する電池構造体を準備すること、及び前記電池構造体における複数の第2の集電体からそれぞれ延出する複数の第2の集電タブを接合することを含み、前記第1の積層体における前記絶縁部を形成する端部が、前記全固体電池における積層方向から見たときに、前記第2の集電タブに相当する位置に存在し、前記絶縁体塗工液の塗布を、前記絶縁体塗工液が収納された容器本体中に、近接して対向配置された2枚の板状部材を有し、前記2枚の板状部材に挟まれた部分の絶縁体塗工液の液面が、毛細管現象によって容器本体中の他の部分の絶縁体塗工液の液面よりも高くなるように構成された塗工装置を用いて、前記液面が高くなった絶縁体塗工液部分に、前記第1の積層体の絶縁部を形成する端部を浸漬することによって行う、前記積層型全固体電池の製造方法、が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、集電体と、前記集電体上に設けられ、電極活物質と、バインダーを含む電極活物質層とを備え、前記電極活物質層の少なくとも一部の端部が、前記電極活物質層の中央部から離れるに従って厚さが小さくなる傾斜部により構成され、前記電極活物質層の厚さ(T)に対する、前記傾斜部の幅(W)の比(W/T)で表されるエッジファクターが3以上であり、かつ前記傾斜部の幅(W)が1000μm未満であり、前記集電体上に設けられる絶縁樹脂層を備え、前記絶縁樹脂層が、前記電極活物質層の前記傾斜部に隣接し、かつ該傾斜部を覆うように配置されるリチウムイオン二次電池用電極、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6729236号公報
国際公開第2020/067379号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電池において短絡の発生を抑制する観点で、電極体の端面に絶縁層を形成することが、従来から行われている。しかし、絶縁層の端面からの剥がれが生じやすく、その結果電池において短絡が生じることがあった。
【0007】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電極体における端面からの絶縁層の剥がれが抑制された電池、及びその電池の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
<1>
少なくとも正極層、電解質層、及び負極層がこの順に積層された電極体を有する電池であって、
前記電極体における少なくとも1つの端面が、前記積層方向に対して傾斜を有する傾斜面であり、
前記傾斜面に接し、前記傾斜面の少なくとも一部を覆うように、弧状に形成された絶縁層を有し、
前記傾斜面の傾斜方向において、前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側を鈍角側、前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側を鋭角側とした場合に、
前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1と、前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2と、がθ1<θ2の関係を満たす、電池。
<2>
前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1が20°以上40°以下であり、
前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2が50°以上70°以下である、<1>に記載の電池。
<3>
前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側における角度θ3が100°以上130°以下であり、
前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側における角度θ4が50°以上80°以下である、<1>又は<2>に記載の電池。
<4>
少なくとも正極層、電解質層、及び負極層がこの順に積層された電極体を準備する準備工程と、
前記電極体における少なくとも1つの端面を、前記積層方向に対して傾斜を有する傾斜面となるよう切断する切断工程と、
前記傾斜面の表面に、前記傾斜面の少なくとも一部を覆い且つ形状が弧状になるよう絶縁材料を塗布し、硬化させて絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、を有する電池の製造方法であって、
前記傾斜面の傾斜方向において、前記傾斜面が前記電極体と鈍角を成す側を鈍角側、前記傾斜面が前記電極体と鋭角を成す側を鋭角側とした場合に、
前記絶縁層形成工程は、前記絶縁層における前記鈍角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ1と、前記絶縁層における前記鋭角側の端部を通る接線が前記傾斜面と成す角度θ2と、がθ1<θ2の関係を満たすよう、絶縁材料を塗布する工程である、電池の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、電極体における端面からの絶縁層の剥がれが抑制された電池、及びその電池の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る電池の一例を示す概略断面図である。
従来の電池の一例を示す概略断面図である。
本開示の実施形態に係る電池の別の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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