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公開番号2024136113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047094
出願日2023-03-23
発明の名称車両制御システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人クシブチ国際特許事務所
主分類H04L 12/22 20060101AFI20240927BHJP(電気通信技術)
要約【課題】車両制御システムに対する攻撃者からの不正な通信をいち早く検知して防御しつつ、車両制御の応答性を高く維持する。
【解決手段】車両制御システムは、車両に搭載された第1通信ネットワークに接続された第1制御装置群と第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークに接続された第2制御装置群と、第1通信ネットワークと第2通信ネットワークとを含む通信ネットワーク間で通信パケットを転送するルーティング装置と、を含み、ルーティング装置は、受信した通信パケットのそれぞれについて、通信ネットワーク間での転送の許否を判断する転送判断部を備え、転送判断部は、受信した通信パケットの可変長部のビット長を規定するビット長フィールドに予め定めた所定値がセットされていることを条件として、受信した通信パケットの転送を許可する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載される車両制御システムであって、
第1通信ネットワークに接続された第1制御装置群と、
前記第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークに接続された第2制御装置群と、
前記第1通信ネットワークと前記第2通信ネットワークとを含む通信ネットワーク間で通信パケットを転送するルーティング装置と、
を含み、
前記ルーティング装置は、受信した通信パケットのそれぞれについて、通信ネットワーク間での転送の許否を判断する転送判断部を備え、
前記転送判断部は、前記受信した通信パケットの可変長部のビット長を規定するビット長フィールドに予め定めた所定値がセットされていることを条件として、前記受信した通信パケットの転送を許可する、
車両制御システム。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記転送判断部は、受信した通信パケットのそれぞれについて、少なくとも一つの検索条件が示すビット列が含まれているときは、前記受信した通信パケットの転送を許可し、
前記検索条件が示すビット列には、前記ビット長フィールドに対応するビット部分に前記所定値が含まれる、
請求項1に記載の車両制御システム。
【請求項3】
前記第1制御装置群の制御装置及び前記第2制御装置群の制御装置は、User Datagram Protocol(UDP)通信規格に準拠した通信を行い、
前記検索条件が示すビット列には、前記通信パケットにおける送信元アドレス、送信先アドレス、送信元ポート番号、又は送信先ポート番号の各フィールドに対応するビット部分に、それぞれ、予め定められた正規の制御装置の送信元アドレス、送信先アドレス、送信元ポート番号、又は送信先ポート番号の通信アドレス又はポート番号が含まれる、
請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項4】
前記正規の制御装置の通信アドレスの少なくとも一つは、正規の複数の制御装置が送信先となるように予め定められた、マルチキャスト送信のためのマルチキャストアドレスである、
請求項3に記載の車両制御システム。
【請求項5】
前記第1制御装置群の制御装置及び前記第2制御装置群の制御装置が行う通信は、SOME/IP通信(Service Oriented Middle WarE Over IP通信)であり、
前記検索条件が示すビット列には、SOME/IP通信パケットに含まれるSOME/IPヘッダのServiceIDフィールドおよびMessageTypeフィールドについての指定と、前記ビット長フィールドとしてのSOME/IP-SDヘッダのLength of Entries Arrayフィールドについての指定と、が含まれる、
請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項6】
前記ルーティング装置は、レイヤ3スイッチ(L3スイッチ)であり、
前記転送判断部は、三値連想メモリで構成される、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の車両制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御システムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両における制御の安全性を向上するための研究開発が行われている。
特許文献1には、サービス指向型通信を採用した車載ネットワークシステムにおける不正なフレームの送信を検知して、不正な通信の確立を防ぐ不正フレーム検知装置が記載されている。この装置では、サーバとクライアントが物理的に接続するポートの関係から不正なフレームの送信が検知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/002010号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両制御の安全性に関する技術においては、車両制御への攻撃に対する高い防御性と、車両制御の高い応答性と、を両立することが課題である。
本願は上記課題の解決のため、車両制御システムに対する攻撃者からの不正な通信をいち早く検知して防御しつつ、車両制御の応答性を高く維持することを目的としたものである。そして、延いては交通の安全性をより一層改善して持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一の態様は、車両に搭載される車両制御システムであって、第1通信ネットワークに接続された第1制御装置群と、前記第1通信ネットワークとは異なる第2通信ネットワークに接続された第2制御装置群と、前記第1通信ネットワークと前記第2通信ネットワークとを含む通信ネットワーク間で通信パケットを転送するルーティング装置と、を含み、前記ルーティング装置は、受信した通信パケットのそれぞれについて、通信ネットワーク間での転送の許否を判断する転送判断部を備え、前記転送判断部は、前記受信した通信パケットの可変長部のビット長を規定するビット長フィールドに予め定めた所定値がセットされていることを条件として、前記受信した通信パケットの転送を許可する、車両制御システムである。
本発明の他の態様によると、前記転送判断部は、受信した通信パケットのそれぞれについて、少なくとも一つの検索条件が示すビット列が含まれているときは、前記受信した通信パケットの転送を許可し、前記検索条件が示すビット列には、前記ビット長フィールドに対応するビット部分に前記所定値が含まれる。
本発明の他の態様によると、前記第1制御装置群の制御装置及び前記第2制御装置群の制御装置は、User Datagram Protocol(UDP)通信規格に準拠した通信を行い、前記検索条件が示すビット列には、前記通信パケットにおける送信元アドレス、送信先アドレス、送信元ポート番号、又は送信先ポート番号の各フィールドに対応するビット部分に、それぞれ、予め定められた正規の制御装置の送信元アドレス、送信先アドレス、送信元ポート番号、又は送信先ポート番号の通信アドレス又はポート番号が含まれる。
本発明の他の態様によると、前記正規の制御装置の通信アドレスの少なくとも一つは、正規の複数の制御装置が送信先となるように予め定められた、マルチキャスト送信のためのマルチキャストアドレスである。
本発明の他の態様によると、前記第1制御装置群の制御装置及び前記第2制御装置群の制御装置が行う通信は、SOME/IP通信(Service Oriented Middle WarE Over IP通信)であり、前記検索条件が示すビット列には、SOME/IP通信パケットに含まれるSOME/IPヘッダのServiceIDフィールドおよびMessageTypeフィールドについての指定と、前記ビット長フィールドとしてのSOME/IP-SDヘッダのLengthofEntriesArrayフィールドについての指定と、が含まれる。
本発明の他の態様によると、前記ルーティング装置は、レイヤ3スイッチ(L3スイッチ)であり、前記転送判断部は、三値連想メモリで構成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両制御システムに対する攻撃者からの不正な通信をいち早く検知して防御しつつ、車両制御の応答性を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の一実施形態に係る車両制御システムの構成を示す図である。
図2は、転送判断部の構成を示す図である。
図3は、転送判断部が用いる検索条件の一例を示す図である。
図4は、SOME/IP通信に用いられるイーサネットフレームの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[1.車両制御システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る車両制御システム1の構成を示す図である。車両制御システム1は、車両2に搭載されて、車両2の動作を制御する。車両2は、内燃機関及び又はモータにより駆動される任意の車両であり得る。本実施形態では、車両2は、例えば、車載バッテリから給電される駆動モータ(共に不図示)によって駆動される電気自動車である。
【0009】
車両制御システム1は、第1制御装置群3と、第2制御装置群4と、ルーティング装置5と、通信管理装置8と、を含む。第1制御装置群3は、本実施形態では、車両2の外部との通信を行う制御装置を含まず、車両2の運動制御に関わる制御を行う制御装置を含む。本実施形態では、第1制御装置群3は、車両2の運動制御に関わる制御を行う制御装置として、駆動ECU(Electronic Contorol Unit)6aと、操縦ECU6bと、バッテリECU6cと、ADAS(Adavanced Driver-Assistnace System)-ECU6dとを含む。
【0010】
駆動ECU6aは、車両2を駆動する駆動モータの動作を制御し、操縦ECU6bは、車両2のステアリングホイール、ブレーキ、アクセル等の操縦操作についての操作に基づいて、車両2の操舵、減速、加速等の動作を制御する。バッテリECU6cは、車載バッテリの充電残量等を検知して、駆動モータへの給電動作を制御する。また、ADAS-ECU6dは、車両2のクルーズ動作、レーンキープ動作等の運転者支援動作を制御する。以下、第1制御装置群3に含まれる駆動ECU6a、操縦ECU6b、バッテリECU6c、及びADAS-ECU6dを総称して、ECU6ともいうものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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