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公開番号
2024133737
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-02
出願番号
2024114148,2020174958
出願日
2024-07-17,2020-10-16
発明の名称
マルチコア光ファイバおよびマルチコア光ファイバケーブル
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
6/02 20060101AFI20240925BHJP(光学)
要約
【課題】十分な製造トレランスが担保され、量産性に優れ、かつ、接続損失の劣化も抑制可能なMCF等を提供する。
【解決手段】本開示のMCFは、中心軸に沿って延びる4個のコアと共通クラッドを備える。隣接関係にあるコア間の中心間隔Λは公称値に対して±0.9μmの範囲に収まり、共通クラッドの直径CDは125μm未満の公称値を基準として±1μmの範囲に収まり、波長1310nmのMFD、λ
cc
、およびd
coat
が所定の関係を満たし、MFDは8.6μm以上9.2μm以下の値を基準として±0.4μmの範囲に収まり、零分散波長は1312nm以上1340nm以下の値を基準として±12nmの範囲に収まり、該零分散波長における分散スロープは0.092ps/(nm
2
・km)以下であり、λ
cc
は1260nm以下であり、所定の構造条件および光学条件を満たす。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
中心軸に沿って延びる4個のコアと、
前記4個のコアそれぞれを覆う共通クラッドと、
を備えたマルチコア光ファイバであって、
前記4個のコアそれぞれは、残りのコアのうち2つのコアと隣接関係を有し、
前記4個のコアのうち隣接関係にあるコア間の中心間隔Λは、所定のコア間隔公称値Λ
nominal
に対してΛ
nominal
±0.9μmの範囲に収まり、
前記共通クラッドの直径CDは、125μm未満の所定のクラッド直径公称値CD
nominal
[μm]を基準としてCD
nominal
±1μmの範囲に収まり、
前記4個のコアそれぞれで波長1310nmにおけるモードフィールド径MFD、22mのファイバで測定されたケーブルカットオフ波長λ
cc
、および前記4個のコアそれぞれの中心から前記共通クラッドの外周までの距離のうち最短距離d
coat
は、以下の式(1):
TIFF
2024133737000145.tif
6
149
を満たし、
前記4個のコアそれぞれで前記モードフィールド径MFDは8.6μm以上9.2μm以下の値を基準として±0.4μmの範囲に収まり、
前記4個のコアそれぞれで零分散波長は1312nm以上1340nm以下の値を基準として±12nmの範囲に収まり、
前記4個のコアそれぞれで前記零分散波長における分散スロープは0.092ps/(nm2・km)以下であり、
前記4個のコアそれぞれで前記カットオフ波長λ
cc
は1260nm以下であり、
第1条件および第2条件のいずれかの条件を満たすとともに、第3条件および第4条件のいずれかを満たし、
前記第1条件は、前記4個のコアそれぞれが前記共通クラッドに直接接することで定義され、
前記第2条件は、前記4個のコアそれぞれに対応し、それぞれが前記4個のコアのうち対応するコアと前記共通クラッドの間に設けられた光学クラッドをさらに備えるとともに、前記共通クラッドに対する前記光学クラッドの比屈折率差Δ2が-0.1%≦Δ2≦0.1%なる関係を満たすことにより定義され、
前記第3条件は、波長1360nmにおけるファイバ長10km相当での隣接関係にあるコア間のクロストークが-10dB以下であり、前記4個のコアそれぞれにおいて、以下の式(2):
TIFF
2024133737000146.tif
6
149
を満たし、かつ、前記4個のコアそれぞれにおいて、比MFD/λ
cc
と、隣接関係にあるコアとの中心間隔Λ
a
とが、以下の式(3)から式(7)のうちいずれかの式:
TIFF
2024133737000147.tif
6
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2024133737000148.tif
6
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2024133737000149.tif
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2024133737000150.tif
6
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2024133737000151.tif
6
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を満たすことにより定義され、
前記第4条件は、波長1360nmにおけるファイバ長10km相当での隣接関係にあるコア間のクロストークが-20dB以下であり、前記4個のコアそれぞれにおいて、以下の式(8):
TIFF
2024133737000152.tif
6
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を満たし、かつ、前記4個のコアそれぞれにおいて、前記比MFD/λ
cc
と、隣接関係にあるコアとの中心間隔Λ
a
とが、以下の式(9)から式(13)のうちいずれかの式:
TIFF
2024133737000153.tif
6
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2024133737000154.tif
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2024133737000157.tif
6
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を満たすことにより定義される、
マルチコア光ファイバ。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記共通クラッドを包囲する被覆をさらに備え、
波長1550nmまたは波長1625nmにおいて前記4個のコアの少なくともいずれかから被覆への漏洩損失が0.05dB/km以上であるか、前記4個のコアの少なくともいずれかの波長1550nmにおける伝送損失が0.25dB/km以上であるか、または、波長1625nmにおける伝送損失が0.25dB/km以上である、
請求項1に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項3】
前記第3条件を満たすとともに波長1550nmにおけるファイバ長10km相当での隣接関係にあるコア間のクロストークが-10dB以上であるか、
または、
前記第4条件を満たすとともに波長1550nmにおけるファイバ長10km相当での隣接関係にあるコア間のクロストークが-20dB以上である、
請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバを含む複数のマルチコア光ファイバを有するマルチコア光ファイバケーブル。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバを含む複数のマルチコア光ファイバを間欠的に接着したマルチコア光ファイバリボンを内蔵するマルチコア光ファイバケーブル。
【請求項6】
前記マルチコア光ファイバリボンを、螺旋状に捩じられた状態で内蔵する請求項5に記載のマルチコア光ファイバケーブル。
【請求項7】
ファイバ長手方向に沿った曲げ半径の平均が0.03m以上0.14m以下または0.14m以上0.3m以下の前記マルチコア光ファイバを含む、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のマルチコア光ファイバケーブル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、マルチコア光ファイバ(以下、「MCF」と記す)およびマルチコア光ファイバケーブル(以下、「MCFケーブル」と記す)に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、4個のコアと、125μmの外径を有するクラッドと、を備えたトレンチアシスト型4コアファイバが開示されている。トレンチの深さはおおよそ-0.7%以下である。波長1310nmにおけるモードフィールド径(以下、「MFD」と記す)は8.4μm以上8.6μm以下である。ケーブルカットオフ波長は1171nm以上1195nm以下である。零分散波長は1317nm以上1319nm以下である。該零分散波長における波長分散スロープは0.090ps/(nm
2
・km)以上0.091ps/(nm
2
・km)以下である。波長1310nmにおける伝送損失は0.33dB/km以上0.35dB/km以下であり、波長1550nmにおける伝送損失は0.19dB/km以上0.21dB/km以下である。波長1625nmにおけるコア間のクロストーク(以下、「XT」と記す)は-43dB/kmである。
【0003】
非特許文献2には、4個のコアと、125μmの外径を有するクラッドと、を備えたトレンチ無し4コアファイバが開示されている。波長1310nmにおけるMFDは8.6μm以上8.8μm以下であり、波長1550nmにおけるMFDは9.6μm以上9.8μm以下である。ケーブルカットオフ波長は1234nm以上1244nm以下である。零分散波長は1318nm以上1322nm以下である。該零分散波長における波長分散スロープは0.088ps/(nm2・km)以下0.089ps/(nm2・km)以下である。波長1310nmにおける伝送損失は0.328dB/km以下0.330dB/km以上であり、波長1550nmにおける伝送損失は0.188dB/km以上0.193dB/km以下であり、波長1625nmにおける伝送損失は0.233dB/km以上0.245dB/km以下である。Oバンド(1260nm以上1360nm以下)におけるコア間XTは-56dB/km以下であり、Cバンド(1530nm以上1565nm以下)におけるコア間のXTは-30dB/km以下である。なお、非特許文献2のTable.1の値から計算されたMFD/λ
cc
は6.97以上7.08以下とばらつきが極めて小さい。
【0004】
特許文献1には、4個のコアと、125μmの外径を有するクラッドとを備えたトレンチ無し4コアファイバが開示されている。コアピッチ(中心間距離)は40μm以上41.5μmの値を基準とした±1μmの範囲に収まる。d
coat
(いわゆるOCT)が33μm±1μmである。V値2.50以上2.58以下である。波長1310nmにおけるMFDが8.0μm以上8.3μmである。波長1625nmにおける曲げ損失は曲げ半径30mmでの0.1dB/100巻き以下である。実効カットオフ波長(定義なし)は1260nm以下である。零分散波長は1300nm以上1324nm以下である。波長1550nmにおける10km伝送後の4個のコア間でのXTは-30dB以下である。
【0005】
特許文献2では、4個のコアと、125μmの外径を有するクラッドと、を備え、コア間のXTが一定以下に抑制されたトレンチ無し4コアファイバが開示されている。なお、特許文献2には、コア間のXTを一定以下に抑制するために必要な方法は開示されていない。すなわち、被覆への漏洩損を抑制するためのコアピッチΛの上限値は開示されているが、コア間のXTを抑制するために必要となるΛの下限値は開示されておらず、また、特許文献2の図6のXTを実現するためのΛも開示されていない。なお、特許文献2の段落「0026」ではΛの上限値が式(3)で定義されている(段落「0028」ではΛの最小値が式(3)で定義される旨が開示されており矛盾している)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-088458号公報
国際公開WO2020/149158号公報
米国特許9,933,331号明細書
【非特許文献】
【0007】
Takashi Matsui, et al.,“Design of 125 μmcladding multi-core fiber with full-band compatibility to conventionalsingle-mode fiber,” Eur. Conf. Opt. Commun. (ECOC) 2015, インターネット<URL:https://doi.org/10.1109/ECOC.2015.7341966>.
T. Matsui et al., “Step-index profile multi-core fibre with standard125-μm cladding to full-band application,” in Eur. Conf. Opt. Commun. (ECOC)(2019), インターネット<URL:https://doi.org/10.1049/cp.2019.0751>.
R. J. Black and C. Pask, J. Opt. Soc. Am. A, JOSAA 1(11), p.1129-1131,1984.
T. Matsui et al., in Eur. Conf. Opt. Commun. (ECOC2017), p. W.1.B.2.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明者は、上述の従来技術について検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわち、上記非特許文献1のMCFは、量産性が汎用のシングルモードファイバ(以下、「SMF」と記す)に比べて著しく悪く、製造コストが高くなる。これは、コア間のXTの低減、コア数の増大、クラッド外径の縮小、各コアにおけるMFD拡大を同時に実現するためには、コアの周囲にクラッドとの比屈折率差の大きい低屈折率のトレンチ層を設ける必要があるためである。
【0009】
上記非特許文献2、上記特許文献1および上記特許文献2のMCFに関しても、製造トレランスが狭く、製造コストが高くなる。比較的短距離であれば、1260nmから1625nmまで使用可能なMCFが提案されているが、このMCFには非常に精度よく屈折率プロファイルを制御しなければ実現できない設計範囲の光学特性が要求されるため、汎用SMF同等の製造トレランスは実現できない。
【0010】
また、上記特許文献1にはトレンチの有無は露わには書かれていないが、開示内容(V値の定義とV値の範囲)から事実上トレンチ型は含まれないと判断できる。短距離であってもOバンド以外の伝送特性も良くしようとした結果、製造トレランスが狭くなってしまっている。
(【0011】以降は省略されています)
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