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公開番号2024124726
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032605
出願日2023-03-03
発明の名称微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤、及び、汚染地盤の浄化方法
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類B09C 1/10 20060101AFI20240906BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】新規な微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤、及び、汚染地盤の浄化方法を提供すること。
【解決手段】クロラミンを含有する、微生物用栄養剤。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
クロラミンを含有する、微生物用栄養剤。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
請求項1に記載の微生物用栄養剤に含まれる前記クロラミンの濃度が、0.1~50質量%である、微生物用栄養剤。
【請求項3】
さらに炭素源、窒素源及び/又はリン源を含有する、請求項1に記載の微生物用栄養剤。
【請求項4】
バイオレメディエーション用栄養剤である、請求項1に記載の微生物用栄養剤。
【請求項5】
汚染地盤の浄化方法であって、
前記汚染地盤に、クロラミン含有液を供給する工程を有する、
汚染地盤の浄化方法。
【請求項6】
前記クロラミン含有液に含まれるクロラミンの濃度が、0.0003~0.1質量%である、請求項5に記載の汚染地盤の浄化方法。
【請求項7】
前記供給が、注水管又は注水井戸の有孔管から注入してなされる、請求項5に記載の汚染地盤の浄化方法。
【請求項8】
さらに前記汚染地盤に、栄養剤を供給する工程を有する、請求項5に記載の汚染地盤の浄化方法。
【請求項9】
汚染地盤の浄化方法であって、
前記汚染地盤に、請求項1~4のいずれか一項に記載の微生物用栄養剤を供給する工程を有する、
汚染地盤の浄化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤、及び、汚染地盤の浄化方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(以下「VOCs」ともいう。)等によって汚染された地盤を浄化する方法として、従来からバイオレメディエーション等の方法が知られている。バイオレメディエーションは、微生物を使って地盤中の汚染物質を分解し無害化する方法のことである。バイオレメディエーションには、汚染地盤中に元々存在する汚染物質を分解する微生物を増殖・活性化させて汚染物質を浄化したり、外部で培養した汚染物質を分解する微生物を汚染地盤に導入して、これを増殖・活性化させて汚染物質を浄化したりする方法が含まれる。
【0003】
原位置バイオレメディエーションとしては、栄養剤等を注水管又は注水井戸を通して汚染地盤中に注入・拡散させることで、汚染物質を分解する微生物を増殖・活性化し、汚染物質を浄化する方法等が採られる。
しかしながら、上記方法では、注水管又は注水井戸の有孔管の近傍で微生物が増殖し、有孔管の近傍という狭い範囲で栄養剤が消費されてしまい、栄養剤が汚染地盤中に広くいきわたらなくなり浄化範囲が狭くなる等の問題が生じうる。さらに有孔管の近傍という狭い範囲で微生物が増殖することで、微生物によって生成された代謝産物等が堆積しバイオフィルムが形成され、有孔管や地盤に目詰まり(バイオファウリング)を生じさせるおそれもある。
【0004】
これに対して、特許文献1では、栄養材に酸性物質又はアルカリ性物質を溶解することでpHを微生物の活性が抑制される範囲に調整し、これを注入井戸から地盤に注入することで、増殖した微生物による有孔管の目詰まり等を解消し、広い範囲の汚染地盤を浄化する方法が提案されている。しかし、上記方法では、浄化対象の汚染地盤のpHを中性に調整する中和工程が必要となり、工程数が増えるというデメリットも認められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5668313号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、新規な微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤、及び、汚染地盤の浄化方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、微生物用栄養剤にクロラミンを含有させることより、当該栄養剤をより広範囲の汚染地盤に分布させ、これにより広範囲の汚染地盤を浄化することが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の各発明に関する。
[1]クロラミンを含有する、微生物用栄養剤。
[2][1]に記載の微生物用栄養剤に含まれる前記クロラミンの濃度が、0.1~50質量%である、微生物用栄養剤。
[3]さらに炭素源、窒素源及び/又はリン源を含有する、[1]に記載の微生物用栄養剤。
[4]バイオレメディエーション用栄養剤である、[1]に記載の微生物用栄養剤。
[5]汚染地盤の浄化方法であって、
前記汚染地盤に、クロラミン含有液を供給する工程を有する、
汚染地盤の浄化方法。
[6]前記クロラミン含有液に含まれるクロラミンの濃度が、0.0003~0.1質量%である、
[5]に記載の汚染地盤の浄化方法。
[7]前記供給が、注水管又は注水井戸の有孔管から注入してなされる、
[5]に記載の汚染地盤の浄化方法。
[8]さらに前記汚染地盤に、栄養剤を供給する工程を有する、
[5]に記載の汚染地盤の浄化方法。
[9]汚染地盤の浄化方法であって、
前記汚染地盤に、[1]~[4]のいずれかに記載の微生物用栄養剤を供給する工程を有する、
汚染地盤の浄化方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、新規な微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤、及び、汚染地盤の浄化方法の提供が可能となる。また本発明に係る微生物用栄養剤、バイオレメディエーション用栄養剤又は汚染地盤の浄化方法によれば、原位置バイオレメディエーションにおいて、栄養剤をより広範囲の汚染地盤にわたって分布させられること、また有孔管や地盤の目詰まりを抑制することができること、これより広範囲にわたって汚染地盤を浄化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、モノクロラミンを通水液に含有させることでトリクロロエチレンの分解に与える影響を評価するために使用した実験装置の概略図である。
図2は、モノクロラミン非含有通水液を通水させたときの1本目のカラム通過後の通水液中の各VOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
図3は、モノクロラミン非含有通水液を通水させたときの2本目のカラム通過後の通水液中の各VOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
図4は、モノクロラミン含有通水液を通水させたときの1本目のカラム通過後の通水液中の各VOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
図5は、モノクロラミン含有通水液を通水させたときの2本目のカラム通過後の通水液中の各VOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
図6は、モノクロラミン非含有通水液を用いた対照区におけるカラム通過前と通過後の通水液中のTOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
図7は、モノクロラミン含有通水液を用いた試験区におけるカラム通過前と通過後の通水液中のTOC濃度(mg/L)と累積通水量(mL)との関係を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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