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公開番号2024123820
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031544
出願日2023-03-02
発明の名称仕口部材および接続構造
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E04B 1/58 20060101AFI20240905BHJP(建築物)
要約【課題】コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを、互いの柱芯を水平方向にずらして接続することができる仕口部材、および、該仕口部材を用いた接続構造を提供する。
【解決手段】仕口部材20は、コンクリート充填鋼管の下柱11とプレキャストコンクリートの上柱12とを接続する。仕口部材20は、下柱接続領域28を有する下板22と下柱接続領域28とは水平方向でずれた位置に上柱接続領域33を有する上板23とを有し、内部空間にコンクリートが充填される四角箱状の仕口本体21と、仕口本体21の内部に固定された下端部から上方に延びて上柱接続領域33を貫通し、上板23から突出する部分が上柱12に埋設される鉄筋45と、を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを接続する仕口部材であって、
下柱接続領域を有する下板と前記下柱接続領域とは水平方向でずれた位置に上柱接続領域を有する上板とを有し、内部空間にコンクリートが充填される四角箱状の仕口本体と、
前記仕口本体の内部に固定された下端部から上方に延びて前記上柱接続領域を貫通し、前記上板から突出する部分が前記上柱に埋設される鉄筋と、を備える
仕口部材。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記鉄筋は、上面視において、前記上柱接続領域の外周部に沿うように配筋されている
請求項1に記載の仕口部材。
【請求項3】
前記仕口本体は、前記下板と前記上板とを接続する一対の側板を有し、
前記仕口部材は、前記仕口本体の内部に、前記上柱接続領域と前記一対の側板とに接合された補強板を有する
請求項1に記載の仕口部材。
【請求項4】
前記仕口本体は、前記下板と前記上板とを接続する一対の側板と、前記下板と前記上板と前記一対の側板とを接続する上柱側端板と、を有し、
前記仕口部材は、前記仕口本体の内部に、前記下板と前記上板と前記一対の側板とに接合された補強板を有し、
前記一対の側板と前記上柱側端板と前記補強板は、上面視において、前記上柱接続領域の外周部に沿うように設けられている
請求項1に記載の仕口部材。
【請求項5】
前記仕口本体は、前記下柱接続領域に、前記下柱を構成する鋼管の内部空間に連通可能な下柱打設孔を有する
請求項1に記載の仕口部材。
【請求項6】
コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを仕口部材で接続する接続構造であって、
前記仕口部材は、
下柱接続領域を有する下板と前記下柱接続領域とは水平方向でずれた位置に上柱接続領域を有する上板とを有し、内部空間にコンクリートが充填される四角箱状の仕口本体と、
前記仕口本体の内部に固定された下端部から上方に延びて前記上柱接続領域を貫通する鉄筋と、を備え、
前記下柱を構成する鋼管が前記下柱接続領域に接合されているとともに前記上柱接続領域から突出する鉄筋部分が前記上柱に埋設されている
接続構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを接続する仕口部材、および、該仕口部材を用いた接続構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱との接続方法として、現場打ちの鉄筋コンクリート柱を介して下柱と上柱とを接続する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-204257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば建築物周辺により大きな空き地を確保するために、下柱と上柱とを互いの柱芯を水平方向でずらして設置することが要求される場合がある。しかしながら、こうした要求に対して特許文献1に記載の方法で対応することは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する仕口部材は、コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを接続する。仕口部材は、下柱接続領域を有する下板と前記下柱接続領域とは水平方向でずれた位置に上柱接続領域を有する上板とを有し、内部空間にコンクリートが充填される四角箱状の仕口本体と、前記仕口本体の内部に固定された下端部から上方に延びて前記上柱接続領域を貫通し、前記上板から突出する部分が前記上柱に埋設される鉄筋と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、コンクリート充填鋼管の下柱とプレキャストコンクリートの上柱とを、互いの柱芯を水平方向にずらして接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
仕口部材の一実施形態を用いて下柱と上柱とを接続した状態を模式的に示す斜視図である。
図1の2-2線における仕口部材の断面構造を模式的に示すとともに、水平方向における下柱、上柱、および、仕口部材の位置関係を示す図である。
図2の3-3線における断面構造を模式的に示す図である。
(a)第1補強板の形状を示す図であり、(b)第2補強板の形状を示す図であり、(c)上柱側端板の形状を示す図である。
鋼管と仕口部材とにコンクリートを充填する様子を模式的に示す図である。
下柱と上柱とが仕口部材を介して接続された状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~図6を参照して、仕口部材および接続構造の一実施形態について説明する。
図1に示すように、構造体10は、下柱11と、上柱12と、仕口部材20と、を有する。下柱11は、先行して設置された鋼管13の内部空間にコンクリートが充填されるコンクリート充填鋼管(CFT:Concrete Filled Steel Tube)の柱である。上柱12は、工場などで製作されたのちに施工現場に搬入されるプレキャストコンクリート(PCa:Precast Concrete)の柱である。仕口部材20は、互いの柱芯が水平方向でずれるように下柱11と上柱12とを接続している。この柱芯がずれる方向をシフト方向という。仕口部材20には、先行して設置された下柱11の鋼管13が溶接によって接合された状態で内部空間にコンクリートが打設される。なお、仕口部材20には、下柱11および上柱12のほか、梁15,16,17が接続されてもよい。
【0009】
図2に示すように、仕口部材20は、四角箱状の仕口本体21を有する。仕口本体21は、鋼板を互いに接合することにより形成される。仕口本体21は、下板22、上板23、一対の側板24、および、一対の端板25,26を有する。下板22、上板23、および、一対の側板24は、シフト方向に延びる角鋼管部を形成する。端板25は、下柱11側における角鋼管部の端部を塞ぐ下柱側端板である。端板26は、上柱12側の角鋼管部の端部を塞ぐ上柱側端板である。一対の側板24および一対の端板25,26は、下板22および上板23の外周縁よりもやや内側に設けられている(図3参照)。
【0010】
下板22は、端板25側の領域に、下柱11が接続される下柱接続領域28を有する。下板22の下柱接続領域28には、下柱11の鋼管13が接合される。また、下板22の下柱接続領域28には、下柱打設孔29が設けられている。下柱打設孔29は、仕口本体21の内部空間と鋼管13の内部空間とを連通させる。下柱接続領域28と鋼管13との接合後、鋼管13および仕口本体21の内部空間にはコンクリートが打設される。コンクリートは、例えば、打設孔33および下柱打設孔29にトレミー管を挿入して打設される。なお、図2においては、下板22のうちで下柱接続領域28に該当する部分にドットを付している。
(【0011】以降は省略されています)

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