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公開番号2024122719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023030414
出願日2023-02-28
発明の名称ポリアミドの製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 11/06 20060101AFI20240902BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、効率のよいポリアミドの製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明のポリアミドの製造方法は、ポリアミド樹脂組成物を金属塩化物および第1のアルコール類を含む金属塩化物アルコール溶液で加熱溶解してポリアミド加熱溶解液を得る工程、ならびに前記ポリアミド加熱溶解液を貧溶媒に添加して析出物を得る工程、を含み、前記工程1における前記金属塩化物アルコール溶液中の前記金属塩化物の質量割合が15~50質量%であり、前記ポリアミド加熱溶解液中のポリアミドの質量割合が5~15質量%であり、前記工程2における前記貧溶媒の質量が前記ポリアミド加熱溶解液の質量に対して1~2.5倍であることを特徴としている。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
工程1:ポリアミド樹脂組成物を金属塩化物および第1のアルコール類を含む金属塩化物アルコール溶液で加熱溶解してポリアミド加熱溶解液を得る工程、ならびに
工程2:前記ポリアミド加熱溶解液を貧溶媒に添加して析出物を得る工程、
を含み、
前記工程1における前記金属塩化物アルコール溶液中の前記金属塩化物の質量割合が15~50質量%であり、前記ポリアミド加熱溶解液中のポリアミドの質量割合が5~15質量%であり、
前記工程2における前記貧溶媒の質量が前記ポリアミド加熱溶解液の質量に対して1~2.5倍である、
ことを特徴とするポリアミドの製造方法。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記貧溶媒が水又は第2のアルコール類である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記工程2において、前記ポリアミド加熱溶解液を前記貧溶媒に滴下する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記工程1で加熱溶解する温度が30~90℃である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記金属塩化物が塩化亜鉛または塩化カルシウムである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記金属塩化物が塩化カルシウムである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1のアルコール類と前記第2のアルコール類とが同じ化合物である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1のアルコール類がメタノールである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第2のアルコール類がメタノールである、請求項2に記載の製造方法。
【請求項10】
ポリアミドがポリヘキサメチレンアジパミドである、請求項1または2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミドの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
代表的なエンジニアリングプラスチックである、ナイロン6、ナイロン66をはじめとしたポリアミドは、耐熱性や良好な力学的特性を持ち、繊維や自動車部品、電気製品部品などに幅広く用いられており、現代社会において代替の効かない材料の一つである。
【0003】
近年では、省資源、カーボンニュートラルを目的としてプラスチックのリサイクルに関する技術開発がなされているが、ポリアミドも例外ではない。
【0004】
リサイクルとしては、マテリアルリサイクルと呼ばれる、一度成形したものを再度ペレット化するものと、ケミカルリサイクルと呼ばれる解重合によりモノマーを再利用するものに大別される。マテリアルリサイクルは成形品に含まれるポリマーの劣化や添加成分がそのままリサイクルポリマーに残るため、品質が安定化しないことが懸念されるものの、化学反応を伴わず、また必要とする副原料も少ないため、投入する資源、エネルギーは少なくて済むことから、用途を固定して循環する場合などはマテリアルリサイクルが選択される。また、ケミカルリサイクルを実施する前にも、工場や市場から回収した加工済み、使用済みポリアミドから添加物、コーティングなどを取り除く場合には、マテリアルリサイクルと同様に清浄なポリアミドを回収する工程を経るため、マテリアルリサイクル技術は、ケミカルリサイクルを行うためにも有用な技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5841598号公報
特開昭60-233129号公報
特開昭62-218421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
使用済みポリアミドを、その夾雑物を取り除いて清浄な状態にする物理的な方法としては、回収物を破砕後に比重分離する方法などが挙げられる(特許文献1)。この方法は少ないエネルギーで分離はできるものの、ポリアミドと夾雑物が混合、接合、接着などにより、強く結びついている場合には分離することは難しい。また、不要な夾雑物を溶媒により一部、またはすべてを溶解し、除去する方法も存在する。しかし、一般的に夾雑物はポリアミドに添加または塗布されている場合が多く、それらの一部または全部はポリアミドの構造体の内部に存在しており、夾雑物をすべて溶解することは難しく、得られるポリアミドは破砕されたままの状態で、形状、サイズなどを十分に制御することが難しい。
【0007】
また、特許文献2に記載されているような加熱状態でメタノール水溶液で希釈してから冷却析出させる再結晶のような方法も挙げられる。しかし、特許文献2は多孔質粉末取得の条件について検討されており、最適な条件が明らかになっていない。
【0008】
また、特許文献3には、加圧状態でポリアミドを130℃以上の高温で溶解し、3~20℃/Hrで徐冷することで粉末を得る方法が記載されている。しかし、当該温度でもわずかながらポリアミドのアルコールによる分解や、夾雑物からの添加剤の溶出も懸念されるため高温での処理は好ましくない。また、徐冷に長時間かかるため、工業的なプロセスとしては不適である。
【0009】
従って、本発明の目的は、効率のよいポリアミドの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
工程1:ポリアミド樹脂組成物を金属塩化物および第1のアルコール類を含む金属塩化物アルコール溶液で加熱溶解してポリアミド加熱溶解液を得る工程、ならびに
工程2:前記ポリアミド加熱溶解液を貧溶媒に添加して析出物を得る工程、
を含み、
前記工程1における前記金属塩化物アルコール溶液中の前記金属塩化物の質量割合が15~50質量%であり、前記ポリアミド加熱溶解液中のポリアミドの質量割合が5~15質量%であり、
前記工程2における前記貧溶媒の質量が前記ポリアミド加熱溶解液の質量に対して1~2.5倍である、
ことを特徴とするポリアミドの製造方法。
[2]
前記貧溶媒が水又は第2のアルコール類である、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記工程2において、前記ポリアミド加熱溶解液を前記貧溶媒に滴下する、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
前記工程1で加熱溶解する温度が30~90℃である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記金属塩化物が塩化亜鉛または塩化カルシウムである、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記金属塩化物が塩化カルシウムである、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記第1のアルコール類と前記第2のアルコール類とが同じ化合物である、[2]または[2]を引用する[3]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
前記第1のアルコール類がメタノールである、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
前記第2のアルコール類がメタノールである、[2]または[2]を引用する[3]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]
ポリアミドがポリヘキサメチレンアジパミドである、[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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