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公開番号2024089994
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205598
出願日2022-12-22
発明の名称画像表示素子
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/20 20060101AFI20240627BHJP(光学)
要約【課題】画像表示素子を提供することができる。
【解決手段】本発明の画像表示素子は、基材層と、前記基材層に接したカラーフィルター層とを有する。前記カラーフィルター層の作成に用いた感光性着色組成物が、第一バインダー樹脂(A1)と、第二バインダー樹脂(A2)と、高分子分散剤(B)と、顔料(C)と、反応性希釈剤(E)と、光重合開始剤(F)と、を含有する。前記樹脂(A1)が、フッ素原子と、エチレン性不飽和基と、カルボキシ基と、官能基(X)と、を有する。前記樹脂(A2)が、アルコキシシリル基、及び前記官能基(X)との反応性を有する官能基(Y)を有する。前記カラーフィルター層の、前記基材層と接する側の面の近傍領域において、Si元素の含有量が、前記カラーフィルター層全体のSi元素の含有量より多い。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材層と、前記基材層に接したカラーフィルター層とを有し、
前記カラーフィルター層が感光性着色組成物の硬化物からなり、
前記感光性着色組成物が、
第一バインダー樹脂(A1)と、
第二バインダー樹脂(A2)と、
高分子分散剤(B)と、
顔料(C)と、
反応性希釈剤(E)と、
光重合開始剤(F)と、
を含有し、
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子と、エチレン性不飽和基と、カルボキシ基と、官能基(X)と、を有し、
前記第一バインダー樹脂(A1)のエチレン性不飽和基当量が、10~2500g/molであり、
前記第一バインダー樹脂(A1)の酸価が、5~300mgKOH/gであり、
前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基、及び前記官能基(X)との反応性を有する官能基(Y)を有し、
前記カラーフィルター層が、前記基材層と接する側の第1面と、その反対側の第2面とを有し、
前記カラーフィルター層の第1面の近傍領域において、Si元素の含有量が、前記カラーフィルター層全体のSi元素の含有量より多いことを特徴とする、画像表示素子。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記第1面の近傍領域におけるSi元素の含有量と、前記カラーフィルター層全体のSi元素の含有量とが、下記式(s1)の条件を満たす、請求項1に記載の画像表示素子。
(第1面の近傍領域におけるSi元素の含有量)>1.1×(カラーフィルター層全体のSi元素の含有量) ・・・(s1)
【請求項3】
前記感光性着色組成物が、更に第三バインダー樹脂(A-3)を含有し、当該第三バインダー樹脂(A3)は、フッ素原子、アルコキシシリル基を有さない樹脂である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項4】
前記第一バインダー樹脂(A1)が有する官能基(X)と、前記第二バインダー樹脂(A2)が有する官能基(Y)との組み合わせが、下記組み合わせ(1)~(4)からなる群から選択されるいずれかである、請求項1に記載の画像表示素子。
組み合わせ(1):官能基(X)としてカルボキシ基と、官能基(Y)としてエポキシ基及びオキセタニル基から選択される一種以上
組み合わせ(2):官能基(X)としてヒドロキシ基、メルカプト基及びアミノ基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてブロックイソシアナト基及びアルコキシカルボニル基から選択される一種以上
組み合わせ(3):官能基(X)としてエポキシ基及びオキセタニル基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてカルボキシ基
組み合わせ(4):官能基(X)としてブロックイソシアナト基及びアルコキシカルボニル基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてヒドロキシ基、メルカプト基及びアミノ基から選択される一種以上
【請求項5】
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、及びカルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-2)由来の構成単位を有する共重合体に、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-6)が付加した樹脂(A1-1)である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項6】
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、及びエポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-3)由来の構成単位を有する共重合体に、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-7)が付加、さらに多塩基酸及び多塩基酸無水物から選択される一種以上の化合物(a-8)した樹脂(A1-2)である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項7】
前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和化合物(m-9)由来の構成単位、及びエポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-10)由来の構成単位を有する樹脂(A2-1)である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項8】
前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和化合物(m-9)由来の構成単位、及びブロックイソシアナト基又はアルコキシカルボニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-11)由来の構成単位を有する樹脂(A2-2)である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項9】
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-2)由来の構成単位、及び芳香族基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-4)由来の構成単位を有する共重合体に、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-6)が付加した樹脂(A1-1)である、請求項1に記載の画像表示素子。
【請求項10】
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-3)由来の構成単位、及び芳香族基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-4)由来の構成単位を有する共重合体に、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-7)が付加、さらに多塩基酸及び多塩基酸無水物から選択される一種以上の化合物(a-8)した樹脂(A1-2)である、請求項1に記載の画像表示素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示素子に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
液晶や有機EL等のディスプレイを構成するカラーフィルターは、感光性着色組成物を透明基板上に塗布・乾燥し、厚さが約1~3μmの塗膜を形成し、その後、露光・現像・加熱することにより画素を形成するプロセスを経て製造される。
【0003】
微細な画素により形成される高解像度のカラーフィルターには、その画素の形状や溶剤耐性に対して、さらなる高品質化が要求されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、光重合性基を有するフッ素系レベリング剤を含む感光性着色組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-85937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、レベリング剤や界面活性剤等の添加剤を加えて塗膜やその硬化物の耐溶剤性を向上させた場合、しばしば基板に対する密着性が低下し、基板からの塗膜の剥がれや膜ずれが生じる問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、優れた耐溶剤性を有するとともに、基板への密着性が向上したカラーフィルターを具備する画像表示素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の態様を含む。
[1]基材層と、前記基材層に接したカラーフィルター層とを有し、
前記カラーフィルター層が感光性着色組成物の硬化物からなり、
前記感光性着色組成物が、
第一バインダー樹脂(A1)と、
第二バインダー樹脂(A2)と、
高分子分散剤(B)と、
顔料(C)と、
反応性希釈剤(E)と、
光重合開始剤(F)と、
を含有し、
前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子と、エチレン性不飽和基と、カルボキシ基と、官能基(X)と、を有し、
前記第一バインダー樹脂(A1)のエチレン性不飽和基当量が、10~2500g/molであり、
前記第一バインダー樹脂(A1)の酸価が、5~300mgKOH/gであり、
前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基、及び前記官能基(X)との反応性を有する官能基(Y)を有し、
前記カラーフィルター層が、前記基材層と接する側の第1面と、その反対側の第2面とを有し、
前記カラーフィルター層の第1面の近傍領域において、Si元素の含有量が、前記カラーフィルター層全体のSi元素の含有量より多いことを特徴とする、画像表示素子。
[2] 前記第1面の近傍領域におけるSi元素の含有量と、前記カラーフィルター層全体のSi元素の含有量とが、下記式(s1)の条件を満たす、[1]に記載の画像表示素子。
(第1面の近傍領域におけるSi元素の含有量)>1.1×(カラーフィルター層全体のSi元素の含有量) ・・・(s1)
[3] 前記感光性着色組成物が、更に第三バインダー樹脂(A-3)を含有し、当該第三バインダー樹脂(A3)は、フッ素原子、アルコキシシリル基を有さない樹脂である、[1]又は[2]に記載の画像表示素子。
[4] 前記第一バインダー樹脂(A1)が有する官能基(X)と、前記第二バインダー樹脂(A2)が有する官能基(Y)との組み合わせが、下記組み合わせ(1)~(4)からなる群から選択されるいずれかである、[1]~[3]の何れかに記載の画像表示素子。
組み合わせ(1):官能基(X)としてカルボキシ基と、官能基(Y)としてエポキシ基及びオキセタニル基から選択される一種以上
組み合わせ(2):官能基(X)としてヒドロキシ基、メルカプト基及びアミノ基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてブロックイソシアナト基及びアルコキシカルボニル基から選択される一種以上
組み合わせ(3):官能基(X)としてエポキシ基及びオキセタニル基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてカルボキシ基
組み合わせ(4):官能基(X)としてブロックイソシアナト基及びアルコキシカルボニル基から選択される一種以上と、官能基(Y)としてヒドロキシ基、メルカプト基及びアミノ基から選択される一種以上
[5] 前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、及びカルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-2)由来の構成単位を有する共重合体に、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-6)が付加した樹脂(A1-1)である、[1]~[4]の何れかに記載の画像表示素子。
[6] 前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、及びエポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-3)由来の構成単位を有する共重合体に、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-7)が付加、さらに多塩基酸及び多塩基酸無水物から選択される一種以上の化合物(a-8)が付加した樹脂(A1-2)である、[1]~[4]の何れかに記載の画像表示素子。
[7] 前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和化合物(m-9)由来の構成単位、及びエポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-10)由来の構成単位を有する樹脂(A2-1)である、[1]~[6]の何れかに記載の画像表示素子。
[8] 前記第二バインダー樹脂(A2)が、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和化合物(m-9)由来の構成単位、及びブロックイソシアナト基又はアルコキシカルボニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-11)由来の構成単位を有する樹脂(A2-2)である、[1]~[6]の何れかに記載の画像表示素子。
[9] 前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-2)由来の構成単位、及び芳香族基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-4)由来の構成単位を有する共重合体に、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-6)が付加した樹脂(A1-1)である、[1]~[5]、[7]、[8]の何れかに記載の画像表示素子。
[10] 前記第一バインダー樹脂(A1)が、フッ素原子を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-1)由来の構成単位、エポキシ基又はオキセタニル基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-3)由来の構成単位、及び芳香族基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(m-4)由来の構成単位を有する共重合体に、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和基含有化合物(a-7)が付加、さらに多塩基酸及び多塩基酸無水物から選択される一種以上の化合物(a-8)が付加した樹脂(A1-2)である、[1]~[4]、[6]~[8]の何れかに記載の画像表示素子。
[11] 前記第一バインダー樹脂(A1)と前記第二バインダー樹脂(A2)との質量比((A1):(A2))が、99:1~20:80である、[1]~[10]の何れかに記載の画像表示素子。
[12] 前記顔料(C)が、ハロゲン化フタロシアニン骨格を有する顔料を含む、[1]~[10]の何れかに記載の画像表示素子。
[13] 前記顔料(C)100質量部に対して、
前記第一バインダー樹脂(A1)及び前記第二バインダー樹脂(A2)を合計で10~80質量部含有し、
前記高分子分散剤(B)を5~80質量部を含有し、
前記反応性希釈剤(E)を20~200質量部含有し、
前記光重合開始剤(F)を0.1~20質量部含有する、
[1]~[12]の何れかに記載の画像表示素子。
[14] 前記感光性着色組成物が、更に第三バインダー樹脂(A-3)を含有し、
前記顔料(C)100質量部に対して、
前記第一バインダー樹脂(A1)、第二バインダー樹脂(A2)、及び第三バインダー樹脂(A3)を合計で30~280質量部含有し、
[13]に記載の画像表示素子。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、耐溶剤性及び密着性に優れたカラーフィルターを具備する画像表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例e1の評価用画像表示素子の断面のSTEM(走査透過電子顕微鏡)像である。
実施例e1の評価用画像表示素子の断面のEDS(エネルギー分散型X線分光法)元素マップである。
実施例e1の評価用画像表示素子の断面のEDS元素マップである。
実施例e1の評価用画像表示素子の断面のEDS元素マップである。
実施例e1の評価用画像表示素子の断面のEDS元素マップの分析結果を示す図である。図5において、実線:SiK(Si原子を観測した特性X線);鎖線:OK(O原子を観測した特性X線);破線:CK(C原子を観測した特性X線)。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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