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公開番号2024063578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171647
出願日2022-10-26
発明の名称振動ふるい装置
出願人荏原環境プラント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B07B 1/28 20060101AFI20240502BHJP(固体相互の分離;仕分け)
要約【課題】既存のストーカ式焼却施設の改良だけで実現可能で、エネルギーの増加量を抑制して、有価金属類を回収可能な振動ふるい装置、ストーカ式焼却炉及び有価金属類回収方法を提供する。
【解決手段】振動ふるい槽20と、振動ふるい槽を振動させる振動付与手段23と、を具備し、振動ふるい槽20には、上面に設けられている無孔板12と、無孔板12に隣接して且つ無孔板12より下方に位置する上面に設けられているふるい板10と、無孔板12とふるい板10との間に位置づけられ、ふるい板10上に気体を噴出させる風力選別ノズル14と、振動ふるい槽20内に空気を導入する空気導入口27と、振動ふるい槽20の底部の排出口30と、が設けられていることを特徴とする振動ふるい装置1。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
焼却炉内が負圧に調整可能なストーカ式燃焼炉に設けられ、主灰の軽量成分を焼却炉内に再吸引させると共に主灰の小粒径の重量成分を分級して回収する振動ふるい装置であって、
振動ふるい槽と、当該振動ふるい槽を振動させる振動付与手段と、を具備し、
振動ふるい槽には、
上面に設けられている無孔板と、
上記無孔板に隣接して且つ上記無孔板より下方に位置する上面に設けられているふるい板と、
上記無孔板と上記ふるい板との間に位置づけられ、上記ふるい板上に気体を噴出させる風力選別ノズルと、
振動ふるい槽内に空気を導入する空気導入口と、
振動ふるい槽の底部の排出口と、
が設けられていることを特徴とする振動ふるい装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記振動ふるい槽には、焼却施設内で発生する排ガスを前記振動ふるい槽内に導入する排ガス導入口がさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動ふるい装置。
【請求項3】
前記振動ふるい槽には、導入された空気を上記風力選別ノズルに向けて流す案内板がさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動ふるい装置。
【請求項4】
ストーカ式焼却炉であって、
ストーカ最終帯の下流側に隣接して設けられている振動ふるい装置と、
上記振動ふるい装置の下流側に隣接して設けられている、大粒径の重量成分を落下させる大粒径重量成分シュートと、
上記振動ふるい装置の底部の排出口からの小粒径の重量成分を落下させる落塵灰搬送コンベヤと、を具備し、
上記振動ふるい装置は、振動ふるい槽と、当該振動ふるい槽を振動させる振動付与手段と、を具備し、
振動ふるい槽には、
上面に設けられている無孔板と、
上記無孔板に隣接して且つ上記無孔板より下方に位置する上面に設けられているふるい板と、
上記無孔板と上記ふるい板との間に位置づけられ、上記ふるい板上に気体を噴出させる風力選別ノズルと、
振動ふるい槽内に空気を導入する空気導入口と、
振動ふるい槽の底部の排出口と、
が設けられていることを特徴とするストーカ式焼却炉。
【請求項5】
前記振動ふるい槽には、焼却施設内で発生する排ガスを前記振動ふるい槽内に導入する排ガス導入口がさらに設けられていることを特徴とする請求項4に記載のストーカ式焼却炉。
【請求項6】
前記大粒径重量成分シュートからの大粒径の重量成分を受け入れる灰押出装置をさらに具備することを特徴とする請求項4又は5に記載のストーカ式焼却炉。
【請求項7】
ストーカ式焼却炉であって、
ストーカ式焼却炉のストーカ最終帯の下流側に隣接して設けられている主灰シュートと、上記主灰シュートの下方に設けられている振動ふるい装置と、
上記振動ふるい装置の下流側に隣接して設けられている、大粒径の重量成分を落下させる大粒径重量成分シュートと、
上記振動ふるい装置の底部の排出口からの小粒径の重量成分を落下させる落塵灰搬送コンベヤと、を具備し、
上記振動ふるい装置は、振動ふるい槽と、当該振動ふるい槽を振動させる振動付与手段と、を具備し、
上記振動ふるい槽には、
上面に設けられている無孔板と、
上記無孔板に隣接して且つ上記無孔板より下方に位置する上面に設けられているふるい板と、
上記無孔板と上記ふるい板との間に位置づけられ、上記ふるい板上に気体を噴出させる風力選別ノズルと、
振動ふるい槽内に空気を導入する空気導入口と、
振動ふるい槽の底部の排出口と、
が設けられていることを特徴とするストーカ式焼却炉。
【請求項8】
前記振動ふるい槽には、焼却施設内で発生する排ガスを前記振動ふるい槽内に導入する排ガス導入口がさらに設けられていることを特徴とする請求項7に記載のストーカ式焼却炉。
【請求項9】
前記大粒径重量成分シュートからの大粒径の重量成分を受け入れる灰押出装置をさらに具備することを特徴とする請求項7又は8に記載のストーカ式焼却炉。
【請求項10】
請求項4又は7に記載のストーカ式焼却炉の灰から有価金属類を回収する方法であって、(1)振動ふるい槽へ空気を導入した状態若しくは導入を停止した状態で、振動ふるい槽を振動させ、無孔板上の主灰をふるい板に向かって移動させるとともに小粒径の重量成分を下層に、軽量成分及び大粒径成分を上層に偏析させ、
(2)振動ふるい槽の空気導入口から空気を導入し、風力選別ノズルから空気を噴出させて、無孔板からふるい板に移動する主灰のうち軽量成分を浮遊させて焼却炉内に再吸引させ、重量成分をふるい板上に落下させ、
(3)ふるい板上に落下した主灰のうち、大粒径の重量成分を大粒径重量成分シュートに落下させ、小粒径の重量成分を振動ふるい槽内にふるい落として分級する
ことを特徴とする回収方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ストーカ式焼却炉の主灰から有価金属類を回収することができる振動ふるい装置に関し、特に大掛かりな追加の処理装置を必要とせず、且つ省エネルギーにて効率よく有価金属類を回収することができる振動ふるい装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
廃棄物焼却施設では、雑多なごみを焼却しているが、かかる焼却により生じる燃え殻の処理が問題であり、燃え殻の減量化や資源化が求められている。そのため、燃え殻から資源(例えば、有価金属類)を回収し、リサイクルする技術が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、火格子式廃棄物焼却炉から排出される焼却灰から金属製錬原料を回収する金属製錬原料回収装置が開示されている。特許文献1の図2に明示されているように、火格子の隙間および火格子の燃焼用空気の噴出口から落下する落塵灰は落塵灰捕集装置にて捕集された後、廃棄物ガス化溶融装置へ送られる落塵灰供給運転と、火格子末端部から排出される主灰は主灰捕集装置にて捕集された後、廃棄物ガス化溶融装置へ送られる主灰供給運転と、を切り換えることにより、落塵灰から有価金属類を回収する技術が提案されている。特許文献1には、主灰中の有価金属類が少量であり、その回収は困難であるから、主灰と落塵灰とを分離回収して、それぞれを廃棄物ガス化溶融装置にて別々に溶融処理して有価金属類を回収することが記載されている。
【0004】
特許文献2においては、廃棄物中に混入していた貴金属が付着した貴金属付着粒子を含む焼却灰を破砕し、焼却灰中の貴金属付着粒子の表面から削り取られた貴金属部分を含む貴金属濃縮粒子と、その他の粒子とを生成する破砕工程と、破砕工程で得られた貴金属濃縮粒子とその他の粒子とを一定の粒径に分級する分級工程と、分級工程で分級された粒子を比重選別して貴金属濃縮粒子をその他の粒子から選別する比重選別工程と、貴金属濃縮粒子を含む重量灰に含まれている磁着性の金属を磁場により選別する高磁力選別工程と、有する焼却灰からの貴金属回収方法が提案されている。分級工程は篩分けにより行われ、比重選別工程は吹上空気流と吸引空気流によってエアテーブル上の焼却灰を浮かしつつ振動によって比重の大きい粒状灰が下層、比重の小さい軽量灰が上層となる流動層を形成させることにより行われる乾式工程である。
【0005】
特許文献3においては、焼却灰を乾燥させ、磁力選別により磁性金属を取り除き、次いで篩分級して、再び磁力選別及び渦電流選別により所定粒径以下の磁性金属に付着した磁性金属ではない粒子を回収し、竪型ミルにより粉砕、乾燥及び微粉(ミル精粉)と粗粉(ミル排石)への分級を行い、ミル排石に有価金属を濃縮させて回収する、有価金属回収システムが提案されている。
【0006】
特許文献4には、燃焼用空気噴出口の面積の火格子炉床全面積に対する割合が2%以上5%以下の火格子を用いて、火格子の隙間および燃焼用空気噴出口から落下する落塵灰と火格子の末端部から排出される主灰とを分離し捕集し、分離捕集された落塵灰について有価金属類の回収を行う廃棄物焼却灰中の金属回収方法及び装置が開示されている。特許文献4には、有価金属類は主灰よりも落塵灰に多く含まれていること、火格子気孔率が2%より小さいと有価金属類のほとんどが主灰に含まれることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6391046号公報
特許第6465825号公報
特許第6375205号公報
特許第3661662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の技術においては、落塵灰から分離された主灰はそのまま後段の廃棄物ガス化溶融装置に送られて、廃棄物と一緒に処理される。有価金属類は落塵灰中に多く含まれるが、ストーカ式焼却炉における落塵灰の総量は主灰の総量に比して少量であり、廃棄物全体から回収できる有価金属類は少量である。また、含水率の高い主灰をそのまま廃棄物と一緒に廃棄物ガス化溶融装置にて溶融処理するため、乾燥装置や排水処理装置等が必要になり、エネルギー消費が多い割には有価金属類の回収率が低いという問題がある。
【0009】
特許文献2及び3に記載の技術は、いずれも磁力選別を併用するため、装置構成が大がかりで煩雑になる。
【0010】
特許文献4に記載の技術は、特定範囲の火格子気孔率を有する火格子を用いて、火格子の隙間から落下する落塵灰から有価金属類を回収するが、主灰からの有価金属類の回収は行われない。火格子気孔率が特定範囲を逸脱する場合には、有価金属類が主灰に含まれることになり、焼却灰からの有価金属類の回収ができないことになる。
(【0011】以降は省略されています)

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