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公開番号2024057914
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164898
出願日2022-10-13
発明の名称面状発熱体、温風供給装置、及びインクジェットプリンター
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H05B 3/20 20060101AFI20240418BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】加熱面の面内における温度ムラが低減された面状発熱体を提供する。
【解決手段】基材と、前記基材の上に形成された導電性を有する発熱層と、前記発熱層と接して設けられた一対の電極と、前記一対の電極及び前記発熱層それぞれの少なくとも一部を覆う保護層とを備えた面状発熱体であって、前記一対の電極は、第1の方向に平行な向きで互いに対向するように設けられており、前記発熱層は、前記一対の電極の間の領域に複数の孔を有し、前記複数の孔のうち、前記第1の方向と直交する第2の方向に平行な同一の直線上に隣り合って存在する2つの孔について、前記2つの孔の前記第2の方向の幅をそれぞれa1及びa2とし、前記2つの孔同士の前記第2の方向に平行な方向の間隔をDとしたとき、前記D、前記a1、及び前記a2は、特定の関係を満たす、ことを特徴とする面状発熱体。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
前記基材の上に形成された導電性を有する発熱層と、
前記発熱層と接して設けられた一対の電極と、
前記一対の電極及び前記発熱層それぞれの少なくとも一部を覆う保護層と、
を備えた面状発熱体であって、
前記一対の電極は、第1の方向に平行な向きで互いに対向するように設けられており、
前記発熱層は、前記一対の電極の間の領域に複数の孔を有し、
前記複数の孔のうち、前記第1の方向と直交する第2の方向に平行な同一の直線上に隣り合って存在する2つの孔について、前記2つの孔の前記第2の方向の幅をそれぞれa1及びa2とし、前記2つの孔同士の前記第2の方向に平行な方向の間隔をDとしたとき、
前記D、前記a1、及び前記a2は、下記式(1)で示される関係を満たす、ことを特徴とする面状発熱体。
2×(a1+a2)/2<D<10×(a1+a2)/2 (1)
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記D、前記a1、及び前記a2は、下記式(2)で示される関係を満たす、請求項1に記載の面状発熱体。
3×(a1+a2)/2<D<8×(a1+a2)/2 (2)
【請求項3】
前記D、前記a1、及び前記a2は、下記式(3)で示される関係を満たす、請求項1に記載の面状発熱体。
4×(a1+a2)/2<D<7×(a1+a2)/2 (3)
【請求項4】
前記一対の電極の間に電圧を印加したときに前記一対の電極の間を流れる電流は、前記一対の電極の間にある前記発熱層の領域全体において、前記第1の方向に平行な方向の成分を有して流れるように構成されている、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項5】
前記発熱層は、導電性粉末を含有するバインダー樹脂からなる、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項6】
前記発熱層の面積に対する、前記孔の開口面積の総和の割合が0.5%以上15%以下の範囲である、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項7】
前記基材及び前記保護層は、前記発熱層が有する前記孔に対応する位置に、前記発熱層が有する前記孔と接続する孔を有する、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項8】
前記基材、前記発熱層、及び前記保護層が有する、互いに接続している孔同士は、前記基材、前記発熱層、及び前記保護層の積層方向に垂直な方向の断面形状が互いに同じである、請求項7に記載の面状発熱体。
【請求項9】
前記発熱層に設けられた前記孔の内側は、前記発熱層を構成する成分とは異なる成分によって埋められている、請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項10】
前記発熱層が有する前記孔の、前記第2の方向の幅に対する前記第1の方向の幅の比をb/aとしたとき、前記b/aが1以上である、請求項1に記載の面状発熱体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、面状発熱体、温風供給装置、及びインクジェットプリンターに関する。特に本発明に係る面状発熱体は、例えば、インクジェットプリンターに用いられるインク乾燥用温風ヒーターや、工業用途で乾燥、熱処理、焼成等に用いられるヒーター、暖房、融雪、凍結防止等の用途で用いられるヒーターに適用され得るものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、面状発熱体としては、ニクロム、鉄、アルミ等の抵抗電熱線を発熱体とし、発熱体の両端に一対の電極を設け、それらをゴムシート等の電気絶縁性材料で被覆した構造のものが知られている。電極から通電すると発熱体に電流が流れ、抵抗加熱によって発熱体が昇温する。面状発熱体は、これにより生じた熱により対象を加熱する用途で使用される。
上記の構造を有する面状発熱体は発熱源が線状なので、発熱面積が限定され、抵抗電熱線の配線パターンによる温度ムラが生じる。
別の種類の発熱源を有する面状発熱体としては、金属系や非金属系からなる導電性材料を、ガラスクロスや高分子フィルム等の電気絶縁性基材に対して含侵、塗布、あるいは印刷等することによって面状に形成した発熱層を有するものがある。こうした発熱層を用いた面状発熱体は発熱面積が広く、均一な温度分布の実現に有利である。
このような面状の発熱層を有する面状発熱体を有効に作用させるには、加熱対象との接触面を安定的に確保する必要がある。そのため、ネジや接着剤などの固定用部材の付設目的や、あるいは加熱対象の形態、形状に合わせて加熱する目的で、発熱層に特定形状の非発熱領域、すなわち孔を設けることが必要な場合がある。
【0003】
特許文献1には、導電性粉末とバインダー樹脂とからなる矩形状の導電膜を発熱層とし、電極と電気絶縁性の保護層とを設けた面状発熱体であって、これを固定部材で強固に固定するための貫通孔を有するものが提案されている。そして、特許文献1に記載の面状発熱体が有する発熱層には、例えば円形の孔が設けられている。
また、特許文献2には、通風路を形成するための多数の通孔を設けた基板上に抵抗体皮膜と電極とを設けた単位発熱板を複数枚積層した面状発熱体(温風機用電気発熱体)が提案されている。そして、特許文献2に記載の面状発熱体が有する発熱層には、円形の孔が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-79459号公報
特公昭59-14234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の面状発熱体は、加熱面の面内において温度ムラが発生することがあった。
したがって本発明は、上記課題に鑑み、発熱層に孔を有する面状発熱体であって、加熱面の面内における温度ムラが低減された面状発熱体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る面状発熱体は、基材と、前記基材の上に形成された導電性を有する発熱層と、前記発熱層と接して設けられた一対の電極と、前記一対の電極及び前記発熱層それぞれの少なくとも一部を覆う保護層と、を備えた面状発熱体であって、前記一対の電極は、第1の方向に平行な向きで互いに対向するように設けられており、前記発熱層は、前記一対の電極の間の領域に複数の孔を有し、前記複数の孔のうち、前記第1の方向と直交する第2の方向に平行な同一直線上に隣り合って存在する2つの孔について、前記2つの孔の前記第2の方向の幅をa1及びa2とし、前記2つの孔同士の前記第2の方向に平行な方向の間隔をDとしたとき、前記D、前記a1、及び前記a2は、下記式(1)で示される関係を満たす、ことを特徴とする。
2×(a1+a2)/2<D<10×(a1+a2)/2 (1)
また、本発明の別の態様に係る温風供給装置は、上記面状発熱体と、気流を生成するための送風機とを具備する、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係るインクジェットプリンターは、上記温風供給装置を備えている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、加熱面の面内における温度ムラが低減された面状発熱体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施態様に係る面状発熱体を示す上面模式図である。
本発明の一実施態様に係る面状発熱体を示す断面模式図である。
本発明の一実施態様に係る面状発熱体を示す上面模式図である。
本発明の一実施態様に係る面状発熱体を示す上面模式図である。
電流の流れに対する、発熱層の孔の幅と孔同士の間隔との関係の影響を説明するための模式図である。
孔の開口の直径を変えて孔近傍の温度ムラを評価した結果の一例を示すグラフである。
本発明の一実施態様に係る温風供給装置の概略図である。
本発明の一実施態様に係るインクジェットプリンターの概略図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
実施例に係る面状発熱体における発熱層の孔の配置及び形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。ただし、以下の実施態様に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
特許文献1及び2に記載の面状発熱体は、面状に形成された発熱層が孔を有する。そのため、通電時に発熱層を流れる電流が孔を回り込むことによって電流密度の粗密が生じ、抵抗加熱にムラができる。その結果、孔近傍で温度ムラが生じる。この現象は加熱対象の温度ムラにつながり、品質低下や不具合を引き起こす可能性がある。また、温度ムラの過昇温部では面状発熱体自身の破損や材料の熱劣化を誘発することがある。また、面状発熱体に局所的な温度差ができることにより、歪みや固定部の剥がれが生じ、対象を均一に加熱することができなくなる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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