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公開番号2024056427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163292
出願日2022-10-11
発明の名称シールド掘進機とシールド掘進機における測定値校正方法
出願人大成建設株式会社
代理人個人,個人
主分類E21D 9/093 20060101AFI20240416BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】シールド掘進機における少なくとも排土の密度を精緻に特定することができ、掘削土の過剰取り込みとこれに起因する地表面の沈下(もしくは陥没)を抑制できる、シールド掘進機とシールド掘進機における測定値校正方法を提供する。
【解決手段】筒状のスキンプレート10と、カッタヘッド20と、カッタヘッド20の後方に設けられてチャンバ13を形成するバルクヘッド11とを有し、チャンバ13において、掘削土を取り込んで排土を生成する、シールド掘進機100であり、バルクヘッド11のうち、チャンバ13に対向する前面11aには、隙間t1を置いて配置される一対の中空12aを備えた筒体12が取り付けられ、ラジオアイソトープを用いて排土の密度を測定する、RI密度測定器40を構成する線源46が一方の筒体12Bに収容され、放射線検出器41が他方の筒体12Aに収容されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの掘進方向前方に回転自在に設けられているカッタヘッドと、該カッタヘッドの後方に設けられて該カッタヘッドと該スキンプレートとともにチャンバを形成するバルクヘッドとを有し、該チャンバにおいて、掘削土を取り込んで排土を生成する、シールド掘進機であって、
前記バルクヘッドのうち、前記チャンバに対向する前面には、隙間を置いて配置される一対の中空を備えた筒体が取り付けられており、
ラジオアイソトープを用いて前記排土の密度を測定する、RI密度測定器を構成する線源が一方の前記筒体に収容され、該RI密度測定器を構成する放射線検出器が他方の該筒体に収容されていることを特徴とする、シールド掘進機。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記筒体の内部、もしくは、別途の筒体の内部に、前記排土の含水量を測定する、RI水分測定器の線源と放射線検出器が収容されていることを特徴とする、請求項1に記載のシールド掘進機。
【請求項3】
一対の前記筒体と前記別途の筒体が固定翼であり、
前記カッタヘッドにおける前記チャンバに対向する背面に複数の撹拌翼が設けられ、該カッタヘッドの回転に応じて、一部の該撹拌翼が、一対の前記筒体の前記隙間を通過するように、各固定翼が前記バルクヘッドの放射方向に配設されていることを特徴とする、請求項2に記載のシールド掘進機。
【請求項4】
一対の前記筒体と前記別途の筒体に対して、前記バルクヘッドの背面の機内から、前記線源と前記放射線検出器が出し入れ自在であることを特徴とする、請求項2に記載のシールド掘進機。
【請求項5】
前記バルクヘッドに排土取り込み口が開設され、
前記排土取り込み口には、バルクヘッド側に位置する第1バルブと、第2バルブと、該第1バルブと該第2バルブを連通する連絡路とを少なくとも備えた、排土取り込み器が取り付けられており、
取り出された前記排土の実測値に基づき、前記RI密度測定器により測定した測定値が校正されるようになっていることを特徴とする、請求項4に記載のシールド掘進機。
【請求項6】
前記シールド掘進機は、測定値校正装置をさらに有し、
前記測定値校正装置は、
前記RI密度測定器と前記RI水分測定器による測定値を校正する、校正式を格納する、格納部と、
実施工の際に、前記測定値を前記校正式に適用して、前記排土の密度と水分に関する校正値を求める、校正部とを有することを特徴とする、請求項5に記載のシールド掘進機。
【請求項7】
請求項6に記載のシールド掘進機において、測定値を校正する測定値校正方法であって、
前記チャンバである実機チャンバ、もしくは該実機チャンバと同仕様の模擬チャンバに対して前記RI密度測定器と前記RI水分測定器を適用して、試験的に排土した際に該RI密度測定器と該RI水分測定器にて測定した、試験測定値と、試験時における該排土の密度と含水量に関する実測値の双方に基づいて前記校正式を設定することを特徴とする、シールド掘進機における測定値校正方法。
【請求項8】
前記実機チャンバもしくは前記模擬チャンバに対して、実施工の際の該実機チャンバに対する設置位置と同じ位置に、前記RI密度測定器と前記RI水分測定器を収容した前記筒体を設けることを特徴とする、請求項7に記載のシールド掘進機における測定値校正方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機とシールド掘進機における測定値校正方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
土圧式シールド工法においては、切羽を安定させ、影響範囲にある地表面における沈下や陥没を防止しながらシールド掘進機の掘進を行うことが重要であり、そのために、掘削土の過剰な取り込みを抑制し、シールド掘進機のチャンバ内に取り込んだ掘削土に添加される添加材の逸脱量を把握することが肝要となる。シールド掘進機においては、スクリューと、スクリューを回転自在に収容する筒体とにより形成されるスクリューコンベアがチャンバに連通しており、チャンバ内において掘削土が添加材とともに撹拌されて生成された排土がスクリューコンベアに排出され、スクリューコンベアを介してシールド掘進機の後方に搬送される。
上記する掘削土の過剰取り込みは、掘削土もしくは排土の体積を精緻に特定できていないことに依拠するが、排土の体積はその質量を密度にて除することにより算定されることから、掘削土もしくは排土の密度を精緻に特定することが極めて重要になる。
【0003】
ここで、特許文献1,2には、ラジオアイソトープ(RI:Radioisotope、放射性同位元素)を用いて掘削土の密度と含水量を測定し、シールド掘進機(ここではシールド機)に取り込んだ排土を管理する技術が開示されている。特許文献1に記載のシールド機は、シールド筒の前部に隔壁を設け、この隔壁を介して切羽室が設けられ、この切羽室の前方に掘削具が設けられ、かつ切羽室の後方に排土装置が接続されたシールド機において、切羽室内土砂の密度と含水量を測定するラジオアイソトープを用いた密度・水分測定器が、隔壁に設けられている。
【0004】
一方、特許文献2に記載のシールド機は、チャンバ内に設けられた、泥土中を回転して回転トルクを測定する回転軸と、回転軸を駆動する駆動装置とからなる塑性流動化測定装置を備えたシールド機であり、回転体の内部に、RI密度・水分計線源を封入し、回転トルクの他に泥土の密度・含水比を測定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平5-263584号公報
特開2003-97181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載のシールド機はいずれも、チャンバ内にラジオアイソトープを用いた密度・水分測定器を設置し、チャンバ内で撹拌された掘削土の密度や水分量を計測する技術である。より具体的には、チャンバの前方にカッタスポークがあり、カッタスポークの前方には切羽(地山)が存在するが、チャンバの隔壁に設置された線源から放射線(ガンマ線や中性子)を放射し、カッタスポークやその前方にある切羽にて反射してきた放射線を検出器にて検出している。
そのため、切羽やカッタスポークの影響が測定値に反映されてしまい、排土の密度を正しく測定できるとは言い難い。
【0007】
本発明は、シールド掘進機における少なくとも排土の密度を精緻に特定することができ、掘削土の過剰取り込みとこれに起因する地表面の沈下を抑制できる、シールド掘進機とシールド掘進機における測定値校正方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成すべく、本発明によるシールド掘進機の一態様は、
筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの掘進方向前方に回転自在に設けられているカッタヘッドと、該カッタヘッドの後方に設けられて該カッタヘッドと該スキンプレートとともにチャンバを形成するバルクヘッドとを有し、該チャンバにおいて、掘削土を取り込んで排土を生成する、シールド掘進機であって、
前記バルクヘッドのうち、前記チャンバに対向する前面には、隙間を置いて配置される一対の中空を備えた筒体が取り付けられており、
ラジオアイソトープを用いて前記排土の密度を測定する、RI密度測定器を構成する線源が一方の前記筒体に収容され、該RI密度測定器を構成する放射線検出器が他方の該筒体に収容されていることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、バルクヘッドのうち、チャンバに対向する前面に隙間を置いて一対の中空を備えた筒体が取り付けられ、ラジオアイソトープを用いて排土の密度を測定するRI密度測定器を構成する線源(ガンマ線源)が一方の筒体に収容され、放射線検出器(ガンマ線検出器)が他方の筒体に収容され、隙間を置いて線源と放射線検出器が相対していることにより、切羽やカッタスポークの影響が測定値に反映される恐れがなく、排土(チャンバ内で掘削土が撹拌された撹拌土)の密度を正しく測定することができ、このことにより、掘削土の過剰取り込みとこれに起因する地表面の沈下を抑制することができる。
また、チャンバ内で撹拌された排土の密度をリアルタイムに計測することにより、排土量や排土率の正確な管理とシールド掘進機の安定掘進に繋がる。
【0010】
ここで、「隙間を置いて配置される一対の中空を備えた筒体」とは、例えば、バルクヘッドの前面においてその放射方向(径方向)に2つの筒体が隙間を置いて配置される形態や、2つの筒体が放射方向ではなく、周方向に1m程度の範囲内でずれた位置に隙間を置いて配置される形態等を含んでいる。
また、筒体は鋼管等により形成され、バルクヘッドからの出代長さを、150mm乃至1000mm程度の範囲に設定できる。また、一対の筒体の間の隙間を、50mm乃至700mm程度の範囲に設定して、排土が流動できる隙間とするのが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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