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公開番号2024055777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2023148109
出願日2023-09-13
発明の名称エアロゾル形成基材とその製造方法及び製造装置
出願人Future Technology株式会社
代理人
主分類A24F 40/465 20200101AFI20240411BHJP(たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;喫煙具)
要約【課題】 製造中や製造後に充填物の内部において、誘導加熱部材の位置や向きが変化することを抑制し、誘導加熱の安定性と効率を向上させるようなエアロゾル形成基材を提供する
【解決手段】 エアロゾル吸引カートリッジ10に使用される円柱形状のエアロゾル形成基材1であって、円筒形状の包装部材11と、その円筒の内部に収納されたエアロゾル発生源である充填物12と、その内部に、交番磁界に反応して熱を発生させる誘導加熱部材13と、その位置や向きの変化を抑制するための位置安定部材14と、を備え、位置安定部材14は定型性を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
エアロゾル吸引カートリッジに使用される円柱形状のエアロゾル形成基材であって、
円筒形状の包装部材と、
前記包装部材の円筒の内部に収納されたエアロゾル発生源である充填物と、
前記充填物の内部に、交番磁界に反応して熱を発生させる誘導加熱部材と、前記誘導加熱部材の位置や向きの変化を抑制するための位置安定部材と、を備え、
前記位置安定部材は定型性を有する、
ことを特徴とする、エアロゾル形成基材。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記位置安定部材の形状は、顆粒状、球状、板状、シート状、細線状、多面体状、網状、平板状または棒状のいずれかである、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項3】
前記位置安定部材は、前記エアロゾル形成基材の高さ方向の向きに変形自在である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項4】
前記位置安定部材が、前記充填物の内部において、前記エアロゾル形成基材の高さ方向について、前記誘導加熱部材の配置されている範囲に配置されている、
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項5】
前記位置安定部材の素材は、天然繊維、合成繊維、天然皮革、合成皮革、天然樹脂、天然ゴム、プラスチック、合成ゴム、金属、紙、ガラス、炭素繊維、木材、竹材、またはセラミックスが使用される、
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項6】
前記位置安定部材は、風味添加剤またはエアロゾルフォーマが塗布または吸収されている、
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項7】
前記位置安定部材は、前記充填物の素材が塗布または吸収されている、
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項8】
前記位置安定部材は、その一部または全部が、前記充填物の素材で形成されている、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項9】
前記位置安定部材は、帯状部材を素材とし、前記帯状部材を、その長手方向に沿った折線で折り畳まれた形状、または長手方向に沿った中心軸で丸められて円柱形状に形成された、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項10】
前記位置安定部材は、細線状部材を、その長手方向に複数配列して捻転した形状に形成されている、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱式向けのエアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材とその製造方法及び製造装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むタバコカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引する方式のタバコ製品が広く知られている。また、嗜好の多様化から、タバコ成分を含まない植物の芳香や味わいを、タバコ同様に火炎を用いずに楽しむためのエアロゾル吸引カートリッジも知られ始めている。
【0003】
このようなエアロゾル吸引カートリッジは、エアロゾル形成基材の内部の充填物を加熱することで、エアロゾルを発生させる。エアロゾル形成基材の加熱方法として、(1)加熱装置内部に設置された加熱ブレードに、エアロゾル吸引カートリッジを挿入して、加熱ブレードを電気的に加熱することで充填物を加熱する方式(抵抗加熱式)(例えば特許文献1参照)、(2)エアロゾル形成基材の内部に予め強磁性体を主成分とした部品である誘導加熱部材を配置して、誘導加熱装置で発生させた交番磁界により、誘導加熱部材内部にヒステリシス損及びジュール熱を発生させて加熱(誘導加熱)することで、充填物を加熱する方式(誘導加熱式)が知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
図22は、従来のエアロゾル形成基材101を使用した誘導加熱式向けのエアロゾル吸引カートリッジ100の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ100は、全体として細長い円柱形状をしており、加熱することでエアロゾルを発生する素材の集積体である充填物104が充填されたエアロゾル形成基材101と、エアロゾル形成基材101が動いたり、外装部材107が折れ曲がったりすることを防止するための支持部材105と、エアロゾル形成基材101からの気流を通すことのできるフィルタ106と、フィルタ106の反対側の端に配置されるシール部材108とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材107で円柱状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで、外装部材107は、紙等の柔軟な素材で形成されており、シール部材108や支持部材105は、紙、プラスチックまたはシリコーン等の素材から形成されている。
【0005】
エアロゾル形成基材101は、中央に開口が形成されている円筒形状の包装部材103の内部に、充填物104が円柱形状に収納されており、さらに充填物104には、誘導加熱に供する誘導加熱部材102が配置されている。ここで、誘導加熱部材102の長さは、包装部材103の高さ方向の長さ、すなわちエアロゾル形成基材101の高さ方向の長さと略同じであり、支持部材105やシール部材108と物理的に近接している構造となっている。
【0006】
ここで、誘導加熱式では交番磁界と誘導加熱部材102の位置関係が、加熱の安定性や効率に影響するので、誘導加熱部材102は、エアロゾル形成基材101の製造段階で、充填物104の内部における位置や向きが所定の範囲になるように工程が組まれている。しかしながら、充填物104は専ら柔軟で細かい素材の集積体で形成されており、また水分を含んでいる場合が多いため、製造中や製造後の保管・使用状態で、包装部材103の内部で動いたりずれたりしやすく、充填物104の内部で誘導加熱部材102の位置や方向が変化する場合があり、これがエアロゾル吸引カートリッジ100の品質を低下させる要因の一つになっていた。
【0007】
ここで、誘導加熱部材102自体を大きくすることで、位置や向きの変化をしにくくすることも考えられるが、この場合、同時に発熱量が過剰になり、事故や誘導加熱装置の故障が発生することが懸念されていた。
【0008】
一方で、充填物104の充填密度を増やすことも考えられるが、これにはエアロゾル形成基材101の製造装置や製造工程の仕様を大幅に変更することが必要となり、実現性を妨げていた。また、充填密度の調整が難しく、これを増やし過ぎると、通気性が低下するため、エアロゾルや風味の発生が阻害されやすくなるため、使用者の使用感を妨げることが懸念された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特表2015-519915号公報
特開2021-175399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、製造中や製造後に充填物の内部における誘導加熱部材の位置や向きが変化することを抑制し、誘導加熱の安定性と効率を向上させるようなエアロゾル形成基材を提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)

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