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公開番号2024047945
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153724
出願日2022-09-27
発明の名称エアロゾル形成基材
出願人Future Technology株式会社
代理人
主分類A24F 40/465 20200101AFI20240401BHJP(たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;喫煙具)
要約【課題】 誘導加熱部材で発せられた熱を、過剰加熱をすることなく、また、充填物や誘導加熱部材の条件によらずに、効果的に充填物の広い範囲に伝導できるエアロゾル形成基材を提供する。
【解決手段】
エアロゾル吸引カートリッジ10に使用される円柱形状のエアロゾル形成基材1であって、円筒形の包装部材11と、その円筒の内部に収納されたエアロゾル発生源である充填物12と、充填物12の内部に、交番磁界に反応して熱を発生させる誘導加熱部材13とそこで発生した熱を、充填物12に伝導するための、熱伝導部材14とを備えることを特徴とする、エアロゾル形成基材1であり、特に熱伝導部材14は、常磁性体または非磁性体の金属を含む素材からなる場合に効果的である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
エアロゾル吸引カートリッジに使用される円柱形状のエアロゾル形成基材であって、
円筒形の包装部材と、
前記包装部材の円筒の内部に収納されたエアロゾル発生源である充填物と、
前記充填物の内部に、交番磁界に反応して熱を発生させる誘導加熱部材と、前記誘導加熱部材で発生した熱を、前記充填物に伝導するための、熱伝導部材と、
を備えることを特徴とする、エアロゾル形成基材。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記熱伝導部材は、粒状、球状、板状、シート状、ひも状、ペースト状または棒状のいずれかの形状である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項3】
前記熱伝導部材は、前記誘導加熱部材の一部または全部を被覆または包摂している、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項4】
前記熱伝導部材は、前記充填物の内部に互いに離隔して配置されている、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項5】
前記熱伝導部材は、常磁性体または非磁性体の金属を含む素材からなる、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項6】
前記熱伝導部材は、前記誘導加熱部材と同等またはそれ以上の熱伝導率を有する素材からなる、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。
【請求項7】
前記熱伝導部材は、グラフェン、グラフェイト、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素のいずれかを含む素材からなる、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱式向けのエアロゾル吸引カートリッジに使用されるエアロゾル形成基材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むタバコカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引する方式のタバコ製品が広く知られている。また、嗜好の多様化から、タバコ成分を含まない植物の芳香や味わいを、タバコ同様に火炎を用いずに楽しむためのカートリッジ製品を使用したエアロゾル吸引カートリッジも知られ始めている。
【0003】
このようなエアロゾル吸引カートリッジは、充填物が集積されたエアロゾル形成基材を加熱することで、エアロゾルを発生させる。エアロゾル形成基材の加熱方法として、(1)加熱装置内部に設置された加熱ブレードに、エアロゾル吸引カートリッジを挿入して、加熱ブレードを電気的に加熱することで充填物を加熱する方式(加熱式)(例えば特許文献1参照)の他に、(2)エアロゾル形成基材の内部に予め強磁性体を主成分とした部品である誘導加熱部材を設け、誘導加熱装置で発生させた交番磁界により、誘導加熱部材内部にヒステリシス損及びジュール熱を発生させて加熱(誘導加熱)することで、充填物を加熱する方式(誘導加熱式)が知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
図7は、従来のエアロゾル形成基材101を使用した誘導加熱式向けのエアロゾル吸引カートリッジ100の概略の側面断面図である。エアロゾル吸引カートリッジ100は、円筒形の包装部材103に、エアロゾル形成基材101と、支持部材105と、フィルタ106が直線的に配列され、外装部材107で巻かれて円柱状に形成されている。
【0005】
エアロゾル吸引カートリッジ100は、全体として細長い円柱形状をしており、加熱することでエアロゾルを発生する充填物104が充填された細長い円柱状の充填物104の集積体であるエアロゾル形成基材101と、エアロゾル形成基材101が動いたり、外装部材107が折れ曲がったりすることを防止するための支持部材105と、エアロゾル形成基材101からの気流を通すことのできるフィルタ106と、フィルタ106の反対側の端に配置されるシール部材108とが、長手方向に沿って配列されており、シート状の外装部材107で円柱状に巻かれることで一体的に形成されている。ここで、外装部材107は、紙等の柔軟な素材で形成されており、シール部材108や支持部材105は、紙、プラスチックまたはシリコーン等の素材から形成されている。
【0006】
エアロゾル形成基材101は、中央に開口が形成されている円筒形状の包装部材103の内部に、円柱形状の充填物104が収納されており、さらに充填物104には、誘導加熱に供する誘導加熱部材102が挿入されている。ここで、誘導加熱部材102の長さは、包装部材103の長尺方向の長さ、すなわちエアロゾル形成基材101の長さと略同じであり、支持部材105やシール部材108と物理的に近接している構造となっている。
【0007】
ここで誘導加熱式では、誘導加熱部材102で発せられた熱は、専ら誘導加熱部材102の近傍を加熱するにとどまり、熱が十分に充填剤104に行きわたらないため、加熱効率が悪く、エアロゾルの発生が十分でないといった問題があった。
【0008】
これについて、誘導加熱部材102の体積を増やしたり、表面積を広くしたりして発熱量を増やすことで充填物104の広い範囲を加熱するという方法が考えられるが、単純に発熱量を増やした場合、誘導加熱部材102の近傍が通常より強く加熱されることで(過剰加熱)、使用者が火傷を負いやすくなったり、誘導加熱装置が故障したりする恐れがあり、適正に使用できなくなることが懸念されていた。
【0009】
一方、誘導加熱部材102の素材は鉄に代表される強磁性金属を含むため、錆に弱いという問題があった。また、製造工程や出荷後といった使用前に、何らかの原因で誘導加熱部材102に傷がついたりした場合には、錆が進行して発熱能力を低下させることが懸念されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特表2015-519915号公報
特開2021-175399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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