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公開番号
2025132376
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029893
出願日
2024-02-29
発明の名称
光制御素子
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
G02B
1/02 20060101AFI20250903BHJP(光学)
要約
【課題】新規な光制御素子を提供する。
【解決手段】光制御素子10は、基板12と、温度変化及び光吸収のうちの1以上である環境変化によって相転移する相転移材料で形成され平均粒径1nm以上1000μm以下で粒径及び粒子形状のうちの1以上にばらつきを有し基板12の表面12aに互いに分離配置された複数の無機粒子14とを備え、環境変化によって、光の透過特性及び光の反射特性のうちの1以上である光学特性が変化する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板と、
温度変化及び光吸収のうちの1以上である環境変化によって相転移する相転移材料で形成され、平均粒径1nm以上1000μm以下で、粒径及び粒子形状のうちの1以上にばらつきを有し、前記基板の表面に互いに分離配置された複数の無機粒子と、
を備え、
前記環境変化によって、光の透過特性及び光の反射特性のうちの1以上である光学特性が変化する、光制御素子。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記相転移材料は二酸化バナジウムである、請求項1に記載の光制御素子。
【請求項3】
前記無機粒子の平均粒径は700nm以下である、請求項1又は2に記載の光制御素子。
【請求項4】
前記基板の表面の20%以上65%以下の範囲に前記無機粒子が形成されている、請求項1又は2に記載の光制御素子。
【請求項5】
前記環境変化として所定条件の環境変化が生じると、前記無機粒子のうちの一部のみが相転移する、請求項1又は2に記載の光制御素子。
【請求項6】
2値を超える多値で前記光学特性の変化を生じる、請求項1又は2に記載の光制御素子。
【請求項7】
前記無機粒子は、粒径の標準偏差が200nm以上300nm以下である、請求項1又は2に記載の光制御素子。
【請求項8】
前記環境変化は温度変化であり、昇温時及び降温時における光学特性の変化を示す曲線のヒステリシス幅が15℃以上である、請求項1又は2に記載の光制御素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、光制御素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、アルミナ基板やシリコン基板の表面に二酸化バナジウム膜を形成した素子を用い、紫外線照射条件を制御することによって、マルチレベルメモリ機能を実現した紫外線センサが提案されている(非特許文献1)。二酸化バナジウムは、相転移材料であり、約341Kで低温単斜晶(M
1
)相から高温ルチル(R)相への相転移をおこし、相転移プロセスにおいて急激な抵抗変化と赤外領域での顕著な光学的スイッチングを示すとされている。そして、二酸化バナジウム膜では、単斜晶相の割合は紫外線照射量の増加とともに減少するため、こうした特性を利用してマルチレベルメモリ機能を実現できるとしている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
G. Li et al., “Photo-induced non-volatile VO2 phase transition for neuromorphic ultraviolet sensors", Nature Communications (2022) 13:1729.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1では、相転移材料である二酸化バナジウムが膜として形成されており、光制御素子に用いた場合に所望の光学特性変化が得られないことがあった。
【0005】
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、新規な光制御素子を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、相転移材料を、膜ではなく、粒径や粒子形状にばらつきのあるナノ~マイクロサイズの粒子として分離配置すると、所望の光学特性変化を示すことを見出し、本開示の発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本開示の光制御素子は、
基板と、
温度変化及び光吸収のうちの1以上である環境変化によって相転移する相転移材料で形成され、平均粒径1nm以上1000μm以下で、粒径及び粒子形状のうちの1以上にばらつきを有し、前記基板の表面に互いに分離配置された複数の無機粒子と、
を備え、
前記環境変化によって、光の透過特性及び光の反射特性のうちの1以上である光学特性が変化するものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示では、新規な光制御素子を提供できる。例えば、相転移材料を膜状に形成した場合とは異なる光学特性変化を示す光制御素子を提供できる。このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。例えば、相転移材料をナノ~マイクロサイズの粒子として形成すると、膜として形成した場合とは表面状態(例えば、結晶核となる表面の酸素欠陥の量や結晶構造のひずみ)が異なることなどにより、膜として形成した場合とは異なる光学特性変化を示すと考えられる。また、粒子を、粒径や粒子形状が異なるものとすると、粒子ごとに表面状態が異なることなどにより、粒子ごとに異なる光学特性変化を示す。そのため、粒子の粒径や粒子形状、分布などを調整することで、光学特性変化を細やかに調整することができるなど、所望の光学特性変化を示す新規な光制御素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
光制御素子10の構成の概略を示す説明図。
昇温時及び降温時における光学特性の変化を示す曲線の説明図。
実験例1のサンプル温度18℃での共焦点顕微鏡写真。
実験例1のサンプルを昇温させていった際の共焦点顕微鏡写真。
図4を画像解析した結果を示す説明図。
実験例1のサンプルを降温させていった際の共焦点顕微鏡写真。
図6を画像解析した結果を示す説明図。
実験例2~6のサンプルの電子顕微鏡写真。
実験例2~6のサンプルの粒径分布を表すヒストグラム。
実験例7の複素屈折率の測定結果の説明図。
実験例7の測定結果に基づく数値計算の結果の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の光制御素子は、基板と、基板の表面に形成された複数の無機粒子と、を備えている。無機粒子は、基板の1つの面のみに形成されていてもよいし、例えば対向する2つの面に形成されていてもよい。無機粒子は、基板の表面に互いに分離配置されている。分離配置とは、無機粒子同士が互いに接触することなく離れて配置されていることをいう。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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