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公開番号
2025129079
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-04
出願番号
2024026053
出願日
2024-02-23
発明の名称
図柄付き眼鏡レンズの製造方法
出願人
東海光学ホールディングス株式会社
代理人
個人
主分類
G02C
13/00 20060101AFI20250828BHJP(光学)
要約
【課題】眼鏡用レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄を設けるようにした図柄付き眼鏡レンズの製造方法を提供すること。
【解決手段】ユーザーの装用する眼鏡フレーム3のフレーム形状情報に基づいて製造される眼鏡用レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄としてシルエット画1を設けるようにした玉型レンズ11の製造方法であって、ユーザーが指定したシルエット画1の図柄情報がレンズ製造側に送られることでレンズ製造側はその図柄情報に基づいてレンズの表面及び裏面の少なくとも一方にシルエット画1が設けられた玉型レンズ11を製造するようにした。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
ユーザーの装用する眼鏡フレームのフレーム形状情報に基づいて製造される眼鏡用レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄を設けるようにした図柄付き眼鏡レンズの製造方法であって、
ユーザーが指定した前記図柄の図柄情報がレンズ製造側に送られることでレンズ製造側は前記図柄情報に基づいて前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に前記図柄が設けられた図柄付き眼鏡レンズを製造するようにしたことを特徴とする図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
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【請求項2】
ユーザーが前記レンズ製造側に送る前記図柄は元となるコンテンツを簡略化して図案化したものであることを特徴とする請求項1に記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項3】
図案化した前記図柄はシルエット又は輪郭画で表されていることを特徴とする請求項2に記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項4】
前記図柄は元となるコンテンツをディザリングして図案化したものであることを特徴とする請求項3に記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項5】
前記図柄はユーザー自身又は眼鏡店のいずれか一方から前記レンズ製造側に送られることを特徴とする請求項1に記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項6】
前記図柄情報とともに前記眼鏡フレーム内の前記図柄が配置される位置を決定する位置情報と前記図柄の回転方向の位相を決定する位相情報が前記レンズ製造側に通知され、前記レンズ製造側はレンズ情報と前記フレーム形状情報に基づいて眼鏡レンズを製造する際に前記図柄情報と前記位置情報と前記位相情報に基づいてレンズ面に前記図柄を設けるようにしたことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項7】
レンズ面の中心寄り領域には前記図柄を設けることができない図柄配置不適領域が設けられ、前記図柄配置不適領域に前記図柄がかかる場合には前記図柄を前記図柄配置不適領域に配置させないことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項8】
前記図柄は前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に形成した凹部であり、前記凹部はレンズの表面及び裏面のいずれか一方にレーザー加工により刻印されることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項9】
前記凹部が形成されている面に対して前記凹部を含んで染色された着色面を形成し、前記着色面を前記凹部の底面に達しないように研磨して前記凹部のみに着色された模様部分が残るようにして作成されることを特徴とする請求項8に記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
【請求項10】
前記図柄は前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に形成した凹部であり、前記凹部が形成されている面に対して前記凹部を含んで染色された着色面を形成し、前記着色面を前記凹部の底面に達しないように研磨して前記凹部のみに着色された模様部分が残るようにして作成されることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の図柄付き眼鏡レンズの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡用レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄を設けるようにした図柄付き眼鏡レンズの製造方法等に関するものである。
続きを表示(約 5,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来よりレンズの表面や裏面の一部に図柄(マーク)を配置する技術が提示されている。このような図柄(マーク)を配置する技術として特許文献1を挙げる。特許文献1では累進屈折力眼鏡レンズのアンカットレンズ1のレンズ面上に永久マークと呼ばれる隠しマークを設ける技術である。
隠しマークは眼鏡レンズのレンズ面の眼鏡を装用するユーザーにはわからないように所定の位置にJIS規格に従って設けられるマークである。隠しマークの情報は例えば、レンズのメーカーや種類の情報、アライメント基準マーク、累進屈折力レンズの加入屈折力等の情報等の付加情報であり、特許文献1ではレーザー構成を用いて文字等が印字されているが、その他、例えばごく細い針によるけがきによる手段、レンズ成形用の成形型に刻印して転写する手段、薬品によってレンズ面を加工する手段もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-053227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、あくまでも隠しマークはレンズを加工・製造するメーカー側の利便に用いるものであって眼鏡を装用しているユーザーや、眼鏡を装用しているユーザーの眼鏡を見ている人のためのものではない。そもそも、レンズ面はなるべく広い視野を確保するためにマークのような目視の支障となる図形のような模様は設けないとすることが従来の常識であった。そのため、上記のように隠しマークとしてユーザーに目視されないように形成されるわけである。そのような従来技術の下では、ユーザーが自身が装用する眼鏡のレンズ面に自身の好む図柄を加工したいと考えても、メーカー側としてはそのような加工は想定をしておらず、ユーザーがある図形を所望したとしてもそのような加工を実現する方法はなかった。そのため、ユーザーの主導でユーザーの望む図柄を視野に支障にならないようにレンズ面に配置させるようにメーカー側に指示をする技術が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、手段1では、ユーザーの装用する眼鏡フレームのフレーム形状情報に基づいて製造される眼鏡用レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄を設けるようにした図柄付き眼鏡レンズの製造方法であって、ユーザーが指定した前記図柄の図柄情報がレンズ製造側に送られることでレンズ製造側は前記図柄情報に基づいて前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に前記図柄が設けられた図柄付き眼鏡レンズを製造するようにした。
このような方法であれば、ユーザーが指定した図柄の図柄情報が、レンズ製造側に送られるため、その図柄情報とフレーム形状情報に基づいてレンズ製造側が眼鏡フレームに取り付けられるレンズの表面及び裏面の少なくとも一方に図柄を設けることができる。
【0006】
「図柄」はレンズ面に模様となって現れそれ以外のレンズ面の部分と区画されるものである。図柄のコンテンツとしては、例えば文字、ロゴタイプ、記号のようなものも含む概念である。図柄は、例えば、レンズ面に筆やブラシで着色して形成してもよく、レンズ面に凹部や凸部を設けるように加工形成してもよい。つまり、凹部や凸部を設ける場合には図柄の外形輪郭に沿った形状の窪みや盛り上がりを有することとなる。その凹部や凸部を着色するようにしてもよいが着色しなくともよい。凸部であればレンズ面に別部材を貼着するようにするとよい。
「図柄情報」は、例えばデジタルデータとして保存することがよく、パソコンを経由してインターネットを介してユーザー側からレンズ製造側に送られてもよく、例えばデジタルデータを運搬できるSDカードのようなスティックメモリ形式で送られてもよく、例えば紙に印字した情報としてレンズ製造側に渡されてもよい。
「フレーム形状情報」は、例えばデジタルカメラ等の撮像装置によって取得されたフレーム形状データである。フレーム形状データはデジタルデータとしてパソコンを経由してインターネットを介してユーザー側からレンズ製造側に送られてもよく、デジタルデータを運搬できるSDカードのようなスティックメモリ形式で送られてもよい。また、フレーム形状情報として紙にフレーム形状を写しとって描いた絵の情報としてレンズ製造側に渡すようにしてもよい。
【0007】
また、手段2では、ユーザーが前記レンズ製造側に送る前記図柄は元となるコンテンツを簡略化して図案化しするようにした。
そもそも図柄は眼鏡レンズに適用することから比較的小さなものであるため、これを狭いレンズ面に配置する際に元となるコンテンツ図案化することで図柄が単純化したものとすることによって加工しやすくなる。元となるコンテンツとは、例えば写真や絵画やロゴタイプや自身で描いた漫画等が挙げられる。図柄の表現方法として例えば二値化やディザリングがある。
図案化は、例えば写真編集機能のある画像ソフトを用いて写真データを加工するとよい。例えば、次のようにするとよい。
(イ)元となるコンテンツとして例えば様々な物体が映り込んでいる写真から図柄にしたいオブジェクトのみを残す
(ロ)オブジェクトの外形の輪郭を滑らかにする。
(ハ)色を単色化する
このように加工した写真データを図柄データとして保存する。あるいは、画像ソフトを用いない場合であれば例えば手描きで図柄を描き、この絵柄を例えばデジタルカメラ等の撮像装置を用いてデジタルデータ化して保存してもよい。あるいは手描きで描いた図柄そのものであってもよい。
また、手段3では、図案化した前記図柄はシルエット又は輪郭画で表されているようにした。
シルエット又は輪郭画は写真を簡略化して図案化した際にそれを表現するのに適した処方であるからである。特に、簡略化して図案化したものはシルエット又は輪郭画での表現に適する。
また、手段4では、前記図柄は元となるコンテンツをディザリングして図案化した。
デジタルデータはディザリングによって簡略化して図案化しやすいからである。
ディザリングはドットの密度によって明度を表現する手法であって、ドットの密度によってグレー(つまり濃淡)が表現できることとなる。
また、手段5では、前記図柄はユーザー自身又は眼鏡店のいずれか一方から前記レンズ製造側に送られるようにした。
図柄の情報はユーザー自身でも眼鏡店でもどちらからでも、指示することができるからである。
【0008】
また、手段6では、前記図柄情報とともに前記眼鏡フレーム内の前記図柄が配置される位置を決定する位置情報と前記図柄の回転方向の位相を決定する位相情報が前記レンズ製造側に通知され、前記レンズ製造側はレンズ情報と前記フレーム形状情報に基づいて眼鏡レンズを製造する際に前記図柄情報と前記位置情報と前記位相情報に基づいてレンズ面に前記図柄を設けるようにした。
ユーザー側は図柄情報と位置情報と位相情報をフレーム形状情報とともにレンズ製造側に伝えるだけでよく、レンズ製造側はそれら情報とレンズ情報を総合してユーザーの眼に応じた固有の加工を行うため、例えばユーザーに乱視度数がある場合の乱視軸方向と眼鏡フレームの関係についてユーザー側からわざわざ伝達する必要がなく、ユーザー側の面倒さが少ない。
「レンズ情報」とは、例えば球面度数、乱視度数、乱視軸方向、眼幅、アイポイント位置、プリズム等の眼鏡レンズとして当該ユーザーに必要となる情報である。
「位置情報」は例えばフレーム形状、サイズ、フレーム上のユーザーのアイポイント位置等であり、それらの情報によって位置が決定される。
また、手段7では、レンズ面の中心寄り領域には前記図柄を設けることができない図柄配置不適領域が設けられ、前記図柄配置不適領域に前記図柄がかかる場合には前記図柄を前記図柄配置不適領域に配置させないようにした。
これによって、眼鏡としての使用に支障のある部分に図柄が配置できなくなって、眼鏡レンズとしての機能を損なうことがなくなる。
図柄配置不適領域に図柄がかかってしまうことは、例えば作業者が目視において図柄が図柄配置不適領域かかっているかどうかを判断するようにするとよい。これはユーザー側でもレンズ製造側でも、両方で行ってもよい。また、目視ではなく画像ソフトを用いて座標上で図柄が表示される領域が図柄配置不適領域と一致するかどうかによって自動的に確認するようにしてもよい。
【0009】
また、手段8では、前記図柄は前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に形成した凹部であり、前記凹部はレンズの表面及び裏面のいずれか一方にレーザー加工により刻印されるようにした。
例えば、エキシマレーザーやUVレーザーのような微細な加工が可能な加工機を使用してレンズ面に模様となる凹部を直接形成できるからである。
「凹部」は模様を形成するレンズ面よりもわずかに窪んだ部分である。凹部の底面は周囲のカーブ面と同じカーブでもよく、平面でもよく、粗面加工してもよい。配置される位置は眼鏡レンズとして使用される光学中心を含んだ中央領域から外れた縁寄りがよく、特に耳寄りがよい。
【0010】
また、手段9では、前記図柄は前記レンズの表面及び裏面の少なくとも一方に形成した凹部であり、前記凹部が形成されている面に対して前記凹部を含んで染色された着色面を形成し、前記着色面を前記凹部の底面に達しないように研磨して前記凹部のみに着色された模様部分が残るようにして作成されるようにした。
これは図柄をレンズ面の凹部として構成し、更に凹部内に着色させるようにする態様である。凹部を形成した面を染色し、その着色面を研磨することで凹部内のみを着色することができるからである。
凹部を着色する場合には、レンズ面の模様となる凹部は、凹部が形成されているレンズ面とは不連続の窪んだ模様として、なおかつ着色されることとなるため、装飾性に優れたレンズを提供することができる。凹部の底面だけでなく凹部内周壁面も着色されるため単なるマスキングとは異なり輪郭が強調された立体感のある模様となる。凹部はレーザー加工によって形成することがよい。凹部はエキシマレーザーやUVレーザーのような微細な加工が可能な加工機を使用してレンズ面に模様となる凹部を形成してもよいが、予定する凹部の形状に対応する凸部を有するモールドで成形するようにしてもよい。
凹部の深さは20μm以上であることがよい。研磨においてプラスチックレンズに染色した着色面分がなくなる程度の厚みは一般に20μm程度となるため、凹部の深さを20μm以上とすることで研磨工程で凹部が消失することが防止できるからである。
「研磨」は凹部以外のレンズ面の着色面分を削除する目的で実行される。例えば凹部がレンズ度数の設定されているレンズ面に形成されている場合ではレンズ度数の変化には影響のない程度で研磨することがよい。
ここで、レンズの表面及び裏面の両面をそれぞれ異なる色で染色して着色面を形成し、凹部が形成されている少なくとも一方の着色面を凹部の底面に達しないように研磨して凹部のみに着色された模様部分が残るようにしてもよい。
また、着色面への染色は昇華染色で実行されるようにすることがよい。
昇華染色であればマスクをしなくても、レンズの表面もしくは裏面のみを染色できるためよい。
昇華染色は、ガラスや紙などの基板に昇華性染料含有インクを塗布し、塗布面とレンズの被染色面(裏面及び表面のいずれか一方)を離間してクレンズの下方に対向して配置させ、基板を加熱することにより昇華性染料を昇華させてレンズの被染色面に染色する染色方法である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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