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公開番号2025126952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023352
出願日2024-02-20
発明の名称生体情報測定システム
出願人TOTO株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01N 33/497 20060101AFI20250825BHJP(測定;試験)
要約【課題】ガスの情報を用いた処理におけるノイズの影響を抑制すること。
【解決手段】実施形態に係る生体情報測定システムは、トイレ室に設置された大便器のボウル内の気体を吸引する吸引装置と、前記吸引装置によって、吸引された気体を通過させるガス流路と、前記ガス流路を通過する気体に含まれる所定のガス成分に反応するガスセンサを備えたガス検出装置と、前記トイレ室内の状態変化を検出する状態検出手段と、前記ガス検出装置または前記状態検出手段によって検出されたトイレ状態履歴に基づいて、前の使用者の測定終了から次の使用者が測定可能になるまでの待機時間を設定する待機時間設定手段と、を備える。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項１】
トイレ室に設置された大便器のボウル内の気体を吸引する吸引装置と、
前記吸引装置によって、吸引された気体を通過させるガス流路と、
前記ガス流路を通過する気体に含まれる所定のガス成分に反応するガスセンサを備えたガス検出装置と、
前記トイレ室内の状態変化を検出する状態検出手段と、
前記ガス検出装置または前記状態検出手段によって検出されたトイレ状態履歴に基づいて、前の使用者の測定終了から次の使用者が測定可能になるまでの待機時間を設定する待機時間設定手段と、
を備えることを特徴とする生体情報測定システム。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記待機時間は所定の時間が設定されており、
前記待機時間設定手段は、前記待機時間の期間に検出されたトイレ状態履歴に基づいて前記待機時間を変更する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項３】
前記待機時間は所定の時間が設定されており、
前記待機時間設定手段は、前記前の使用者の測定終了直前から前記次の使用者の測定開始までの期間に検出されたトイレ状態履歴に基づいて、前記待機時間を変更する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項４】
前記待機時間設定手段は、前記トイレ状態履歴のうち前記ガス検出装置の検出値の変化量または変動量に応じて前記待機時間を変更する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項５】
前記待機時間設定手段は、前記状態検出手段によって検出された動作である大便器洗浄、局部洗浄、除菌清掃、吸引、乾燥のうち少なくとも１つの検出結果に基づいて、前記待機時間を変更する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項６】
前記待機時間設定手段は、前記ガス検出装置の検出値が所定の閾値を超えた場合、前記待機時間を延長する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項７】
前記待機時間設定手段は、前記ガス検出装置の検出値が所定の閾値を下回った場合、前記待機時間を短縮する
ことを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項８】
前記待機時間を前記次の使用者に報知する報知手段、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の生体情報測定システム。
【請求項９】
前記吸引装置の吸引流量を制御する制御装置、
を備え、
前記吸引装置の吸引流量をｘ（Ｌ／ｍｉｎ）としたときに、
１０ ≦ ｘ ≦ ２００
を満たす
ことを特徴とする請求項１～８のいずれか１つに記載の生体情報測定システム。
【請求項１０】
前記吸引装置の吸引流量を制御する制御装置、
を備え、
前記ガス検出装置の駆動における設定条件をｙ、
前記吸引装置の吸引流量をｘ１（Ｌ／ｍｉｎ）、
前記ガス検出装置が検出した電気信号をデジタル信号に変換する際の信号処理回数をｘ２（Ｈｚ）、
とし、
下記数式１において、変数α、β、ｂの各々を０．０２５ ≦ α ≦ ０．０４５、－１１ ≦ β ≦ －７、１．５ ≦ ｂ ≦ ３．０とした場合、
０ ≦ ｙ ≦ ５００
を満たす
ことを特徴とする請求項１～８のいずれか１つに記載の生体情報測定システム。
［数式１］
ｙ＝ｅ
（α＊ｘ１＋β＊ｘ２＋b）

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
開示の実施形態は、生体情報測定システムに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、トイレの使用者（以下「利用者」ともいう）が大便を排泄する際に排出される排便ガスをガスセンサにより検知し、利用者の腸内状態等を測定する生体情報測定システムが知られている（例えば、特許文献１、２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００５－３１５８３６号公報
特開２０１６－１４５８０６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上述した従来技術には、改善の余地がある。例えば、上述した従来技術では、トイレの使用者である被験者の排便行為に伴わない非排便ガスに基づく臭気性ノイズを測定し、ノイズレベルが所定値以上の場合、利用者に排便を待ってもらうための提示を行ったり、排便ガス量の推定精度が低い旨の通知を行ったりする。このように、上述した従来技術では、ノイズの影響が大きいガスの情報となる可能性があり、ノイズの影響を抑制したガスの情報を用いた処理という点では改善の余地がある。そのため、ガスの情報を用いた処理におけるノイズの影響を抑制することが望まれている。
【０００５】
開示の実施形態は、ガスの情報を用いた処理におけるノイズの影響を抑制することができる生体情報測定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
実施形態の一態様に係る生体情報測定システムは、トイレ室に設置された大便器のボウル内の気体を吸引する吸引装置と、前記吸引装置によって、吸引された気体を通過させるガス流路と、前記ガス流路を通過する気体に含まれる所定のガス成分に反応するガスセンサを備えたガス検出装置と、前記トイレ室内の状態変化を検出する状態検出手段と、前記ガス検出装置または前記状態検出手段によって検出されたトイレ状態履歴に基づいて、前の使用者の測定終了から次の使用者が測定可能になるまでの待機時間を設定する待機時間設定手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
実施形態の一態様に係る生体情報測定システムによれば、トイレ状態履歴に基づいて排便ガスの測定が可能になるまでの待機時間を設定することにより、使用者がトイレ空間の様々なノイズの影響を回避して、正確な測定を行うことができる。したがって、生体情報測定システムは、ガスの情報を用いた処理におけるノイズの影響を抑制することができる。
【０００８】
発明者らの研究により、排便時に出るオナラ（排便ガス）に含まれる、水素、メタン、二酸化炭素から構成される無臭ガスと、硫化水素、メチルメルカプタンから構成される悪臭ガスの比率の経時変動が、腸内環境の経時変動を間接的に捉えていることが分かってきた。腸内環境は、食事の種類や運動量等の変化に応じて変わることが知られている。従って、その状態を正しく推定するためには、より正確に排便ガスの成分を計測することが重要であり、発明者らはハードウェアの工夫によってそれらを進化させてきた。例えば、特許文献２に記載の方法によると、臭気性ノイズのみを対象とするのであれば、臭気性ノイズが安定するまで排便前の被験者を待機させたり、排便中にノイズの影響を受けたとしてもエラーを表示したりする等の対応が可能となる場合がある。しかしながら、臭気性ノイズ以外にも、一般的なトイレに備わる除菌機能や自動洗浄等の動作によるノイズも考慮しなければ、正確に排便ガスを計測することが難しい。
【０００９】
そこで、実施形態の一態様に係る生体情報測定システムでは、トイレ状態履歴に基づいて排便ガスの計測が可能になるまでの適切な待機時間を設定することで、排便ガス成分を計測するガスセンサの正確な信号を取得することができ、使用者がトイレ空間の様々なノイズの影響を回避して、正確な測定を行うことができる。
【００１０】
実施形態の一態様に係る生体情報測定システムにおいて、前記待機時間は所定の時間が設定されており、前記待機時間設定手段は、前記待機時間の期間に検出されたトイレ状態履歴に基づいて前記待機時間を変更することを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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