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公開番号
2025123859
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-25
出願番号
2024019599
出願日
2024-02-13
発明の名称
導電性接着剤およびそれを用いた車載電子制御装置
出願人
Astemo株式会社
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
H01B
1/22 20060101AFI20250818BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】自動車の使用環境のような幅広い温度領域での温度サイクルに対しても、特性変動が抑制される導電性接着剤及びそれを用いた車載電子制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る導電性接着剤は、シリコーン樹脂のマトリックスの中に導電性フィラ粒子が分散しており、導電性フィラ粒子は、金属材料からなるコアを金属材料からなるシェルで被覆したコアシェル構造を有し、導電性接着剤は、ー40℃におけるヤング率E(ー40℃)が50MPa以下であり、25℃におけるヤング率E(25℃)が10MPa以下であり、それらヤング率の比「E(-40℃)/E(25℃)」が5以下である、ことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シリコーン樹脂のマトリックスの中に導電性フィラ粒子が分散した導電性接着剤であって、
前記導電性フィラ粒子は、金属材料からなるコアを金属材料からなるシェルで被覆したコアシェル構造を有し、
前記導電性接着剤は、-40℃におけるヤング率E(-40℃)が50 MPa以下であり、25℃におけるヤング率E(25℃)が10 MPa以下であり、それらヤング率の比「E(-40℃)/E(25℃)」が5以下である、ことを特徴とする導電性接着剤。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の導電性接着剤において、
前記導電性フィラ粒子の前記コアの金属材料は、電気抵抗率が1μΩ/m以下であり、
前記シェルの金属材料は、電気抵抗率が1μΩ/m以下であり、
前記コアの金属材料と前記シェルの金属材料との線膨張係数の差の絶対値が20 ppm/℃以内である、
ことを特徴とする導電性接着剤。
【請求項3】
請求項1に記載の導電性接着剤において、
前記導電性フィラ粒子は、メディアン径D50が30μm以上150μm以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項4】
請求項2に記載の導電性接着剤において、
前記導電性フィラ粒子は、メディアン径D50が30μm以上150μm以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項5】
請求項1に記載の導電性接着剤において、
前記導電性接着剤の中の前記導電性フィラ粒子の含有率が40質量%以上99質量%以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項6】
請求項2に記載の導電性接着剤において、
前記導電性接着剤の中の前記導電性フィラ粒子の含有率が40質量%以上99質量%以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項7】
請求項3に記載の導電性接着剤において、
前記導電性接着剤の中の前記導電性フィラ粒子の含有率が40質量%以上99質量%以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項8】
請求項4に記載の導電性接着剤において、
前記導電性接着剤の中の前記導電性フィラ粒子の含有率が40質量%以上99質量%以下であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の導電性接着剤において、
前記導電性接着剤は、105℃におけるヤング率E(105℃)が10 MPa未満であることを特徴とする導電性接着剤。
【請求項10】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の導電性接着剤において、
前記導電性フィラ粒子は、前記コアがアルミニウムであり、前記シェルがニッケルであることを特徴とする導電性接着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御装置の技術に関し、特に導電性接着剤およびそれを用いた車載電子制御装置に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等の運転における先進運転支援システム(ADAS)や自動運転(AD)の技術が近年大きく進展しており、今後更なる発展が期待されている。ADASやADにおいては、電子制御装置(ECU)が非常に重要な役割を果たし、各種用途/目的に応じて数多くのECUが搭載されている。本明細書では、自動車等に搭載される各種のECUを車載ECUと総称する。
【0003】
車載ECUでは内部の電子回路で様々な演算が行われるが、ADASやADの進展に伴ってより高速な演算が求められている。高速演算を達成するためには高速データ伝送が必要不可欠である。また、高速データ伝送においては、電磁ノイズの低減や遮蔽が重要であり、電子回路を電磁シールドケースで覆うことが一般的に行われている。そして、該電磁シールドケースの隙間を充填する目的で、導電性接着剤がしばしば利用される。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2007-027111)には、50パーセンタイルに基づいて大きさが少なくとも約350ミクロンの中心の炭素系コアと該中心の炭素系コアの上の導電性の金属被覆または複合金属被覆とを含む粒状の導電性複合充填剤をポリマーマトリックスの中に含有している導電性ポリマー組成物であって、前記粒状の導電性充填剤が導電性ポリマー組成物の約25~35容積%を構成している、前記導電性ポリマー組成物、が教示されている。
【0005】
特許文献1によると、粒状充填剤とポリマーマトリックスと混合して導電性ポリマー組成物を形成する際に、従来技術に比して、改善されたプロセスレオロジー、充填剤配合における大きな融通性、改善された導電率と改善された電気安定性および低い密度が得られる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-027111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の導電性ポリマー組成物は、電磁シールド製品の遮蔽有効性の増進に寄与すると思われる。ただし、特許文献1においては、残念ながら室温環境での特性しか測定・検証されていない。
【0008】
一方、車載ECUは、自動車の使用環境に合わせる必要があり幅広い温度領域(例えば、-40~105℃)に対応できることが求められる。また、その幅広い温度領域内で変動する(温度サイクルが生じる)場合であっても信頼性高く稼働できることが求められる。
【0009】
しかしながら、温度サイクルは、導電性ポリマー組成物や導電性接着剤のような複合材料にとって厳しい環境である。これは、温度サイクルが、複合材料の各構成材料に対して繰り返しの熱応力を付加するためである。
【0010】
例えば、特許文献1に記載の導電性ポリマー組成物を想定すると、マトリックスを構成する樹脂材料は通常10
-4
/℃オーダーの線膨張係数を有し、導電性充填剤のコアを構成する炭素系材料は通常10
-6
/℃オーダーの線膨張係数を有し、該コアを被覆する金属材料は通常10
-5
/℃オーダーの線膨張係数を有する。すなわち、導電性ポリマー組成物を構成する各材料間で線膨張係数が1~2桁も違うため、温度変動によって各材料間に大きな熱応力が発生する。また、炭素系材料の一種である黒鉛は、その結晶構造からa軸方向とc軸方向とで線膨張係数が大きく異なる(特に、温度領域によっては、a軸方向は負の線膨張係数を示す)という特殊性がある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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