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公開番号
2025122241
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2025094530,2024064565
出願日
2025-06-06,2020-01-10
発明の名称
光学フィルタ
出願人
日本板硝子株式会社
代理人
弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20250813BHJP(光学)
要約
【課題】近赤外線反射膜を備えなくても所望の透過率特性を発揮するのに有利な光学フィルタを提供する。
【解決手段】光学フィルタ1aは、第一光吸収体11と、第二光吸収体12とを備える。第一光吸収体11は、有機色素を含んでいる。第二光吸収体12は、銅成分を含み、少なくとも一部の赤外線を吸収する。光学フィルタは、下記の条件を満たす第一透過スペクトルを示す。(I)波長450nm~600nmの範囲における透過率の平均値T
A
450-600
が76%以上である。(II)第一カットオフ波長λ
F
が360nm~450nmの範囲に
存在する。(III)第二カットオフ波長λ
S
が600nm~700nmの範囲に存在する。(IV)波長700nm~750nmの範囲における透過率の最大値T
M
700-750
が5%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
光学フィルタであって、
有機色素を含む第一光吸収体と、
銅成分を含み、少なくとも一部の赤外線を吸収する第二光吸収体と、を備え、
波長300nm~1200nmの範囲の光を当該光学フィルタに入射させたときに、下記(I)、(II)、(III)、及び(IV)の条件を満たす第一透過スペクトルを示す、
光学フィルタ。
(I)波長450nm~600nmの範囲における透過率の平均値が76%以上である。(II)波長350nm~470nmの範囲において50%の透過率を示す波長である第一カットオフ波長が360nm~450nmの範囲に存在する。
(III)波長580nm~720nmの範囲において50%の透過率を示す波長である第
二カットオフ波長が600nm~700nmの範囲に存在する。
(IV)波長700nm~750nmの範囲における透過率の最大値が5%以下である。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記第二カットオフ波長と前記第一カットオフ波長との差の絶対値は、190nm以上280nm以下である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記第一透過スペクトルの波長350nmにおける透過率が20%以下である、請求項1又は2に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記第一透過スペクトルの波長750nm~1000nmの範囲における透過率の最大値が2%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記第一透過スペクトルの波長800nm~950nmの範囲における透過率の最大値が1%以下である、請求項4に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
前記第一透過スペクトルの波長700nm~1200nmの範囲において1%の透過率を示す最大波長と最小波長との差の絶対値は400nm以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
波長300nm~1200nmの範囲の光を前記第一光吸収体に入射させたときの前記第一光吸収体の透過スペクトルである第二透過スペクトルは、下記(i1)、(i2)、(i3)、(i4)、及び(i5)の条件を満たす、請求項1~6のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
(i1)波長550nm~850nmの範囲において透過率の最小値を示す波長が650nm以上770nm以下である。
(i2)波長550nm~850nmの範囲において70%の透過率を示す波長の最小値が570nm以上670nm以下である。
(i3)波長550nm~850nmの範囲において50%の透過率を示す波長の最小値が590nm以上700nm以下である。
(i4)波長550nm~850nmの範囲において20%の透過率を示す波長の最小値が630nm以上720nm以下である。
(i5)波長450nm~600nmの範囲における透過率の平均値が76%以上である。
【請求項8】
前記第二透過スペクトルは、下記(i6)、(i7)、及び(i8)の条件の少なくとも1つを満たす、請求項7に記載の光学フィルタ。
(i6)波長550nm~850nmの範囲において70%の透過率を示す波長の最大値と最小値との差の絶対値が120nm以上250nm以下である。
(i7)波長550nm~850nmの範囲において50%の透過率を示す波長の最大値と
最小値との差の絶対値が70nm以上210nm以下である。
(i8)波長550nm~850nmの範囲において20%の透過率を示す波長の最大値と最小値との差の絶対値が30nm以上160nm以下である。
【請求項9】
前記第二透過スペクトルの波長550nm~850nmの範囲において20%の透過率を示す波長の最小値λ
(2)
20%L
及び前記第二透過スペクトルの波長550nm~850n
mの範囲において70%の透過率を示す波長の最小値λ
(2)
70%L
は、-1.2[%/nm
]≦(20-70)/(λ
(2)
20%L
-λ
(2)
70%L
)≦-0.6[%/nm]の条件を満たす、請求項7又は8に記載の光学フィルタ。
【請求項10】
前記有機色素は、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、フタロシアニン系色素、ジインモニウム系色素、及びアゾ系色素からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルタに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備えた撮像装置において、良好な色再現性を有する画像を得るために様々な光学フィルタが撮像素子の前方に配置されている。撮像素子は、紫外線領域から赤外線領域に至る広い波長範囲の光に対し感度を有する。一方、人間の視感度は、可視光領域のみに存在する。このため、撮像装置において得られる画像が人間の認識した画像に近づくように、撮像素子の前方に赤外線又は紫外線の一部の光を遮蔽する光学フィルタを配置する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、近赤外線反射膜と、吸収膜とを備え、これらの膜が所定の特性を有する赤外線カットフィルタが記載されている。近赤外線反射膜は、異なる屈折率を有する2種以上の材料が代わる代わる積層されて形成されている。この赤外線カットフィルタにより、撮像装置の望ましい光学性能を実現しうる。
【0004】
一方、情報端末装置の環境センサに可視光線のみを到達させて、人間の視感度とディスプレイの輝度又は色調とを合わせるために近赤外線カットフィルタ等の光学フィルタを用いる技術が知られている。例えば、特許文献2には、環境センサ用光学フィルタが記載されている。この光学フィルタは、波長650nm以上800nm未満の領域に吸収極大を有する化合物(A)及び波長800nm以上1850nm以下の領域に吸収極大を有する化合物(B)を含む層を有する。化合物(A)は、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、及びシアニン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。化合物(B)は、近赤外線吸収微粒子、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、クロコニウム系化合物、シアニン系化合物、ジイモニウム系化合物、金属ジチオラート系化合物、及びピロロピロール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/006571号
国際公開第2018/221424号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術は、近年、光学フィルタに求められる性能を考慮すると、さらに、可視光域の透過率を高める工夫が必要な場合がある。特許文献2に記載の技術では、有機化合物からなる光吸収剤を用いているために、光学フィルタに用いた際に、光を遮蔽する波長帯域が不十分な場合があり、それを補完するために、誘電体多層膜などからなる近赤外線反射膜をともに備える必要がある。このことは、フレア及びゴーストの抑制又は製造コストの低減の観点から不利である。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑み、近赤外線反射膜を備えなくても所望の透過率特性を発揮するのに有利な光学フィルタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
光学フィルタであって、
有機色素を含む第一光吸収体と、
銅成分を含み、少なくとも一部の赤外線を吸収する第二光吸収体と、を備え、
波長300nm~1200nmの範囲の光を当該光学フィルタに入射させたときに、下記(I)、(II)、(III)、及び(IV)の条件を満たす第一透過スペクトルを示す、
光学フィルタを提供する。
(I)波長450nm~600nmの範囲における透過率の平均値が76%以上である。(II)波長350nm~470nmの範囲において50%の透過率を示す波長である第一カットオフ波長が360nm~450nmの範囲に存在する。
(III)波長580nm~720nmの範囲において50%の透過率を示す波長である第
二カットオフ波長が600nm~700nmの範囲に存在する。
(IV)波長700nm~750nmの範囲における透過率の最大値が5%以下である。
【発明の効果】
【0009】
上記の光学フィルタは、光吸収体から構成され、所望の透過率特性を発揮するのに有利である。さらに、光反射膜の併用をせずに、可視光域に対応する波長範囲の光を透過し、かつ、紫外線域および赤外線域の波長範囲の光を遮蔽することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明に係る光学フィルタの一例を示す断面図である。
図2は、本発明に係る光学フィルタの別の一例を示す断面図である。
図3は、本発明に係る光学フィルタのさらに別の一例を示す断面図である。
図4は、本発明に係る光学フィルタのさらに別の一例を示す断面図である。
図5は、実施例1に係る第一光吸収体の透過スペクトルである。
図6は、実施例1に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図7は、実施例1に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図8は、実施例2に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図9は、実施例2に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図10は、実施例2に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図11は、実施例3に係る第一光吸収体の透過スペクトルである。
図12は、実施例3に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図13は、実施例3に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図14は、実施例4に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図15は、実施例4に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図16は、実施例4に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図17は、実施例5に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図18は、実施例5に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図19は、実施例6に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図20は、実施例6に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図21は、実施例7に係る光学フィルタに対応する積層体の透過スペクトルである。
図22は、実施例7に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図23は、実施例8に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図24は、実施例8に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図25は、実施例9に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図26は、実施例9に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図27は、実施例9に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図28は、実施例9に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図29は、実施例10に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図30は、実施例10に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図31は、実施例10に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図32は、実施例10に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図33は、実施例11に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図34は、実施例11に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図35は、実施例11に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図36は、実施例11に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図37は、実施例12に係る第二光吸収体の透過スペクトルである。
図38は、実施例12に係る第一光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図39は、実施例12に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
図40は、実施例12に係る第三光吸収体に対応する積層体の透過スペクトルである。
図41は、各積層体の作製に使用したガラス基板の透過スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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