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公開番号2025115000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009286
出願日2024-01-25
発明の名称半導体装置及び半導体装置の製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H10D 12/00 20250101AFI20250730BHJP()
要約【課題】耐圧特性及びスイッチング特性の安定化が可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板と、第1電極及び第2電極とを備える。半導体基板は、ドリフト層と、半導体層と、第1バッファ層と、第2バッファ層とを含む。Old ASTMの換算係数を用いて算出される半導体基板の酸素濃度の最大値をmaximum[Oi]とし、ドリフト層の第1導電型の不純物濃度をCdriftとした場合に、maximum[Oi]=9.40×1016×ln(Cdrift)-2.27×1018が満たされる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1主面と、前記第1主面と逆側の第2主面とを有する半導体基板と、
前記第1主面及び前記第2主面にそれぞれ設けられた第1電極及び第2電極と
を備え、
前記半導体基板は、
前記第1主面と前記第2主面との間に設けられた第1導電型のドリフト層と、
前記第2電極に接続され、第1導電型の第1半導体層及び第2導電型の第2半導体層との少なくともいずれか1つを含む半導体層と、
前記半導体層と前記ドリフト層との間に設けられた第1導電型の第1バッファ層と、
前記第1バッファ層と前記ドリフト層との間に設けられ、第1導電型の不純物濃度が前記第1バッファ層よりも小さく前記ドリフト層よりも大きい第1導電型の第2バッファ層と
を含み、
Old ASTMの換算係数を用いて算出される前記半導体基板の酸素濃度の最大値をmaximum[O

]とし、前記ドリフト層の第1導電型の不純物濃度をC
drift
とした場合に、
maximum[O

]=9.40×10
16
×ln(C
drift
)-2.27×10
18
が満たされる、半導体装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記第2バッファ層は、
前記第1バッファ層から前記ドリフト層に向かって順に設けられ、第1導電型の不純物濃度のピーク値としてC
2,1
~C
2,n
を有する第2-1バッファ層~第2-nバッファ層を含み、

2,n
<・・・<C
2,2
<C
2,1
が満たされる、半導体装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
前記第2バッファ層の第1導電型の不純物濃度の最大ピーク値をC

とした場合に、

drift
<C

≦1.0×10
15
cm
-3
が満たされる、半導体装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
前記第1バッファ層の第1導電型の不純物濃度の最大ピーク値をC

とし、前記第2バッファ層の第1導電型の不純物濃度の最大ピーク値をC

とした場合に、
1.0×10
-4
≦C

/C

≦1.0×10
-1
が満たされる、半導体装置。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記第2バッファ層は単一の層であり、
前記第2主面からの前記第1バッファ層の第1導電型の不純物濃度のピークの深さをX

とし、前記第2主面からの前記第2バッファ層の第1導電型の不純物濃度のピークの深さをX

とした場合に、


<X

≦4.0μm
が満たされる、半導体装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
前記第2バッファ層の第1導電型の不純物濃度の最大ピーク値は、前記第1バッファ層の第1導電型の不純物濃度の最大ピーク値未満である、半導体装置。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
前記ドリフト層の第1導電型の不純物は、アンチモンを含む、半導体装置。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記半導体基板は、
前記ドリフト層よりも前記第1主面側に設けられた第2導電型のベース層と、
前記ベース層よりも前記第1主面側に設けられた第1導電型のエミッタ層と
をさらに含み、
前記ベース層及び前記エミッタ層を貫通するトレンチ内にゲート電極を含むトレンチ電極が設けられ、
前記半導体層は、前記第2電極に接続された前記第2半導体層を含む、半導体装置。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体装置であって、
オン電圧への影響がなくなる、前記ドリフト層のキャリアライフタイムと、前記第1バッファ層のキャリアライフタイムと、前記第2バッファ層のキャリアライフタイムとを、それぞれτ

とτ

とτ

とした場合に、
τ

<τ

≦τ

が満たされる、半導体装置。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記半導体基板は、
前記ドリフト層よりも前記第1主面側に設けられた第2導電型のアノード層をさらに含み、
前記半導体層は、前記第2電極に接続された前記第1半導体層を含む、半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
パワー用のダイオードのドリフト層の中央付近またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のコレクタ付近で不純物濃度が最大となる、ブロードプロファイル層を設ける構成が提案されている(例えば特許文献1)。この構成によれば、半導体ウェハの比抵抗、つまりドリフト層の濃度がばらついても、半導体装置の基本性能である耐圧と、ターンオフ動作時の裏面側(カソードまたはコレクタ)の電界強度とを制御することができる。これにより、裏面側にキャリアを残留させることができ、ターンオフ動作時の発振現象を抑制することができるので、ダイナミック動作時の制御性を向上させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-99643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造プロセスのうち、酸素を含む雰囲気の熱処理、または、熱酸化膜形成後の熱処理は、酸素を半導体ウェハ中に拡散させるため、半導体ウェハの深さ方向において酸素濃度が低下するプロファイルを形成する。一方、特許文献1などで設けられるプロトンなどの水素起因のドナー層は、半導体ウェハ中の酸素の影響を受けやすい。
【0005】
このため、深さ方向に酸素濃度が低下するプロファイルによってドナー層の不純物プロファイルが深さ方向において不安定に変化したり、酸素起因のサーマルドナー化現象によってドナー層の不純物濃度が上昇したりする。この結果、設計通りにドナー層を形成できず、耐圧特性及びスイッチング特性が不安定になってしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本開示は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、耐圧特性及びスイッチング特性の安定化が可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る半導体装置は、第1主面と、前記第1主面と逆側の第2主面とを有する半導体基板と、前記第1主面及び前記第2主面にそれぞれ設けられた第1電極及び第2電極とを備え、前記半導体基板は、前記第1主面と前記第2主面との間に設けられた第1導電型のドリフト層と、前記第2電極に接続され、第1導電型の第1半導体層及び第2導電型の第2半導体層との少なくともいずれか1つを含む半導体層と、前記半導体層と前記ドリフト層との間に設けられた第1導電型の第1バッファ層と、前記第1バッファ層と前記ドリフト層との間に設けられ、第1導電型の不純物濃度が前記第1バッファ層よりも小さく前記ドリフト層よりも大きい第1導電型の第2バッファ層とを含み、Old ASTMの換算係数を用いて算出される前記半導体基板の酸素濃度の最大値をmaximum[O

]とし、前記ドリフト層の第1導電型の不純物濃度をC
drift
とした場合に、maximum[O

]=9.40×10
16
×ln(C
drift
)-2.27×10
18
が満たされる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、Old ASTMの換算係数を用いて算出される半導体基板の酸素濃度の最大値をmaximum[O

]とし、ドリフト層の第1導電型の不純物濃度をC
drift
とした場合に、maximum[O

]=9.40×10
16
×ln(C
drift
)-2.27×10
18
が満たされる。このような構成によれば、耐圧特性及びスイッチング特性を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す平面図である。
実施の形態1に係るIGBT及びダイオードの構成を示す断面図である。
半導体基板の酸素濃度[O

]とn

型ドリフト層の不純物濃度C
drift
との関係を示す図である。
実施の形態1に係る図2中のB-B’における不純物プロファイルの測定結果を示す図である。
実施の形態1に係るプロファイル(new structure 1)のn型第2バッファ層を有するIGBTの静耐圧(BV
ces
)と、MCZウェハ中の酸素濃度([O

])との関係を示す図である。
ゲート酸化膜のTime-Zero Dielectric Breakdown特性と、MCZウェハ中の酸素濃度([O

])との関係を示す図である。
IGBTの出力特性を示す図である。
IGBTのオン電圧(V
CE
(sat))の動作温度依存性を示す図である。
IGBTの耐圧(BV
CES
)の動作温度依存性を示す図である。
IGBTの短絡状態時の最大遮断エネルギー(E
SC
)とオン電圧(V
CE
(sat))との関係を示す図である。
ダイオードのスイッチングロス(E
REC
)とオン電圧(V

)とのトレードオフ特性を示す図である。
ダイオードのターンオフ時の最大遮断パワー密度とターンオフ時の最大スイッチング速度(dj/dt)との関係を示す図である。
実施の形態2に係る図2中のB-B’における不純物プロファイルの測定結果を示す図である。
ダイオード(b)のデバイス特性を示す図である。
ダイオードの性能と、n型第2バッファ層中の最大ピーク値C

との関係を示す図である。
ダイオードの性能とC

/C

との関係を示す図である。
実施の形態3に係る図2中のB-B’における不純物プロファイルの測定結果を示す図である。
IGBTの短絡状態時の最大遮断エネルギー(E
SC
)と電源電圧(V
CC
)との関係を示す図である。
IGBTのデバイス内部状態のシミュレーション結果を示す図である。
IGBTの短絡状態時の最大遮断エネルギー(E
SC
)と、n型第2バッファ層中のn型不純物濃度のピークの深さX

との関係を示す図である。
(a)~(f)は実施の形態4に係る製造方法の工程を示す断面図である。
(g)~(j)は実施の形態4に係る製造方法の工程を示す断面図である。
(k)~(m)は実施の形態4に係る製造方法の工程を示す断面図である。
実施の形態4に係る製造方法の一部の工程を示すフローチャートである。
(a)~(c)は実施の形態5に係る製造方法の工程を示す断面図である。
(d)~(f)は実施の形態5に係る製造方法の工程を示す断面図である。
(g)~(i)は実施の形態5に係る製造方法の工程を示す断面図である。
実施の形態5に係る製造方法の一部の工程を示すフローチャートである。
実施の形態5に係る製造方法の一部の工程を示すフローチャートである。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施の形態6に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の各実施の形態で説明される特徴は例示であり、すべての特徴は必ずしも必須ではない。また、以下に示される説明では、複数の実施の形態において同様の構成要素には同じまたは類似する符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「表」または「裏」などの特定の位置及び方向は、実際の実施時の位置及び方向とは必ず一致しなくてもよい。また、ある部分が別部分よりも濃度が高いことは、例えば、ある部分の濃度の平均が、別部分の濃度の平均よりも高いことを意味してもよい。逆に、ある部分が別部分よりも濃度が低いことは、例えば、ある部分の濃度の平均が、別部分の濃度の平均よりも低いことを意味してもよい。また、以下では第1導電型がn型であり、第2導電型がp型であるとして説明するが、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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