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公開番号
2025104467
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222293
出願日
2023-12-28
発明の名称
制御システム、制御システムの制御方法、及び、制御システムの制御プログラム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
G05B
19/042 20060101AFI20250703BHJP(制御;調整)
要約
【課題】複数のCPUコアを備える多重化されたコントローラを用いて、高度なロジック演算に基づく制御を好適に実施する。
【解決手段】本願は、制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムに関する。複数のコントローラの各々は、複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納するとともに、他のコントローラから受信した演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する。第1ローカルデータ配列、及び、第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素は、前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納される。また第1ローカルデータ配列は、トラッキングデータとして、他のコントローラに送信される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムであって、
前記複数のコントローラの各々は、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する第1ローカルデータ配列格納部と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する第2ローカルデータ配列格納部と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納するグローバルデータ配列格納部と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信するトラッキングデータ送信部と、
を備える、制御システム。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記グローバルデータ配列は、前記第1ローカルデータ配列及び前記第2ローカルデータ配列の中間値を有するように選択される、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記複数の演算タスクは、
前記ロジック演算が実行可能なに含まれる複数のロジックシートが制御周期ごとに分割された複数のロジックシート群のうち制御周期が最短なロジックシート群を実行する第1演算タスクと、
前記第1演算タスクのn倍(n=1,2,・・・)の制御周期を有し、前記複数のロジックシート群を制御周期が短い順にそれぞれ実行する第N演算タスク(但しN=2,3,・・・)と
を含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記複数のCPUコアは、
前記第1演算タスクを実行する第1CPUコアと、
前記第N演算タスクを実行する第2CPUコアと
を含む、請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記複数のコントローラは、前記第1CPUコアにおける前記第1演算タスクの実行タイミングを同期する、請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記第2CPUコアにおける前記第N演算タスクは、前記第1CPUコアで実行される前記第1演算タスクによって起床される、請求項4に記載の制御システム。
【請求項7】
前記複数の演算タスクは、処理時間が所定値以上となる演算を含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項8】
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムの制御方法であって、
前記複数のコントローラの各々において、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する工程と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信する工程と、
を備える、制御システムの制御方法。
【請求項9】
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムの制御プログラムであって、
コンピュータ装置に、
前記複数のコントローラの各々において、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する工程と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信する工程と、
を実行可能な、制御システムの制御プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御システム、制御システムの制御方法、及び、制御システムの制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば発電プラントのようなプラント設備を制御するための制御システムは、CPU等の演算装置を含むコントローラを備えて構成される。この種のコントローラでは、制御対象であるプラント設備に設置されたセンサ等のフィールド機器からのフィールド信号が入力され、図形処理言語(POL:Problem Oriented Language)等の図形言語(又は、PLC(Programmable Logic Controller)の国際規格言語でIEC61131-3のFBD(Function Block Diagram)言語)で記述された複数のロジックシートを含む制御ロジックを実行することで、その演算結果をアクチュエータやスイッチ等の操作端に出力することにより、プラント設備の制御が実施される。このようなコントローラによる一連の演算処理は、所定の演算周期に従って周期的に実行される。
【0003】
ところで、この種の制御システムは、信頼性向上のために、互いに多重化されたコントローラを備えて構成されることがある。コントローラが多重化されたシステムでは、制御状態にあるコントローラに故障等の不具合が発生した場合においても、待機状態にある他のコントローラに切り替えることにより、制御機能を維持することができる。このようなコントローラが多重化されたシステムでは、コントローラの切替時に操作端への出力が突変しないように、コントローラ間で制御ロジックの演算結果を同期する手段を有するものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-65004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
演算処理装置から構成される制御システムでは、その演算性能を向上するために、複数のCPUコア(マルチコアCPU)を有するコントローラが用いられることがある。このようなコントローラでは、制御ロジックが有する各ロジックシートの演算が複数のCPUコアで並列して実行されるが、各CPUコアの演算実行状態によって多重化されたコントローラ間でロジック演算結果に違いが生じる可能性がある。多重化されたコントローラ間でロジック演算結果に違いが生じると、待機側のコントローラへの切替時に操作端への出力値が突変するおそれがある。そのため多重化されたコントローラを有する制御システムでは、仮にコントローラが複数のCPUコアを有する場合であっても、コントローラ間で演算結果に違いが生じないように制御ロジック演算を単一のCPUコアで実行するようにしており、マルチコアCPUのメリットを十分に活かせていないのが現状である。
【0006】
また制御システムで演算処理として実施されるロジック演算は、近年、高度化が進んでいる。例えばモデル予測制御(MPC:Model Predictive Control)のような高度制御や人工知能(AI:Artificial
Intelligence)等の高度な演算処理はCやPython等の汎用プログラミング言語で記述し、そのオブジェクトコード内の関数を制御ロジックからコールして実行する仕組みは既にあるが、このようなロジック演算を単一のCPUコアで実施した場合、反復計算で最適解を求める収束計算や学習演算における処理時間が長くなることで、予め規定した制御周期内にロジック演算結果を操作端に出力することができなくなるおそれがある。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、複数のCPUコアを備える多重化されたコントローラを用いて、高度なロジック演算に基づく制御を好適に実施可能な制御システム、制御システムの制御方法、及び、制御システムの制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る制御システムは、上記課題を解決するために、
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムであって、
前記複数のコントローラの各々は、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する第1ローカルデータ配列格納部と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する第2ローカルデータ配列格納部と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納するグローバルデータ配列格納部と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信するトラッキングデータ送信部と、
を備える。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係る制御システムの制御方法は、上記課題を解決するために、
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムの制御方法であって、
前記複数のコントローラの各々において、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する工程と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信する工程と、
を備える。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係る制御システムの制御プログラムは、上記課題を解決するために、
制御対象を制御するための複数の演算タスクを含むロジック演算を実行可能な複数のCPUコアを有し、互いに多重化された複数のコントローラを備える制御システムの制御プログラムであって、
コンピュータ装置に、
前記複数のコントローラの各々において、
前記複数の演算タスクの演算結果を第1ローカルデータ配列として格納する工程と、
他のコントローラから受信した前記演算結果を第2ローカルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列、及び、前記第2ローカルデータ配列から選択されるデータ要素を前記複数の演算タスク間で参照なグローバルデータ配列として格納する工程と、
前記第1ローカルデータ配列をトラッキングデータとして、前記他のコントローラに送信する工程と、
を実行可能である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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