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公開番号2025097586
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023213843
出願日2023-12-19
発明の名称樹脂注入用アンカーおよびこれを用いたコンクリート構造物の補強工法
出願人サン・ロード株式会社
代理人個人,個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20250624BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】コンクリート構造物の補強施工において施工中の脱落を防止することが可能な樹脂注入用アンカーおよびこれを用いたコンクリート構造物の補強工法の提供。
【解決手段】樹脂注入用アンカー本体10aは、コンクリート構造物に形成された下穴に挿入されるロッド部11であり、それぞれの先端部11a側が下穴の径よりも細く、根元部13a側が下穴の径よりも太いテーパ状の複数のテーパ部15a~15eを備え、各テーパ部15a~15eの根元部13a側の径がロッド部11の根元部13a側に向かうに連れて段階的に太くなるロッド部11と、網鉄筋に当接することにより被覆層のかぶり厚の基準面を示す板状部12と、合成樹脂を注入するための注入器具を接続する注入器具接続部18を有するヘッド部13と、ヘッド部13からロッド部11の先端部11aまで軸線方向に貫通する注入孔14とを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート構造物の表面に沿って格子状の網鉄筋を固定し、この網鉄筋を被覆層によって被覆するコンクリート構造物の補強工法に用いられる樹脂注入用アンカーであって、
前記コンクリート構造物に形成された下穴に挿入されるロッド部であり、それぞれの先端部側が前記下穴の径よりも細く、根元部側が前記下穴の径よりも太いテーパ状の複数のテーパ部を備え、各テーパ部の根元部側の径が前記ロッド部の根元部側に向かうに連れて段階的に太くなるロッド部と、
前記網鉄筋に当接することにより前記被覆層のかぶり厚の基準面を示す板状部と、
合成樹脂を注入するための注入器具を接続する注入器具接続部を有するヘッド部と、
前記ヘッド部から前記ロッド部の先端部まで軸線方向に貫通する注入孔と
を有する樹脂注入用アンカー。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記ロッド部の周壁部に、前記注入孔まで貫通して形成されたスリットを有する請求項1記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項3】
前記ヘッド部の外周面に前記基準面からのかぶり厚を示す指標を有する請求項1記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項4】
前記ヘッド部は、前記注入器具を除去する際に折れやすくするための脆弱部を有する請求項1記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項5】
前記ヘッド部を延長する中空筒状の延長部材であり、合成樹脂を注入するための注入器具を接続する注入器具接続部を有する延長部材を含み、
前記ヘッド部は、前記延長部材を嵌合する嵌合部を有する請求項1記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項6】
前記ヘッド部を覆うキャップ部材であり、その外周面に前記基準面からのかぶり厚を示す指標を有するキャップ部材を含む請求項1記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項7】
前記キャップ部材の外周面に凸部を有する請求項6記載の樹脂注入用アンカー。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の樹脂注入用アンカーを用いたコンクリート構造物の補強工法であって、
コンクリート構造物の表面に沿って格子状の網鉄筋を固定すること、
前記樹脂注入用アンカーの前記板状部が前記網鉄筋に当接する位置に対応させて前記コンクリート構造物に下穴を穿設すること、
前記樹脂注入用アンカーの前記ロッド部を前記板状部が前記網鉄筋に当接するように前記下穴に挿入すること、
前記網鉄筋を前記被覆層によって被覆すること、
前記樹脂注入用アンカーの前記注入器具接続部に前記注入器具を接続して前記合成樹脂を注入すること
を含むコンクリート構造物の補強工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば橋梁等のコンクリート構造物の補強に係り、特にクラックを生じた橋梁床版や壁体の補修の他、既設構造物に対して新たに鉄筋を追加施工して補強するための補強用治具とともに用いられる樹脂注入用アンカーおよびこれを用いたコンクリート構造物の補強工法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート構造によって構築される道路橋では、車両の通過による動荷重を繰り返し受けるため、道路橋の主要部材の中でも橋梁の床版に対する負荷はかなり大きい。そして、橋梁自身が持つ強度に対して、過大な負荷の繰り返しや衝撃荷重が大きかったり耐用年限を大きく超えたりすると、床版の下面にクラックが発生し、このクラックは次第に下面を縦横に走るようにまでなって細網化し、コンクリートの剥落などを招くことになる。
【0003】
このようなクラックの発生は、コンクリート中の鉄筋の腐食や破断の原因となるので、通常の場合はクラックが発生した初期の段階で床版を補修することが好ましいとされている。この床版の補修施工としては、従来、クラック内にエポキシ樹脂などを注入する樹脂注入法や、床版に発生した空洞部分やコンクリート剥離部分をセメントモルタルで修復する断面修復工法が行われている。
【0004】
ところが、これらの工法の殆どは破損部位の修復を主な目的とするものであって、鉄筋の腐食の進行等を防ぐことなどには有効であるものの、構造物自体の強度を上げるという施工には対応できない。これに対し、本出願人は、橋梁などを含めて既設のコンクリート構造体に対して好適な補修および補強のための補強用治具を開発している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この補強用治具は、網鉄筋の交差する2本の鉄筋を固定方向に拘束するヘッド部と、このヘッド部からその軸線方向に突き出されてコンクリート構造物に開けた下穴にねじ込まれるロッド部と、このロッド部とヘッド部との間の周面に形成され、かつ差し込み方向が先細りするテーパ部とからなり、ロッド部が、下穴の内面に切り込む錐として作用する第1のねじ山と、この第1のねじ山よりも高さが低く形成され、ねじ込みの際の案内として作用する第2のねじ山との2条のねじ山が形成されたものである。
【0006】
この補強用治具を用いた補強施工方法では、既設のコンクリート構造物の表面に複数の鉄筋をほぼ格子状に交差させた網鉄筋を配置し、2本の交差する鉄筋の両方に補強用治具のテーパ部周面が突き当たる位置に対応させて複数の下穴を穿設し、複数の補強用治具のロッド部をそれぞれの下穴にねじ込むとともに、2本の交差する鉄筋から補強用治具のテーパ部が受ける拘束力と補強用治具のロッド部が下穴の内面から受ける拘束力とで補強用治具をコンクリート構造物側に連接することによって網鉄筋をコンクリート構造物の表面に固定し、網鉄筋および補強用治具を含めて被覆層によって被覆する。
【0007】
また、補強用治具として、合成樹脂の注入器具を接続するための注入器具接続部としての雌ねじ部と、雌ねじ部、六角穴およびヘッド部に連ねて軸線方向に貫通させた一様な内径の注入孔を設けたものを使用し、被覆層を構成する中塗材の塗布後、注入器具を雌ねじ部にねじ込んで、この注入器具から合成樹脂として例えばエポキシ樹脂を注入することにより、コンクリート構造物に発生しているクラックや隙間にエポキシ樹脂を充填し、その補修だけでなく、補強強度も充分に高くすることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-202251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記のようにエポキシ樹脂を注入する注入孔を設けた補強用治具を、網鉄筋の2本の交差する鉄筋からその補強用治具のテーパ部が拘束力を受ける位置以外に使用してエポキシ樹脂を注入する場合、補強用治具はそのロッド部が下穴の内面から受ける拘束力のみでコンクリート構造物側に連接されることになる。そのため、道路橋を交通規制せずに施工した場合、通過車両によって発生する振動等により施工中に補強用治具が下穴から脱落することがある。
【0010】
そこで、本発明は、コンクリート構造物の補強施工において施工中の脱落を防止することが可能な樹脂注入用アンカーおよびこれを用いたコンクリート構造物の補強工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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