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公開番号2025085897
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199591
出願日2023-11-27
発明の名称空気入りタイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類B60C 9/18 20060101AFI20250530BHJP(車両一般)
要約【課題】トレッドのエンベロープ性及び発熱抑制の向上により、タイヤの損傷を抑える。
【解決手段】空気入りタイヤ2は、3枚のベルトプライ54を有する。トレッド4は、ベース部34とキャップ部36とを有し、ベース部34は低発熱性を有する。トレッド4は3本以上の陸部33を有する。陸部33において、キャップ部36とベース部34との界面のうち最も径方向外側の位置は、陸部33の高さの50%位置よりも径方向外側に位置する。径方向内側に位置するベルトプライ54は、軸方向に二分割された第一分割ベルトプライ541と第二分割ベルトプライ542とを有し、これらの間の寸法BIは、第一分割ベルトプライ541の軸方向外側の端と第二分割ベルトプライ542の軸方向外側の端との間の寸法BOの25%以上40%以下である。最も径方向外側のベルトプライ54は、第一分割ベルトプライ541の一部及び第二分割ベルトプライ542の一部と重なる配置にある。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
路面と接地するトレッドと、
３枚以上のベルトプライを含み前記トレッドの径方向内側に位置するベルトと、
を有し、
前記トレッドは、ベース部と、前記ベース部を覆うキャップ部と、を有し、前記ベース部は、前記キャップ部よりも低発熱性を有する架橋ゴムにより構成され、
前記トレッドに２本以上の溝が周方向に沿って刻まれ、前記トレッドは、周方向に沿って設けられている３本以上の陸部を有し、
少なくとも１つの前記陸部において、前記キャップ部と前記ベース部との界面のうち最も径方向外側の位置は、前記陸部の高さの５０％位置よりも径方向外側に位置し、
径方向内側に位置する前記ベルトプライは、軸方向に二分割された第一分割ベルトプライと第二分割ベルトプライと、を有し、
前記第一分割ベルトプライと前記第二分割ベルトプライとの間の寸法は、前記第一分割ベルトプライの軸方向外側の端と前記第二分割ベルトプライの軸方向外側の端との間の寸法の２５％以上４０％以下であり、
最も径方向外側の前記ベルトプライは、前記第一分割ベルトプライの軸方向内側の一部及び前記第二分割ベルトプライの軸方向内側の一部と、重なる配置にある、
空気入りタイヤ。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記少なくとも１つの陸部において、前記キャップ部と前記ベース部との界面のうち最も径方向外側の位置は、前記陸部の高さの８０％位置よりも径方向内側に位置する、
請求項１に記載の空気入りタイヤ。
【請求項３】
前記トレッドは、周方向に延びる４本の陸部を有し、
一の陸部と、その一の陸部の隣に位置する他の陸部との間が、周方向に沿って延びるジグザグ溝である、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。
【請求項４】
前記最も径方向外側のベルトプライのうち、前記第一分割ベルトプライと重なる重なり部は、その少なくとも一部が、前記陸部の径方向内側に位置し、
前記重なり部の軸方向寸法の、前記陸部の軸方向寸法に対する比は、０．３以上０．５以下である、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。
【請求項５】
前記最も径方向外側のベルトプライと、軸方向の第一側となる前記第一分割ベルトプライの軸方向内側の一部とが、重なる範囲は、軸方向の第一側の前記陸部の軸方向の範囲内に位置し、
前記最も径方向外側のベルトプライと、軸方向の第二側となる前記第二分割ベルトプライの軸方向内側の一部とが、重なる範囲は、軸方向の第二側の前記陸部の軸方向の範囲内に位置する、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。
【請求項６】
前記第一分割ベルトプライの前記一部が前記ベルトプライと重なる範囲は、軸方向の第一側の前記陸部を軸方向に二等分する線と、交差し、
前記第二分割ベルトプライの前記一部が前記ベルトプライと重なる範囲は、軸方向の第二側の前記陸部を軸方向に二等分する線と、交差する、
請求項５に記載の空気入りタイヤ。
【請求項７】
３本以上の前記陸部の全てにおいて、前記キャップ部と前記ベース部との界面のうち最も径方向外側の位置は、前記陸部の高さの５０％位置よりも径方向外側に位置する、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。
【請求項８】
前記ベース部は、径方向外側に位置する外側面と、前記外側面の軸方向の端から径方向内側に向かう斜面と、前記斜面と繋がり径方向内側に位置する内側面とを有し、
前記外側面の全体が、前記陸部の高さの５０％位置よりも径方向外側に位置している、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。
【請求項９】
前記ベース部は、径方向外側の第一ベース部と、前記第一ベース部の径方向内側に位置する第二ベース部と、を有し、
前記第一ベース部の損失正接は、前記キャップ部の損失正接よりも小さく、前記第二ベース部の損失正接よりも大きい、
請求項１又は請求項２に記載の空気入りタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、空気入りタイヤに関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
空気入りタイヤは、その性能として、エンベロープ性及び耐カット性が求められる。特に、荒地走行用の空気入りタイヤの場合、これらの性能が求められる。
例えば、特許文献１に開示の空気入りタイヤの場合、径方向内側（下部側）及び径方向外側（上部側）それぞれのベルトプライが有するスチールコードの曲げ剛性と、その本数との積が、パラメータとして用いられ、タイヤの各性能を確保することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開平１０－２８７１０５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
空気入りタイヤのエンベロープ性等の性能を向上させることで、タイヤの損傷を抑制する取り組みは、様々な観点から行われている。
本発明の目的は、トレッドのエンベロープ性及び発熱抑制の向上により、タイヤの損傷を抑えることが可能となる空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明に係る空気入りタイヤは、路面と接地するトレッドと、３枚以上のベルトプライを含み前記トレッドの径方向内側に位置するベルトと、を有し、前記トレッドは、ベース部と、前記ベース部を覆うキャップ部と、を有し、前記ベース部は、前記キャップ部よりも低発熱性を有する架橋ゴムにより構成され、前記トレッドに２本以上の溝が周方向に沿って刻まれ、前記トレッドは、周方向に沿って設けられている３本以上の陸部を有し、少なくとも１つの前記陸部において、前記キャップ部と前記ベース部との界面のうち最も径方向外側の位置は、前記陸部の高さの５０％位置よりも径方向外側に位置し、径方向内側に位置する前記ベルトプライは、軸方向に二分割された第一分割ベルトプライと第二分割ベルトプライと、を有し、前記第一分割ベルトプライと前記第二分割ベルトプライとの間の寸法は、前記第一分割ベルトプライの軸方向外側の端と前記第二分割ベルトプライの軸方向外側の端との間の寸法の２５％以上４０％以下であり、最も径方向外側の前記ベルトプライは、前記第一分割ベルトプライの軸方向内側の一部及び前記第二分割ベルトプライの軸方向内側の一部と、重なる配置にある。
【発明の効果】
【０００６】
本発明の空気入りタイヤによれば、トレッドのエンベロープ性及び発熱抑制の向上により、タイヤの損傷を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す断面図である。
図１に示された断面の一部を示す拡大図である。
トレッド及びその周囲のうち、軸方向の第一側を示す断面図である。
ベース部の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
〔本発明の実施形態の詳細〕
以下、図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明は説明される。
【０００９】
本発明の空気入りタイヤ（以下、単に「タイヤ」とも称する。）はリムに組まれる。タイヤの内部に空気が充填され、タイヤの内圧が調整される。リムに組まれたタイヤはタイヤ－リム組立体とも呼ばれる。タイヤ－リム組立体は、リムと、このリムに組まれたタイヤとを有する。
【００１０】
本発明において、タイヤが正規リムに組まれ、タイヤの内圧が正規内圧に調整され、そのタイヤに荷重が作用していない状態は、正規状態と称される。
（【００１１】以降は省略されています）

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