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公開番号
2025064537
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174387
出願日
2023-10-06
発明の名称
液体保持容器、分離容器キット、および分離方法
出願人
株式会社ジェイ・エム・エス
代理人
個人
主分類
B04B
5/02 20060101AFI20250410BHJP(物理的または化学的工程を行なうための遠心装置または機械)
要約
【課題】容器の容量が大きい場合であっても、保持させた液体の液漏れを防止することができる、新たな液体保持容器を提供する。
【解決手段】本発明の液体保持容器は、中空の筒状体を有する。前記筒状体は、上端が開口し、前記上端側に、キャップに対する被装着部を有し、下端側に、液漏れ防止部として、条件1を満たす底部11Bを有することを特徴とする。(条件1)前記筒状体の前記底部は、少なくとも1つの貫通孔113を有し、前記貫通孔の大きさを径換算した場合、前記筒状体において、前記底部と接触する内周面117に囲まれる領域の直径2r
0
は、式(1)の2rを超え、前記底部の貫通孔の直径2r
1
は、式(1)の2r以下である。
式(1)において、rは半径(mm)、σは液体の表面張力(N/m)、ρは液体の密度(kg/m
3
)、gは重力加速度(m/s
2
)。
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【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
中空の筒状体を有し、
前記筒状体は、
上端が開口し、
前記上端側に、キャップに対する被装着部を有し、
下端側に、液漏れ防止部として、条件1を満たす底部を有する
ことを特徴とする液体保持容器。
(条件1)
前記筒状体の前記底部は、少なくとも1つの貫通孔を有し、
前記貫通孔の大きさを径換算した場合、
前記筒状体において、前記底部と接触する内周面に囲まれる領域の直径2r
0
は、式(1)の2rを超え、前記底部の貫通孔の直径2r
1
は、式(1)の2r以下である。
TIFF
2025064537000010.tif
21
170
式(1)において、rは半径(mm)、σは液体の表面張力(N/m)、ρは液体の密度(kg/m
3
)、gは重力加速度(m/s
2
)である。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
有底容器の内部に前記筒状体の下端を挿入し、前記筒状体の内部に液体を入れ、前記筒状体の前記被装着部に前記キャップを装着し、前記有底容器から前記キャップが装着された前記筒状体を取り出した際、前記液漏れ防止部によって、前記筒状体の下端からの前記液体の流出が防止される、請求項1に記載の液体保持容器。
【請求項3】
前記液体として水を使用した場合に、前記底部が前記条件1を満たす、請求項1または2に記載の液体保持容器。
【請求項4】
前記筒状体の前記底部は、複数の貫通孔を有する多孔体であり、
前記多孔体の各孔が、前記条件1を満たす、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体保持容器。
【請求項5】
前記多孔体は、メッシュ体である、請求項4に記載の液体保持容器。
【請求項6】
前記多孔体は、複数の中空柱体の集合体である、請求項4に記載の液体保持容器。
【請求項7】
前記筒状体の前記底部は、1つの貫通孔を有する板状体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体保持容器。
【請求項8】
前記底部を有する前記筒状体が、一体成型品である、請求項1から7のいずれか一項に記載の液体保持容器。
【請求項9】
前記筒状体は、本体と、前記条件1を満たす底部を有するアタッチメントとから構成され、
前記本体は、
上端および下端が開口した中空の筒状であり、
下端側に前記アタッチメントに対する嵌合部を有し、
前記アタッチメントは、
中空の筒状であり、前記液漏れ防止部として、前記条件1を満たす底部を有し、
上端側に前記本体に対する嵌合部を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の液体保持容器。
【請求項10】
前記底部における貫通孔の大きさは、径換算した場合、直径が、17mm以下である、請求項1から9のいずれか一項に記載の液体保持容器。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体保持容器、分離容器キット、試料の分離方法、液体保持容器の設計方法、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
人工授精においては、精液からの精子の回収が行われている。その方法は、密度勾配を利用した遠心分離法が広く採用されている。前記密度遠心勾配法は、パーコール等の密度勾配担体を利用する方法である。具体的には、まず、遠沈管に、密度勾配担体を含有する液体試薬を入れ、この液体試薬の上に、精液を重層する。前記遠沈管を遠心分離機にセットして、遠心分離を行う。遠心分離によって、前記遠沈管内の前記液体試薬は、密度交配を形成し、精液中の精子は最下層に沈降する。そして、遠心分離後、前記遠沈管の内部にピペットを挿入し、前記ピペットの先端を前記最下層まで到達させ、前記最下層を吸引することにより、精子を含む精子画分を回収できる。
【0003】
しかしながら、前記ピペットの先端を、前記遠沈管の上部から前記最下層まで移動させることから、前記最下層より上の各層に振り分けられた不要な成分が前記ピペットに付着する。このため、回収した精子画分に、不要な成分が混入するという問題がある。そこで、近年、2つの容器を組み合わせた二重分離容器(二筒式分離容器ともいう)が提案されている(特許文献1および特許文献2)。
【0004】
前記二重の分離容器について、図24および図25の例示を用いて説明する。図24および図25は、二重分離容器の使用時の概略図である。
【0005】
二重分離容器は、上端が開口した有底の外容器20と、上端と下端とが開口した内容器21との組合せであり、図24(A)に示すように、外容器20の内部に、内容器21が収容される。内容器21の外部形状および大きさと、外容器20の内部形状および大きさとは、外容器20に対して内容器21が出し入れ可能であり、且つ、外容器20の内部に内容器21を配置した際、内容器21の位置が固定できるように設計される。そして、外容器20の先端には、内容器21の下端の開口部より下の領域に、収容部203を有する。使用時においては、図24(A)に示すように、まず、外容器20の内部に内容器21を配置し、つぎに、図24(B)に示すように、内容器21の内部に、密度勾配担体を含有する液体試薬231を注入する。内容器21の下端は開口しているため、液体試薬231は、外容器20の収容部203にも貯留される。さらに、内容器21の液体試薬231の上に、精液232を重層し、外容器20および内容器21の上端の開口を覆うキャップ23を装着する。このようにセットされた二重分離容器について遠心分離を行うことで、外容器20の収容部203には、精液中の精子が沈降する。
【0006】
そして、遠心分離後、内容器21にはキャップ23を装着したまま、キャップ23から外容器20を外し、外容器20から内容器21を取りだす。この際、内容器21にはキャップ23が装着されているので、内部の液密性は保たれている。図25(A)に示すように、外容器20の収容部203には、精子を含む精子画分241が回収され、図25(B)に示すように、内容器21の内部には、不要な成分が含まれる画分242が回収される。このように、二重分離容器を使用することによって、前述のようなピペットでの処理による不要な成分の混入を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-046915号公報
国際公開第2005/030399号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そして、このように不要な成分の混入を防止できる前記二重分離容器を使用した目的成分の分離方法は、精子の分離以外にも適用でき、有用である。例えば、細胞培養液からの培養細胞の回収、血液からの血液成分の回収等である。
【0009】
人工授精のために精液を処理する場合、1セットの二重分離容器を用いて1回で処理される。このとき、精子の分離に使用する二重分離容器の外容器20は、通常、容量15mLの遠沈管が使用されている。一方、培養液からの培養細胞の回収の場合、例えば、15mL以上の培養液の処理が必要と考えられる。
【0010】
しかしながら、例えば、図24に示す外容器20の容量が大きくなると、必然的に内容器21の容量も大きくなる。そして、購入可能な一般的な遠沈管からもわかるように、容量が大きくなると、内径(内部直径ともいう)も大きくなる。このため、内容器21の下端の開口の直径も、大きくなってしまう。そうすると、図25(B)に示すように、外容器20から内容器21を取り出す際、キャップ23を装着したままであっても、内容器21の内部の液体を保持することが困難となり、内容器21の下端の開口から、内部の液体が漏れ出る場合があるという問題がわかった。
(【0011】以降は省略されています)
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