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公開番号
2025027875
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-28
出願番号
2023133092
出願日
2023-08-17
発明の名称
汚泥焼却方法及び混合汚泥焼却システム
出願人
三機工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C02F
11/06 20060101AFI20250220BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】複数の性状の異なる汚泥を混合した混合汚泥を最小のランニングコストで燃焼させる汚泥燃焼方法を提供する。
【解決手段】焼却炉30で燃焼される性状の異なる汚泥を混合させた混合汚泥を、補助燃料と冷却水を低減できるかもしくは必要としない混合汚泥に変換して前記焼却炉に投入する汚泥混合投入方法であって、焼却炉に供給する混合汚泥を、混合されるそれぞれの汚泥の流量と圧力を流量計と圧力計から求め、求められた流量値と圧力値を演算器で演算し、含水率の指標を求め、当該含水率の指標に基づいて混合する汚泥の混合割合を決める。当該混合汚泥を焼却炉に供給し燃焼させ、混合汚泥の燃焼中の焼却炉内の炉内温度に基づいて、混合機20に移送する汚泥の混合割合を変えて焼却炉に供給し汚泥焼却に必要な補助燃料費と冷却水費を最小にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の性状の異なる汚泥を混合させた混合汚泥Kを、補助燃料と冷却水を低減できるかもしくは必要としない混合汚泥に変換して焼却炉に投入し焼却する汚泥焼却方法であって、
前記混合汚泥を焼却炉に供給し燃焼させ、混合汚泥の燃焼中の焼却炉内の炉内温度に基づいて、補助燃料と冷却水の供給量を調整することで炉内温度を制御する炉内温度制御ステップと、
それぞれの汚泥の流量と圧力を流量計と圧力計から求め、求められた流量値と圧力値を演算器で演算し含水率の指標を求め、当該求められた指標を用いて混合する汚泥の混合割合を決め、当該混合割合に基づいて汚泥を混合する汚泥混合割合制御ステップと、
前記汚泥混合割合制御ステップを受けて焼却炉に供給する混合汚泥の混合割合を調整する汚泥流量制御ステップと、
を含むことを特徴とする汚泥焼却方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
複数の性状の異なる汚泥を貯留する複数の貯留ホッパと、汚泥を混合機(20)に移送する複数の移送ポンプと、前記移送ポンプと混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計と、前記混合機(20)により汚泥が混合された混合汚泥Kを貯留し焼却炉(30)に供給する少なくとも1つ以上の供給ホッパ(21)と供給ホッパ(21)に設けられた移送ポンプ(23)と、
焼却炉(30)に設けられた炉内温度計(31)と、焼却炉(30)内に冷却水を供給する冷却水供給装置(32)と、当該冷却水供給装置(32)と前記焼却炉(30)に接続された配管(33)の途中に設けられた冷却水流量計(34)と冷却水調整弁(35)と、
焼却炉(30)内に補助燃料を供給する補助燃料供給装置(42)と、当該補助燃料供給装置(42)と前記焼却炉(30)に接続された配管(43)の途中に設けられた補助燃料流量計(44)と補助燃料調整弁(45)と、
前記混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計の計測値を演算し、含水率の指標を求める演算器(50)と、
演算器(50)からの含水率の指標を用いて複数の前記貯留ホッパに設けられた前記汚泥移送ポンプで供給量を調整し、前記炉内温度計(31)により計測された炉内温度に基づいて前記冷却水調整弁(35)及び補助燃料調整弁(45)で冷却水と補助燃料の供給量を調整する制御装置(60)とからなることを特徴とする汚泥焼却システム。
【請求項3】
複数の性状の異なる汚泥を貯留する複数の貯留ホッパと、汚泥を混合機(20)に移送する複数の移送ポンプと、前記移送ポンプと混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計と、焼却炉(30)に設けられた炉内温度計(31)と、焼却炉(30)内に冷却水を供給する冷却水供給装置(32)と、当該冷却水供給装置(32)と前記焼却炉(30)に接続された配管(33)の途中に設けられた冷却水流量計(34)と冷却水調整弁(35)と、
焼却炉(30)内に補助燃料を供給する補助燃料供給装置(42)と、当該補助燃料供給装置(42)と前記焼却炉(30)に接続された配管(43)の途中に設けられた補助燃料流量計(44)と補助燃料調整弁(45)と、
前記混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計の計測値を演算し、含水率の指標を演算する演算器(50)と、
演算器(50)からの水分量に基づいて複数の前記貯留ホッパに設けられた前記汚泥移送ポンプで供給量を調整し、前記炉内温度計(31)により計測された炉内温度に基づいて前記冷却水調整弁(35)及び補助燃料調整弁(45)で冷却水と補助燃料の供給量を調整する制御装置(60)とからなることを特徴とする汚泥焼却システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、下水処理場の下水処理の過程で生じた性状(含水率等)の異なる汚泥を混合して焼却炉で焼却する際に、性状(含水率、発熱量)の異なる汚泥の割合を制御する方法及び汚泥焼却するシステムに関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
下水処理の過程で沈殿分離させた固形物は濃縮、脱水され、脱水汚泥が発生する。脱水汚泥は通常焼却処理されるが、脱水汚泥をそのまま焼却する場合と、嫌気性消化により減容化して焼却する場合がある。後者はメタン発酵反応を利用するもので、メタンガスとしてのエネルギー資源の有効利用につながるものである。
しかしながら、消化を行うと汚泥中の固形物の分解物と水分との親和性が高くなってしまい、含水率の高い、脱水しにくい汚泥を生じる。大都市などでは各下水処理場から汚泥を車両や移送管で集約する施設があり、消化反応後の消化汚泥などの含水率の高い汚泥と消化汚泥を含まない比較的含水率の低い汚泥が入り混じった状態で運ばれることになる。従って、集約施設の焼却炉では、焼却する汚泥を供給するホッパに含水率の違いのある汚泥が層状に積み重なる状況となる。
また、焼却炉には複数の汚泥供給配管が設けられ、汚泥供給配管の系統により、燃えにくい高含水率・低発熱量の汚泥が供給ホッパに供給されたり、低含水率・高発熱量の汚泥が供給ホッパに供給されたり、時間の経過によってそれらの性状の汚泥が入り混じることで、供給ホッパに含水率と発熱量に違いのある汚泥が層状に積み重なる状況となる。
集約施設でなくとも、焼却炉のある下水処理場においては、最初沈殿池の固形物濃度の高い生汚泥(低含水率で高発熱量)と最終沈殿池の微生物由来の余剰汚泥(高含水率で低発熱量)があり、加えて、汚泥消化工程を経る汚泥と汚泥消化工程を経ない汚泥があったりする場合があり、焼却での供給ホッパに含水率の違いのある汚泥が層状に積み重なる状況が生じえる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
焼却での供給ホッパに含水率の違いのある汚泥が層状に積み重なると、燃えやすい汚泥と燃えにくい汚泥を焼却炉に供給することとなり、焼却炉において燃焼温度が変動する。
燃焼温度の制御は重油や都市ガスなどの補助燃料の供給量を調整したり、炉内へ冷却水を注水したりして調整するが、燃焼温度の変動に合わせてそれらをきめ細やかに調整する必要が生ずる。そして燃焼温度の変動が大きくなると、高い燃焼温度での焼却炉の運転によって補助燃料を無駄に消費することにつながったり、本来汚泥の持つ発熱量を有効利用せずに冷却水を注水することによる無駄な補助燃料の消費につながったりすることになる。
【0004】
本発明者は、上記課題を解決するに当たり、含水率計を使用することなく、「汚泥の流量、汚泥の圧力及び含水率の関係」を用いて複数の汚泥の流路(例として汚泥Aと汚泥Bの2系統)の含水率が高い・低いを判断し、汚泥A及び汚泥Bの混合割合を制御するものである。
図6は、汚泥の「流量と圧力値の関係(含水率毎)」を示す図で縦軸が汚泥の圧力値、横軸が汚泥の流量値であり、異なる6種類の汚泥について、流量計と圧力計によりそれぞれの汚泥の流量値と圧力値を計測し、計測された圧力値の最小値と最大値とを結んだ線で傾き(圧力÷流量)を表している。
脱水汚泥は粘性が高く、その圧力は汚泥が汚泥を供給する配管の内壁を動くときの摩擦抵抗により圧力が変化し、図6に示すように、同じ含水率の汚泥であれば流量が大きくなるほど抵抗が大きく圧力が大きくなり、同じ流量であるとき、含水率が低いほど抵抗が大きく、圧力が大きくなる。
図7は、汚泥の「含水率と流量に対する圧力勾配(傾き)の関係」を示す図で縦軸が傾き(圧力÷流量)、横軸が汚泥の含水率である。
図7に示すように、傾き(圧力÷流量)大きいほど含水率が低く、傾き(圧力÷流量)小さいほど含水率が高くなる。
本発明の目的は、上記の「汚泥の流量と汚泥の圧力及び含水率の関係」を利用することで、性状の異なる汚泥を混合機で混合し、当該混合された汚泥(以下、混合汚泥K)を焼却炉に投入し、当該焼却炉内の炉内温度に基づいて混合機に移送する性状の異なる汚泥の汚泥量を調整することで補助燃料と冷却水の消費を最小にとどめることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的達成のため、 本発明者は上記課題を下記の手段により解決した。
〔1〕複数の性状の異なる汚泥を混合させた混合汚泥Kを、補助燃料と冷却水を低減できるかもしくは必要としない混合汚泥に変換して焼却炉に投入し焼却する汚泥焼却方法であって、
前記混合汚泥を焼却炉に供給し燃焼させ、混合汚泥の燃焼中の焼却炉内の炉内温度に基づいて、補助燃料と冷却水の供給量を調整することで炉内温度を制御する炉内温度制御ステップと、
それぞれの汚泥の流量と圧力を流量計と圧力計から求め、求められた流量値と圧力値を演算器で演算し含水率の指標を求め、当該求められた指標を用いて混合する汚泥の混合割合を決め、当該混合割合に基づいて汚泥を混合する汚泥混合割合制御ステップと、
前記汚泥混合割合制御ステップを受けて焼却炉に供給する混合汚泥の混合割合を調整する汚泥流量制御ステップと、
を含むことを特徴とする汚泥焼却方法。
【0006】
〔2〕複数の性状の異なる汚泥を貯留する複数の貯留ホッパと、汚泥を混合機(20)に移送する複数の移送ポンプと、前記移送ポンプと混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計と、前記混合機(20)により汚泥が混合された混合汚泥Kを貯留し焼却炉(30)に供給する少なくとも1つ以上の供給ホッパ(21)と供給ホッパ(21)に設けられた移送ポンプ(23)と、
焼却炉(30)に設けられた炉内温度計(31)と、焼却炉(30)内に冷却水を供給する冷却水供給装置(32)と、当該冷却水供給装置(32)と前記焼却炉(30)に接続された配管(33)の途中に設けられた冷却水流量計(34)と冷却水調整弁(35)と、
焼却炉(30)内に補助燃料を供給する補助燃料供給装置(42)と、当該補助燃料供給装置(42)と前記焼却炉(30)に接続された配管(43)の途中に設けられた補助燃料流量計(44)と補助燃料調整弁(45)と、
前記混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計の計測値を演算し、含水率の指標を求める演算器(50)と、
演算器(50)からの含水率の指標を用いて複数の前記貯留ホッパに設けられた前記汚泥移送ポンプで供給量を調整し、前記炉内温度計(31)により計測された炉内温度に基づいて前記冷却水調整弁(35)及び補助燃料調整弁(45)で冷却水と補助燃料の供給量を調整する制御装置(60)とからなることを特徴とする汚泥焼却システム。
【0007】
〔3〕複数の性状の異なる汚泥を貯留する複数の貯留ホッパと、汚泥を混合機(20)に移送する複数の移送ポンプと、前記移送ポンプと混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計と、焼却炉(30)に設けられた炉内温度計(31)と、焼却炉(30)内に冷却水を供給する冷却水供給装置(32)と、当該冷却水供給装置(32)と前記焼却炉(30)に接続された配管(33)の途中に設けられた冷却水流量計(34)と冷却水調整弁(35)と、
焼却炉(30)内に補助燃料を供給する補助燃料供給装置(42)と、当該補助燃料供給装置(42)と前記焼却炉(30)に接続された配管(43)の途中に設けられた補助燃料流量計(44)と補助燃料調整弁(45)と、
前記混合機(20)に接続された配管の途中に設けられた汚泥の流量を計測する流量計及び汚泥の圧力を計測する圧力計の計測値を演算し、含水率の指標を演算する演算器(50)と、
演算器(50)からの水分量に基づいて複数の前記貯留ホッパに設けられた前記汚泥移送ポンプで供給量を調整し、前記炉内温度計(31)により計測された炉内温度に基づいて前記冷却水調整弁(35)及び補助燃料調整弁(45)で冷却水と補助燃料の供給量を調整する制御装置(60)とからなることを特徴とする汚泥焼却システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、混合汚泥の混合割合を適宜制御することができるので、補助燃料と冷却水の消費を最小にとどめて性状の異なる汚泥を燃焼させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施例を示す概要構成図
第1実施例の炉内温度制御のフローチャート
第1実施例の汚泥混合割合制御のフローチャート
第1実施例の汚泥混合割合制御のフローチャート
本発明の第2の実施例を示す概要構成図
汚泥の「流量と圧力値の関係(含水率毎)」を示す図
汚泥の「含水率と流量に対する圧力勾配(傾き)の関係」を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施例を例示的に詳しく説明する。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)
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