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公開番号2025014521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117149
出願日2023-07-18
発明の名称汚泥処理装置
出願人大仲建設株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B07B 1/22 20060101AFI20250123BHJP(固体相互の分離;仕分け)
要約【課題】簡易な構造でありながら、目詰まりが起こりにくく、含まれる泥土と草類などの夾雑物との分別処理を連続的に実施できる汚泥処理装置を提供する。
【解決手段】汚泥処理装置1は、汚泥から泥土とそれ以外の夾雑物とを分別処理するものであり、外周の一部に開口部2を有する円筒状の回転体4を有し、回転体4は、水平に対して傾斜して配置されており、傾斜上方側の回転体端部に汚泥導入部5を、傾斜下方側の回転体端部に夾雑物排出部6を有し、開口部2は、回転体4の円筒軸方向に沿って配置された少なくとも2以上のメッシュ部3A、3Bからなり、傾斜上方側のメッシュ部3Aの目開きが傾斜下方側のメッシュ部3Bの目開きよりも小さく、汚泥導入部5から導入された汚泥Zに含まれる泥土Xがメッシュ部の目開き部分から回転体4の外部に排出され、夾雑物排出部6からメッシュ部で外部に排出されない夾雑物Yが排出される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚泥から泥土とそれ以外の夾雑物とを分別処理するための汚泥処理装置であって、
外周の一部に開口部を有する円筒状の回転体を有し、
前記回転体は、水平に対して傾斜して配置されており、傾斜上方側の回転体端部に汚泥導入部を、傾斜下方側の回転体端部に夾雑物排出部を有し、
前記開口部は、前記回転体の円筒軸方向に沿って配置された少なくとも2以上のメッシュ部からなり、前記回転体の傾斜上方側のメッシュ部の目開きが、前記回転体の傾斜下方側のメッシュ部の目開きよりも小さく、
前記汚泥導入部から導入された汚泥に含まれる泥土が該メッシュ部の目開き部分から前記回転体の外部に排出され、前記夾雑物排出部からメッシュ部で外部に排出されない夾雑物が排出されることを特徴とする汚泥処理装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記回転体の内径部に設けられ、該回転体の回転に伴い前記メッシュ部の少なくとも1つと接触する鎖状部材を有することを特徴とする請求項1記載の汚泥処理装置。
【請求項3】
前記鎖状部材は、前記メッシュ部の少なくとも1つに設けられ、該メッシュ部を構成する格子の一部に前記鎖状部材の輪状の端部が係合されていることを特徴とする請求項2記載の汚泥処理装置。
【請求項4】
前記回転体は、前記夾雑物排出部の上方において、該回転体の内径側に突出する仕切板を有し、該仕切板は、円周方向の一部に夾雑物通過部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の汚泥処理装置。
【請求項5】
前記汚泥処理装置は、前記回転体の内部において前記汚泥導入部の上部側に、該回転体の傾斜上方側から傾斜下方側に向けて気流を与える送気手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の汚泥処理装置。
【請求項6】
前記回転体は、中心軸部材を有さず、該回転体の外径部に接触する支持ローラにより支持されて、該回転体の外部に設けられた回転機構により回転させられることを特徴とする請求項1または請求項2記載の汚泥処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水汚泥に対して、含まれる泥土と、草類やプラ塵などの夾雑物とを分別処理するための汚泥処理装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
自治体が管理する排水溝や下水管には、道路や建物からの排水、家庭や事業所からの排水、農業排水などが流れこみ、泥土に加えて、草類、プラ塵などの夾雑物が体積して排水汚泥となる。排水汚泥は、放置すると排水に支障をきたすため、自治体における人力での活動や、高圧洗浄車、汚泥吸引車などの車両を利用して、定期的な清掃がなされている。
【0003】
回収された汚泥の処理方法としては、再資源化施設において、セメントなどの固化材と混合し固化処理して資材とする方法、乾燥・発酵などの処理により堆肥化して肥料とする方法などがある。固化処理の場合、排水汚泥は固体化され、廃棄物の安定化や体積の削減を図ることができ、堆肥化処理の場合、有機物の分解や安定化を促すことで、有用な肥料として再利用できる。その他、焼却施設において、排水汚泥を高温で焼却することで、有機物を燃焼させて体積を大幅に減少させることや、埋立処分により海岸や地中に埋め立てることも行われている。
【0004】
ここで、排水汚泥には泥土以外の夾雑物が混じっているため、必要に応じて、上記各処理の前段階として、これらの夾雑物を取り除く処理が実施されている。この処理としては、例えば、濾過法、沈降法、浮選法などが挙げられる。濾過法は、汚泥を通過させるフィルター材を使用して、固形物を捕捉・分離する方法である。一般的なフィルター材としては、砂、石炭、布、網、紙などが使用される。汚泥の夾雑物の分離には金属メッシュ状の円筒体を利用したドラムフィルターなどの濾過分離装置が利用される場合がある。沈降法は、汚泥を容器に保持する、または、沈殿池に汚泥を流し込み、十分な時間をかけて静置させる方法である。浮選法は、汚泥中の固形物を浮力によって分離する方法である。浮選は、特定の浮力を持つ固体(プラスチックやゴム)を浮かび上がらせる特殊な浮選装置を使用する。汚泥を装置内に投入し、気泡や浮力を利用して特定の固体が浮き上がり、浮遊物として分離される。
【0005】
ところで、地方自治体の比較的小さい規模での排水汚泥における夾雑物除去処理では、上記のような連続的・機械的処理ではなく、人力での夾雑物の除去が実施されている場合がある。人力での処理は、多大な時間がかかり、人件費も大きくなることから、地方自治体における処理費用の高騰に繋がるおそれがある。また、作業者の確保の面からみても、汚泥中から草類やプラ塵を除去する手作業は環境的にも精神的にも重い作業であり、これを担う人材を確保することは容易ではない。
【0006】
このような背景より、排水汚泥の夾雑物除去処理を、上記のような連続的・機械的処理で行うことが検討されている。しかしながら、沈降法は、大規模な処理を一度に可能であるものの、時間と大きな設備が必要となり、この規模で新規に導入して処理することは現実的ではない。また、浮選法は、浮選槽や浮選機などの専用の設備を導入する必要があり、また、気泡生成や浮力制御などのパラメータを適切に調整して最適な分離効果を得るための経験と専門知識が必要となり、沈降法同様に、この規模での採用は難しい。これらの方法に対して、ドラムフィルターなどの濾過分離装置を利用した濾過法は、大規模な処理には対応しにくいものの、このような小規模処理においては、小さい設備での処理が可能であるため、採用の見込みがある。
【0007】
排水汚泥から夾雑物をドラムフィルターで分離する技術として、例えば特許文献1が知られている。通常のドラムフィルターでは、予め定めた速度で回転するドラムスクリーンにおいて、その周回の一部にて櫛歯状の固定スクレーパを噛合させ、ドラムスクリーンのスクリーン目に詰まる夾雑物をこの固定スクレーパにて掻き取り除去している。この場合、スクレーパ歯先に絡まった夾雑物を取り除く際にドラムにかかるトルクが増して過負荷になるおそれがある。これに対して、特許文献1では、ドラムスクリーンのスクリーン目に互いに噛み合うように配設した回転スクレーパを同方向に、かつ回転スクレーパの周速度をドラムスクリーンの周速度より高めて回転駆動して汚泥の濾過を連続して行い、ドラムスクリーンの運転停止後、短時間回転スクレーパを逆回転させて回転・固定スクレーパ間に噛み込んだ夾雑物を排出した後、停止させてドラムスクリーンと回転スクレーパに付着する夾雑物を除去する構造としている。これにより、スクレーパ部への夾雑物の噛み込み、滞留を少なくし、ドラムスクリーンの回転トルクの増加を防止し、かつ清掃作業の軽減を図り得るとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平08-199538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、ドラムフィルターなどの濾過分離装置に複雑な機構を設ける場合、装置コストが高くなる。特に、地方自治体の比較的小さい規模での排水汚泥における夾雑物除去処理に利用する場合には、装置コストの高さはネックになる。また、作業途中で濾過分離装置の回転を停止して夾雑物を除去する場合、その頻度によっては、作業効率が十分でないおそれがある。
【0010】
また、排水汚泥に含まれる夾雑物の中でも特に草類(草、木、枯れ草、枯れ木など)が問題となりやすい。草類は、線状、糸状、紐状などの細長い形状であるため、ドラムフィルターなどのスクリーン目が一様に小さい濾過分離装置を用いる場合、スクリーン目などの濾過孔に引っ掛かりやすく、目詰まりの原因となりやすい。また、複雑に絡まることで、停止時において除去することも容易ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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