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公開番号2025006982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108067
出願日2023-06-30
発明の名称流路チップ
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人弁理士法人あい特許事務所,個人
主分類B03B 5/00 20060101AFI20250109BHJP(液体による,または,風力テーブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離)
要約【課題】液に含まれる夾雑物を捕捉するとともに、捕捉体の下流側で粒子が滞留または付着することを抑制することが可能な流路チップを提供する。
【解決手段】HDFチップ1は、試料液供給流路15と、第1捕捉体31とを備える。試料液供給流路15には、粒子を含有する液が流れる。第1捕捉体31は、試料液供給流路15内に配置される。第1捕捉体31は、液に含まれる夾雑物900を捕捉する。第1捕捉体31は、翼形状の断面を有する。第1捕捉体31は、試料液供給流路15を流れる液の流通方向D1の上流側に配置される幅広部311と、流通方向D1の下流側に配置される幅狭部312とを有する。幅狭部312の流通方向D1に交差する交差方向の幅は、幅広部311の交差方向の幅よりも小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
粒子を含有する液が流れる第1流路と、
前記第1流路内に配置され、前記液に含まれる夾雑物を捕捉する捕捉体と
を備え、
前記捕捉体は、
翼形状の断面を有し、
前記第1流路を流れる前記液の流通方向の上流側に配置される幅広部と、前記流通方向の下流側に配置される幅狭部とを有し、
前記幅狭部の前記流通方向に交差する交差方向の幅は、前記幅広部の前記交差方向の幅よりも小さい、流路チップ。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記第1流路の下流側に配置され、前記液が流れる第2流路と、
前記第2流路から分岐し、前記粒子の一部が流れる複数の第3流路と
を備える、請求項1に記載の流路チップ。
【請求項3】
前記第1流路の流路幅は、前記第2流路の流路幅よりも大きい、請求項2に記載の流路チップ。
【請求項4】
前記捕捉体は、複数設けられ、
複数の前記捕捉体は、
前記第1流路の流路幅方向に互いに所定間隔をおいて配置される複数の第1列捕捉体を有する第1列と、
前記第1列の下流側に隣接して配置され、前記流路幅方向に互いに所定間隔をおいて配置される複数の第2列捕捉体を有する第2列と
を含み、
前記第2列捕捉体は、前記第1列捕捉体の前記幅広部の頂部と前記第1列捕捉体の前記幅狭部の頂部とを通過する直線に重ならない位置に配置される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の流路チップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流路チップに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、血液から特定の細胞を分離する流路チップが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、主流路と、主流路から分岐する複数の分岐流路とを含むHDF部を備えた流路チップが記載されている。流路チップは、主流路の入口に連結する2つの入口流路をさらに備える。一方の入口流路には、サンプル液として血液が流入される。他方の入口流路には、バッファ液が流入される。また、2つの入口流路の各々には、流路チップの高さ方向に延在する複数のピラーが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-99256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような流路チップでは、入口流路に複数のピラーが設けられているため、サンプル液またはバッファ液に含まれる夾雑物を捕捉することができる。
【0005】
しかしながら、本願発明者が鋭意検討した結果、特許文献1のような流路チップでは、血液に含まれる粒子(例えば、がん細胞)の一部は、複数のピラーを通過した後、ピラーの下流側で滞留または付着する場合があることが判明した。このように、ピラーの下流側で粒子が滞留または付着した場合、HDF部に到達する粒子(例えば、がん細胞)の数が減少してしまう。また、ピラーの下流側で粒子が滞留または付着した場合、ピラーの下流側で複数の粒子が集まって粒子の塊となった後、粒子の塊が下流側に流れてHDF部の主流路および/または副流路を詰まらせることがある。特に、粒子が細胞である場合、細胞同士が次々と付着して大きな塊になり、流路を詰まらせやすい。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、液に含まれる夾雑物を捕捉するとともに、捕捉体の下流側で粒子が滞留または付着することを抑制することが可能な流路チップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面による流路チップは、第1流路と、捕捉体とを備える。前記第1流路には、粒子を含有する液が流れる。前記捕捉体は、前記第1流路内に配置される。前記捕捉体は、前記液に含まれる夾雑物を捕捉する。前記捕捉体は、翼形状の断面を有する。前記捕捉体は、前記第1流路を流れる前記液の流通方向の上流側に配置される幅広部と、前記流通方向の下流側に配置される幅狭部とを有する。前記幅狭部の前記流通方向に交差する交差方向の幅は、前記幅広部の前記交差方向の幅よりも小さい。
【0008】
本発明の一態様において、第2流路と、複数の第3流路とを備えてもよい。前記第2流路は、前記第1流路の下流側に配置され、前記液が流れてもよい。前記複数の副流路は、前記第2流路から分岐し、前記粒子の一部が流れてもよい。
【0009】
本発明の一態様において、前記第1流路の流路幅は、前記第2流路の流路幅よりも大きくてもよい。
【0010】
本発明の一態様において、前記捕捉体は、複数設けられてもよい。複数の前記捕捉体は、第1列と、第2列とを含んでもよい。前記第1列は、前記第1流路の流路幅方向に互いに所定間隔をおいて配置される複数の第1列捕捉体を有してもよい。前記第2列は、前記第1列の下流側に隣接して配置されてもよい。前記第2列は、前記流路幅方向に互いに所定間隔をおいて配置される複数の第2列捕捉体を有してもよい。前記第2列捕捉体は、前記第1列捕捉体の前記幅広部の頂部と前記第1列捕捉体の前記幅狭部の頂部とを通過する直線に重ならない位置に配置されてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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