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公開番号
2025006529
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107378
出願日
2023-06-29
発明の名称
潮流の流速を増速させる海中設備及びその利用
出願人
個人
代理人
個人
主分類
F03B
13/26 20060101AFI20250109BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】 本発明は、一方向に層流で流れる海中の所定水深の所定海域での潮流の流速を高速にする海中設備を提供する。
【解決手段】 左右巾L
0
を有する所定海域の各左右側面それぞれに沿って水深差hで細い左右巾tとして流速方向にpの寸法を延ばした板状海中垂直フロートKFを上流方向に複数個列設し、しかも左右の海中垂直フロートKFが上流に沿ってハ字状にその間隔を拡げ増速させる誘導水路を形成し、各海中垂直フロートを海面大型フロートSFと海底アンカーANとに前後左右上下の複数のワイヤWで係留して海中に略垂直に保持する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
海面下の所定水深において発生している自然の潮流でその流速方向が略同じ方向の層流となっている潮流域において、
前記自然の潮流の前記流速方向と直交して且つ海底面と大略平行となる方向に所定巾L
0
を有し、しかも前記所定巾L
0
の左右端それぞれから潮流の上流の方向に長さpを有し、且つ前記所定水深で所要の水深差dの長さで規定される L
0
×p×dの三辺の長さの立方体を形成する所定海域にある潮流の流速を増速させる海中設備であって、
立方体形状の前記所定海域の前記所定巾L
0
離れた左右端位置それぞれから前記所定海域の立方体の左右側面に沿って自然の潮流の上流に沿って所要長さpを有してしかも前記水深差dの寸法以上の寸法の高さhで所要左右厚みtの寸法を有するp×h×tの板状の海中垂直フロートを配置し、同海中垂直フロートは、その上方海面に浮べる大型海面フロートとワイヤ連結して上方に大きな浮力を与え、又その下方の海底面に設けた複数の海底アンカーに複数のワイヤでワイヤ連結して前記海中垂直フロートを海中の所定位置で略垂直状に係留させ、更に前記海中垂直フロートの上流側先端に同構造で略同一寸法t,hを有する複数の海中垂直フロートをその先端・後端が互に接触又は連続するように潮流の上流方向に複数個列設させるとともに、左右対向して設けた海中垂直フロートのそれらの左右間隔が潮流上方になる程拡がるように、海中垂直フロートの左右間隔がハ字状に拡がるように配置し、各海中垂直フロートは上方に浮かべる大型海面フロートと複数のワイヤで係留し、又下方の海底アンカーにも複数のワイヤで係留して静置できるようにするとともに、
各海中垂直フロートの列設の前後間及び左右一対の海中垂直フロートの間は、ワイヤで互いに連結し、更に各海中垂直フロートはその左右・前後に設けた複数の海底アンカーに左右・前後・上下方向に延びたワイヤで係留することで潮流方向にハ字状に配置された海中垂直フロートをハ字状になるように係留保持でき、複列のハ字状の海中垂直フロートによって所定海域に潮流を誘導する海中水路を形成し、ハ字状の海中垂直フロートで形成される海中水路によって左右の海中水路の通路面積を狭くすることで潮流が増速されて前記所定海域には高速の潮流速となるようにしたことを特徴とする潮流の流速を増速させる海中設備。
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【請求項2】
前記海中垂直壁フロートはその外殻が鋼板又は強度ある金属製によって製作されて巾が短い垂直の箱形に整形されたものであり、同外殻内に発泡樹脂を所定割合で充填させて略垂直なフロートとしたものであり、前記海中垂直壁フロートの外面が破損しにくく且つ浮力を有する構造とした請求項1記載の潮流の流速を増速させる海中設備。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の潮流の流速を増速させる海中設備において、潮流の流速が増速した下流側の所定海域に、潮流エネルギーで電力を発生させる潮流発電装置を設置して、早い潮流速で高い電気出力を可能とした潮流発電設備。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は海中の潮流がある海域において、その潮流の所要の特定海域の潮流の流速を増速することができる海中設備であり、その利用方法としてこの海域の特定区間に潮流発電装置を設置すれば、その出力を大巾に増大させることができる海中設備である。又は海域に生息している魚類に流速の速い海流域を設けることで魚類の運動量を多くして、自然に近い魚の状態の生簀魚類に養殖できるようにする。又その他速い潮流を活用できる海中設備の利用発明に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
世界の気候変動による自然災害は益々激甚化し地球上の人類存亡さえ危惧され始めている。
COP26は温暖化の主因たるCO
2
の排出を2050年までに0にせずば地球は住めなくなると警告する。CO
2
排出削減には世界中が必死に努力するが、今までの成果は不足で今後も悲観的な予測も出始めている。具体例ではまず陸上産業では石炭火力の利用が現実の経済性から削減が停滞し、再生エネルギーでは主力のソーラー発電、風力発電が天候不順で大幅出力不足となり、海洋エネルギーでは技術難度・コスト難度から技術開発が停滞している。海流発電では世界のエネルギー賦存分布は無限に近いが、深海、遠洋、変動移動など技術課題が多い。潮流発電では、エネルギー賦存分布が少なく、発電に求められる高速流の海域は限定的である。既存の潮流発電装置は海底設置方式が多いが、装置の設置の可否が海底形状に左右されるため更に設置海面が限定される。又装置の方式でも陸上風力発電のプロペラ翼車由来の横軸プロペラ式が事例の殆どを占めるが、水の密度が空気の800倍であることから、翼の長さを長尺とすることに強度上、設置上の限界があり、従って一基の出力にも限界があるとされている。現在の最大の事例も風力の200mD×2MW程度である。このことからも潮流発電の技術難度・コスト難度が再認識されることとなる。
【0003】
魚類の生簀内の海水をポンプを用いて速い流速を生起させて、魚類の運動を高め及び生簀環境を良好にする技術は公知である。
しかし、ポンプ作動させて、海水流を発生させて又は生簀内で回動装置で回転する回転体を設け、生簀環境を良好にする設備は公知である。
【0004】
しかしながら、ポンプ作動又は回動装置を回動させるためには、電気エネルギー又は燃料を用いてエンジンを作動させねばならない。そのため電力を使用するか、又はエンジン燃料代のコストを必要とするものであった。長時間使用すると電力・燃料費も高額となるという問題点があった。
【0005】
尚、海水・河川又は導水管で一部水域の流速を倍速する方法として、水路面積を小さくして水路面積を絞ればその小さい水路面積を流れる流速は速くなることはベルヌーイの定理として広く知られた周知技術である。陸上の水路で流速を高める構造は、コンクリートブロック、又はプラスチック製あるいは鋼製水路で容易に製作して構築できる。
しかし、海水の流速を増速するためには、海水にその所定の海域で流路面積を漸次小さくする誘導水路をコンクリートブロック又は鉄鋼製品等の強度のある素材で水路堤体(水路壁)を築くことで可能にできる。
しかし、海中にそのような大規模の水路堤体を構築することは、大型海底構築工事となり、水路堤体ブロックの製作費・運搬費及び海底に設置する大型海底工事を伴うため、工事費が嵩むという問題点があった。
【0006】
特に潮流発電において潮流のエネルギー賦存分布が世界的に少なく発電に必要な高速流海域は限定的である。更に既存の潮流発電装置が海底設置方式のため海底形状に左右されるため更に設置海面が限定される。潮流は地球と月更に太陽の天体引力作用により海面海水の移動により発生するとされる。その中での高速流の潮流は自然の陸地海岸が偶然に作り出した挟水路や海峡が潮流を増速させた結果であると理解されている。現実的にその発生個所は多くなく、世界のエネルギー賦存も少ない。従って世界の潮流発電のグリーン電力化への寄与貢献度も少なく限定的となり、投資も低調である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-2220号公報
特許第4717966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、自然にある潮流の流速を使用してその潮流速を特定海域で増速させることで、この特定海域中の生簀での高速にした潮流をそのまま使用して生簀環境を良好にし、又は高速にした潮流で海中の潮流発電設備を作動させて潮流発電をさせて高い出力電力を安価に作るようにでき、その発電エネルギーを海底電気ケーブルで陸上又は洋上設備に電力供給するようにし、又は発電エネルギーにより安価に水素燃料を製造させて、陸上の設備・海上船舶・海中養殖設備に燃料源として水素供給でき、更には電力を海中で発生させてその電力又は水素を海中の生簀・養殖設備のエネルギー源として使用することで低コストで生簀・養殖ができ、水産業のエネルギーコストを低減でき及び魚類生態環境の海域改善を行えるという海中設備と、これを利用した潮流発電装置・海中養殖設備等の利用技術を提供するものである。
【0009】
本発明は、海面下にある潮流の流速を潮流の所定海域でその流速を高め、しかもその増速の為の設備の工事費が安価にできる潮流の流速を増速させる海中設備とその利用技術を提供することにある。特に特定海域に潮流発電設備を設ければ、低速な自然の潮流の海中でも大きな発電エネルギーを出力し、安価な電気の供給を可能にし、又発電エネルギーで安価に大量のエネルギー源としての水素を海域で生産出来て、陸上のエネルギー源としての水素を安価に提供することができ、更に海中の生簀・養殖水産設備のエネルギーとして活用し易くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 海面下の所定水深において発生している自然の潮流でその流速方向が略同じ方向の層流となっている潮流域において、
前記自然の潮流の前記流速方向と直交して且つ海底面と大略平行となる方向に所定巾L
0
を有し、しかも前記所定巾L
0
の左右端それぞれから潮流の上流の方向に長さpを有し、且つ前記所定水深で所要の水深差dの長さで規定される L
0
×p×dの三辺の長さの立方体を形成する所定海域にある潮流の流速を増速させる海中設備であって、
立方体形状の前記所定海域の前記所定巾L
0
離れた左右端位置それぞれから前記所定海域の立方体の左右側面に沿って自然の潮流の上流に沿って所要長さpを有してしかも前記水深差dの寸法以上の寸法の高さhで所要左右厚みtの寸法を有するp×h×tの板状の海中垂直フロートを配置し、同海中垂直フロートは、その上方海面に浮べる大型海面フロートとワイヤ連結して上方に大きな浮力を与え、又その下方の海底面に設けた複数の海底アンカーに複数のワイヤでワイヤ連結して前記海中垂直フロートを海中の所定位置で略垂直状に係留させ、更に前記海中垂直フロートの上流側先端に同構造で略同一寸法t,hを有する複数の海中垂直フロートをその先端・後端が互に接触又は連続するように潮流の上流方向に複数個列設させるとともに、左右対向して設けた海中垂直フロートのそれらの左右間隔が潮流上方になる程拡がるように、海中垂直フロートの左右間隔がハ字状に拡がるように配置し、各海中垂直フロートは上方に浮かべる大型海面フロートと複数のワイヤで係留し、又下方の海底アンカーにも複数のワイヤで係留して静置できるようにするとともに、
各海中垂直フロートの列設の前後間及び左右一対の海中垂直フロートの間は、ワイヤで互いに連結し、更に各海中垂直フロートはその左右・前後に設けた複数の海底アンカーに左右・前後・上下方向に延びたワイヤで係留することで潮流方向にハ字状に配置された海中垂直フロートをハ字状になるように係留保持でき、複列のハ字状の海中垂直フロートによって所定海域に潮流を誘導する海中水路を形成し、ハ字状の海中垂直フロートで形成される海中水路によって左右の海中水路の通路面積を狭くすることで潮流が増速されて前記所定海域には高速の潮流速となるようにしたことを特徴とする潮流の流速を増速させる海中設備
2) 前記海中垂直壁フロートはその外殻が鋼板又は強度ある金属製によって製作されて巾が短い垂直の箱形に整形されたものであり、同外殻内に発泡樹脂を所定割合で充填させて略垂直なフロートとしたものであり、前記海中垂直壁フロートの外面が破損しにくく且つ浮力を有する構造とした前記1)記載の潮流の流速を増速させる海中設備
3) 前記1)又は前記2)記載の潮流の流速を増速させる海中設備において、潮流の流速が増速した下流側の所定海域に、潮流エネルギーで電力を発生させる潮流発電装置を設置して、早い潮流速で高い電気出力を可能とした潮流発電設備
にある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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