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公開番号
2024179917
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023099253
出願日
2023-06-16
発明の名称
半導体装置の製造方法および半導体装置
出願人
三菱電機株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
21/52 20060101AFI20241219BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】被接合体の角部にまで接合材を広げることと、接合材の密度をコントロールすることとの両立を図るとともに、半導体装置の信頼性の向上に寄与する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、母材10の上にペースト状の接合材20を供給する工程と、接合材20の上に被接合体30を載置し、被接合体30で接合材20を押し潰すとともに、接合材20により被接合体30を母材10に接合させる工程とを備える。被接合体30は、平面視で矩形である。母材10の上に供給された接合材20は、被接合体30の中央に位置する中央部21と、中央部21から被接合体30の各頂点に向かって延び、被接合体30の各頂点の角形状に対応する形状を持つ延伸部22と、被接合体30の各辺から後退した後退部23とを有する。被接合体30の側面への接合材20の這い上がりの上端と被接合体30の上面との間の距離は40μm以上である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)母材の上にペースト状の接合材を供給する工程と、
(b)前記接合材の上に被接合体を載置し、前記被接合体で前記接合材を押し潰すとともに、前記接合材により前記被接合体を前記母材に接合させる工程と、
を備え、
前記被接合体は、平面視で矩形であり、
前記工程(a)において前記母材の上に供給された前記接合材は、前記被接合体が前記接合材の上に載置されたときに、前記被接合体の中央に位置する中央部と、前記中央部から前記被接合体の各頂点に向かって延び、前記被接合体の各頂点の角形状に対応する形状を持つ延伸部と、前記被接合体の各辺から後退した後退部とを有し、
前記工程(b)の後において、前記被接合体の側面への前記接合材の這い上がりの上端と前記被接合体の上面との間の距離は、40μm以上である、
半導体装置の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記接合材は、非溶融接合材である、
請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記工程(b)では、前記接合材の前記後退部が押し広げられてなる部分が、前記被接合体の矩形の各辺に達する、
請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記工程(b)の後の前記接合材において、前記後退部が押し広げられてなる部分の空洞率は、前記中央部の空洞率よりも高い、
請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
母材の上に接合材を介して接合された矩形の被接合体を備え、
前記接合材は、前記被接合体の各頂点および各辺に接しており、前記被接合体の側面への前記接合材の這い上がりの上端と前記被接合体の上面との間の距離は、40μm以上である、
半導体装置。
【請求項6】
前記接合材は、非溶融接合材である、
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記接合材において、前記被接合体の各辺の近傍における空洞率は、前記被接合体の各頂点の近傍における空洞率よりも高い、
請求項5または請求項6に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置の製造方法および構造に関し、特に、ペースト状の接合材を用いて基板等の母材上に半導体チップ等の被接合体を接合する技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的な半導体装置の製造において、半導体チップを基板上に接合する場合、まず、基板の上面に溶融したはんだを供給、もしくは、はんだを基板上で溶融させ、次に、溶融したはんだの上に半導体チップを載置してはんだを押し潰すことで、半導体チップの下面の全体にはんだを濡れ広げさせ、その後、はんだを凝固させることで半導体チップを基板に接合する。半導体チップではんだを押し潰す際、はんだは同心円状に広がるため、半導体チップの角部にまでははんだが広がりにくく、半導体チップの角部にはんだの濡れ不良が生じやすい。
【0003】
例えば下記の特許文献1には、基板上に、半導体チップの中心部の下に交差部を有し、半導体チップの四隅に向かって延びる十字型にはんだを供給することにより、半導体チップの角部にまではんだが広がりやすくする技術が開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2に説明されているように、一般的な焼結接合材(以下「焼結材」という)を用いた半導体装置の製造においては、ペースト状の焼結材を半導体チップと同一の形状に供給し、焼結材を乾燥させてからその上に半導体チップを載置し、加圧および加熱によって、半導体チップを基板に接合する。特許文献2には、焼結材の焼結密度をコントロールする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-238647号公報
特開2014-29897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体チップの角部にまで接合材を広げることと焼結密度のコントロールとを両立させることが課題となる。
【0007】
また、接合材がはんだであれば、半導体チップで押しつぶされたはんだが半導体チップの外側にはみ出しても、表面張力によってはんだの形状が変化するため、はんだに濡れにくい半導体チップの側面にはんだが這い上がることはない。しかし、接合材がペースト状の焼結材である場合は、表面張力による形状変化が生じず、半導体チップの側面へ焼結材料が這い上がる。焼結材料が半導体チップの側面に這い上がった場合、高温高湿バイアス試験(THB試験)等にかけたときにリーク電流が増加し、信頼性が低下するという問題が生じる。
【0008】
本開示は以上のような課題を解決するためになされたものであり、ペースト状の接合材を用いて母材上に被接合体を接合させる際に、被接合体の角部にまで接合材を広げることと、接合材の密度をコントロールすることとの両立を図るとともに、半導体装置の信頼性の向上に寄与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る半導体装置の製造方法は、(a)母材の上にペースト状の接合材を供給する工程と、(b)前記接合材の上に被接合体を載置し、前記被接合体で前記接合材を押し潰すとともに、前記接合材により前記被接合体を前記母材に接合させる工程と、を備え、前記被接合体は、平面視で矩形であり、前記工程(a)において前記母材の上に供給された前記接合材は、前記被接合体が前記接合材の上に載置されたときに、前記被接合体の中央に位置する中央部と、前記中央部から前記被接合体の各頂点に向かって延び、前記被接合体の各頂点の角形状に対応する形状を持つ延伸部と、前記被接合体の各辺から後退した後退部とを有し、前記工程(b)の後において、前記被接合体の側面への前記接合材の這い上がりの上端と前記被接合体の上面との間の距離は、40μm以上である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ペースト状の接合材を用いて母材上に被接合体を接合させる際に、被接合体の角部にまで接合材を広げることと、接合材の密度をコントロールすることとを両立できるとともに、半導体装置の信頼性の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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