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公開番号2024170296
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2024078300
出願日2024-05-14
発明の名称風力タービンのロータのアンバランスの検出
出願人ゼネラル エレクトリック レノバブレス エスパーニャ, エセ.エレ.
代理人個人,個人
主分類F03D 1/06 20060101AFI20241129BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】風力タービンのロータのアンバランスを検出する
【解決手段】
本開示は、風力タービンのアンバランスを検出する方法に関する。本方法は、風力タービンの1つ又は複数のセンサから1つ又は複数の動き信号を受け取ることを含む。更に、本方法は、ロータ回転速度周波数における動き信号のエネルギーレベルを決定することと、決定されたエネルギーレベルに少なくとも部分的に基づいてロータのアンバランスを判断することとを含む。また、本方法は、ロータ回転速度周波数における動き信号のエネルギーレベルを、タワーの第1の固有振動数におけるエネルギーレベルと比較することも含む。このような方法を実行するのに適した制御システム、及びこのような制御システムを含む風力タービンも提供される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
風力タービン(10)のロータ(18)のアンバランスを検出するための方法(400;600)であって、前記方法は、
前記風力タービンの1つ又は複数のセンサから、前記風力タービンの振動を示す1つ又は複数の動き信号(401;610;710)を受け取ること、
ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベル(402;630,730)を決定すること、
前記ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルをエネルギー閾値と比較する(403;640、740)こと、及び
前記ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルが、前記エネルギー閾値を超えている場合、前記ロータにアンバランス(404;650,750)が生じていると判断すること
を含む、方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記風力タービン(10)のタワー(15)の第1の固有振動数における動き信号のエネルギーレベルを決定すること(625、725)、及び
前記風力タービンのタワー(15)の前記第1の固有振動数における前記動き信号のエネルギーレベルに少なくとも部分的に基づいて、前記エネルギー閾値を決定すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エネルギー閾値は、前記風力タービンのタワー(15)の前記第1の固有振動数における動き信号のエネルギーレベルの一定の割合である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記エネルギー閾値は、前記第1の固有振動数における動き信号のエネルギーレベルの40~100%の間の値、特に、50%~80%の間の値である、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルを決定することは、受け取った動き信号をフィルタリング(615、715)して、ロータ回転速度周波数における動き信号を得ることを含む、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記動き信号をフィルタリングすることは、ノッチフィルタを使用することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記動き信号をフィルタリングすることは、バンドパスフィルタを使用することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ロータ回転速度周波数における及び/又は前記風力タービンのタワーの第1の固有振動数における前記動き信号のエネルギーレベルを決定することは、対応する動き信号の時間窓の間における二乗平均平方根を計算すること(630、730)を含む、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記動き信号は、前記風力タービンの前後方向及び/又は左右方向の動き信号を含む、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記動き信号のエネルギーの大きさを決定することは、ロータ回転速度周波数における前後方向及び左右方向の前記動き信号のエネルギーレベルを決定することを含み、前記方法は、更に、
ロータ回転速度周波数における前後方向及び左右方向の加速度信号のエネルギーレベルに基づいて、前記風力タービンが空気力学的アンバランス及び/又は質量アンバランスを受けているかどうかを判断すること
を含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、風力タービン、及び風力タービンのアンバランスを検出する方法に関する。本開示は、より詳細には、測定された信号のエネルギーの大きさとエネルギー閾値との比較に基づいて風力タービンのアンバランスを判断するための方法及びシステムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
現代の風力タービンは、一般に、電力網に電力を供給するために使用されている。この種の風力タービンは、一般に、タワーと、タワーに配置されたロータとを含んでいる。ロータは、典型的には、ハブと複数のブレードとを含んでおり、ブレードが風の影響を受けて回転する。この回転によりトルクが発生し、トルクは、通常、ロータシャフトを通じて発電機に直接(「直接駆動」又は「ギアレス」)伝達される、又はギアボックスを使用して伝達される。このようにして発電機は電力を生成し、電力は電力網に供給することができる。
【0003】
現代の風力タービンは、寿命が来るまで多くのエネルギーを取り込み、エネルギーコストを削減するために、ロータの直径がますます大きくなっている。大型風力タービンは、通常、高い回転速度で運転されるため、質量及び空気力学的なアンバランスの影響が増幅される恐れがある。ロータブレードの回転速度が速くなると、ブレード、ハブ、又はその他の構成要素のアンバランスによって、タービンの軸受、ギアボックス、その他の重要な構成要素に大きな振動及び応力が発生する。
【0004】
更に、ロータブレードが長くなるにつれて、ブレードの剛性は比例して増加することはなく、したがって、動的な摂動の影響を受けやすい可撓性のブレードになる。そのため、長いブレードを有する風力タービンは、風向や風速の変化によって空気力学的なアンバランスが引き起こされる危険性が高まる恐れがある。
【0005】
このように、質量と空気力学的なアンバランスによって、負荷及び振動が不均一になり、タービン部品の摩耗及び損傷が増加し、エネルギー出力を低下させる恐れがある。更に、負荷のアンバランスを受ける風力タービンには、メンテナンス作業を頻繁に行う必要がある。
【0006】
風力タービンのアンバランスを監視する方法としては、目視検査やブレード監視システムなどが知られている。
【0007】
目視検査は、タービン構成要素の目に見える損傷又は摩耗の兆候が発見できるように、訓練を受けた技術者によって実施することができる。これには、ロータブレードに亀裂、欠け、又はその他の損傷の兆候を検査すること、並びにギヤボックス、軸受、及びその他の重要な構成要素に摩耗又は損傷の兆候を確認することが含まれる。この方法は時間がかかり、現地に有資格者がいる必要がある。更に、この方法では、風力タービンの運転の停止を要求されることがある。
【0008】
一方、ブレード監視システムは、一般的に、ブレードに設置されたセンサであって、ブレードの状態を測定するセンサを含み、センサによって得られた測定データを分析し、起こり得るアンバランスを特定する。しかし、ブレード監視システムは、複雑な較正プロセスを必要とし、頻繁なメンテナンスを必要とする場合がある。
【0009】
既知のアプローチを使用して、風力タービンのアンバランスを推定することができるが、当技術分野では更に改良することが望まれていると考えられる。したがって、本開示は、前述の欠点のいくつかを少なくとも部分的に克服する、風力タービンのアンバランスを判断するための改良された方法及びシステムを提供する。
【発明の概要】
【0010】
本開示の一態様では、風力タービンのアンバランスを検出するための方法が提供される。前記方法は、前記風力タービンの1つ又は複数のセンサから、前記風力タービンの振動を示す1つ又は複数の動き信号を受け取ること、及びロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルを決定することを含んでいる。前記方法は、更に、前記ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルをエネルギー閾値と比較すること、及び前記ロータ回転速度周波数における前記動き信号のエネルギーレベルが、前記エネルギー閾値を超えている場合、前記ロータにアンバランスが生じていると判断することを含んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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