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公開番号2024169005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023086170
出願日2023-05-25
発明の名称レーザ式ガス分析計
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類G01N 21/39 20060101AFI20241128BHJP(測定;試験)
要約【課題】受光部におけるレーザ光のビーム径の調整、及び受光部へのレーザ光の入射角の調整を容易にすることができるレーザ式ガス分析計を提供する。
【解決手段】レーザ式ガス分析計100は、波長可変のレーザ素子112と、レーザ光の波長を掃引し、かつ、レーザ光の波長を変調するためのレーザ素子駆動信号を出力する変調光生成部111と、レーザ素子駆動信号に応じた駆動電流をレーザ素子に供給する駆動電流制御部116と、を有する発光部110と、測定対象空間を透過したレーザ光を受光する受光素子122と、受光素子122から出力された受光信号に基づき測定対象ガスの濃度、又は有無を求める受光信号処理部121と、を有する受光部120と、を備え、発光部110は、レーザ素子112を光軸方向に移動すること、及び、光軸方向を変化させる方向にレーザ素子112を移動すること、のそれぞれを可能にする移動機構117を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
測定対象空間に存在する測定対象ガスの濃度、又は有無を測定するレーザ式ガス分析計であって、
前記測定対象ガスの吸収線スペクトルの光吸収波長を含む波長帯域のレーザ光を出射する波長可変のレーザ素子と、
前記波長帯域において前記レーザ素子が出射する前記レーザ光の波長を掃引し、かつ、前記レーザ光の波長を変調するためのレーザ素子駆動信号を出力する変調光生成部と、
前記レーザ素子駆動信号に応じた駆動電流を前記レーザ素子に供給する駆動電流制御部と、
を有する発光部と、
前記測定対象空間を透過した前記レーザ光を受光する受光素子と、
前記受光素子から出力された受光信号に基づき測定対象ガスの濃度、又は有無を求める受光信号処理部と、
を有する受光部と、
を備え、
前記発光部は、
前記レーザ素子を光軸方向に移動すること、及び、前記光軸方向を変化させる方向に前記レーザ素子を移動すること、のそれぞれを可能にする移動機構を備える、
レーザ式ガス分析計。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記移動機構を駆動するアクチュエータを含む移動機構駆動部と、
前記移動機構による前記レーザ素子の移動を前記移動機構駆動部に指示する操作装置と、
を備える請求項1に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項3】
前記発光部は、
防爆構造の発光部容器を備え、
前記レーザ素子、及び前記移動機構が前記発光部容器に収められる
請求項2に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項4】
前記操作装置は、外部からの制御信号に基づいて前記移動機構駆動部に指示する
請求項2に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項5】
前記移動機構は、キネマティックマウントを含む
請求項1に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項6】
前記レーザ素子は、
前記光軸方向、又は、前記光軸方向を変化させる方向の少なくとも1の方向に前記移動機構によって周期的に移動する
請求項1に記載のレーザ式ガス分析計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザ式ガス分析計に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
気体状のガス分子は、それぞれ固有の光吸収波長および吸収強度を表す吸収線スペクトルを有する。また、レーザ光は、特定の波長でスペクトル線幅が狭い光である。レーザ式ガス分析計は、気体状のガス分子である測定対象ガスが吸収する光吸収波長のレーザ光を測定対象ガスに吸収させ、その光吸収波長におけるレーザ光の吸収量に基づいて測定対象ガスの有無を検出する。加えて、レーザ式ガス分析計は、光吸収波長におけるレーザ光の吸収量が測定対象ガスの濃度に比例することを利用して、その濃度を検出することもできる。
【0003】
このようなガス分析を行うレーザ式ガス分析計の従来技術が、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1の技術は、当該特許文献1の図1に示されるように、対象ガスの吸収線スペクトルのスペクトル線幅にわたって波長を走査可能な波長可変レーザ素子12と、各種のプロセスによって生じたガスの間を通過するレーザ光の強度をDCおよび当該レーザ光の変調周波数の倍数で検出する受光素子22と、ロックイン増幅器およびマイクロプロセッサを含む受光信号処理部21と、変調光生成部11と、変調光生成部11及び受光信号処理部21をつなぐ通信線30と、を備える。
【0004】
特許文献1のレーザ式ガス分析計は、波長変調分光法により検出を行う。すなわち、駆動電流によって波長が掃引され、かつ特定の周波数で変調されたレーザ光を波長可変レーザ素子12が出射し、そのレーザ光を受光素子22が検出する。そして、受光信号処理部21において、ロックイン増幅器が受光素子22の検出信号を、レーザ光の変調周波数の逓倍でロックイン検出し、マイクロプロセッサが、ロックイン検出によって得られるロックイン検波波形の振幅に基づいてガス濃度を算出する。この種のレーザ式ガス分析計は、ロックイン検出により信号ノイズ比が向上するために微量ガスの計測に適する。
【0005】
測定対象空間に存在する複数ガスの組成が定まっている場合には、測定対象ガスの吸光によって得られるロックイン検波波形の振幅は波長変調振幅の関数であり、極大値が存在する。したがって、標準ガスを校正する際には、ロックイン検波波形の振幅が極大となるように波長変調振幅を調節することで信号ノイズ比を最大化することができる。そして、マイクロプロセッサは、測定対象ガスのガス濃度とロックイン検波波形の振幅の対応関係(例えば比例関係など)に基づき、ガス濃度を求めることができる。
【0006】
ところで、レーザ式ガス分析計は、発光部から出射されたレーザ光を受光部で受光して測定するため、発光部と受光部のそれぞれの光軸を合わせることが重要となる。そのため、例えば特許文献2の図8に示されるように、アジャストボルトで受光部又は発光部がとりついた配管の蛇腹部を変形させることにより受光部又は発光部の角度を調節し、発光部から出射したレーザ光が受光部で受光できるように調整するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-106742号公報
特許第6191345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、レーザ式ガス分析計の取付工事実施後において、測定対象ガスを生じさせるプロセスの影響による熱膨張や、レーザ式ガス分析計が取り付けられた箇所の振動などにより、当該レーザ式ガス分析計の取付部位が僅かに変形することがある。レーザ式ガス分析計において、測定光路長は、0.5mから10mといった広い範囲に亘って設定されることが多いため、取付部位の僅かな変形でも、受光部での受光が影響を受けることがある。
この場合、取付工事実施後に、プロセスが安定した状態において、作業者などが受光部又は発光部の角度調整を再度実施するのが一般的である。しかしながら、この段階の角度調整は、そのプロセス条件において最適となる調整であるため、プロセスの条件が変化した場合には再度の角度調整が必要となる。
【0009】
取付工事実施後に、プロセスの影響に起因する角度調整を避ける手法としては、レーザ光のビーム径を予めやや拡げることにより、発光部又は受光部の取付角度に僅かなズレが生じても受光素子がレーザ光を受光できるように調整すること、が考えられる。レーザ光のビーム径を調整する手法としては、例えば特許文献1の図1において、波長可変レーザ素子12とコリメートレンズ13の間の距離をねじやスペーサー等で変更すること、が考えられる。
しかしながら、レーザ光のビーム径を拡げると、受光素子の受光による信号レベルが低下する等の影響が生じる。したがって、レーザ光のビーム径を調整する場合も、取付現場の状況に合わせて、必要以上にビーム径が拡がり過ぎないように調整することが好ましい。
また、ビーム径調整の際に、受光部へのレーザ光の入射角調整が必要となった場合には、発光部、又は受光部の取付角度を再度調整することとなり、調整作業が煩雑なものとなる。
【0010】
本開示は、受光部におけるレーザ光のビーム径の調整、及び受光部へのレーザ光の入射角の調整を容易にすることができるレーザ式ガス分析計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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