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公開番号
2024146902
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2024056145
出願日
2024-03-29
発明の名称
発光デバイス
出願人
株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類
H10K
50/19 20230101AFI20241004BHJP()
要約
【課題】高精細な表示装置に好適に適用可能なタンデム型発光デバイスを提供する。
【解決手段】第1の電極と、第1の電極に対向する第2の電極と、第1の電極および第2の電極の間に、第1の発光層と、第2の発光層と、を有し、第1の発光層および第2の発光層の間に、第1の層を有し、第1の層のGSP_slope(mV/nm)は、第1の発光層のGSP_slope(mV/nm)と正負の符号が逆の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の電極と、
前記第1の電極に対向する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に、第1の発光層と、第2の発光層と、を有し、
前記第1の発光層および前記第2の発光層の間に、第1の層を有し、
前記第1の層のGSP_slope(mV/nm)は、前記第1の発光層のGSP_slope(mV/nm)と正負の符号が逆の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
基板上に形成された第1の電極と、
前記第1の電極に対向する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に、第1の発光層と、第2の発光層と、を有し、
前記第1の発光層および前記第2の発光層の間に、第1の層を有し、
前記第1の層のGSP_slope(mV/nm)が負の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
【請求項3】
第1の電極と、
前記第1の電極に対向する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に、第1の発光層と、第2の発光層と、を有し、
前記第1の発光層および前記第2の発光層の間に、電子輸送層と、第1の層と、を有し、
前記第1の層のGSP_slope(mV/nm)は、前記電子輸送層のGSP_slope(mV/nm)と正負の符号が逆の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
【請求項4】
基板上に形成された第1の電極と、
前記第1の電極に対向する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に、第1の発光層と、第2の発光層と、を有し、
前記第1の発光層および前記第2の発光層の間に、電子輸送層と、第1の層と、を有し、
前記電子輸送層のGSP_slope(mV/nm)が正の値を示し、
前記第1の層のGSP_slope(mV/nm)が負の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
【請求項5】
基板上に形成された第1の電極と、
前記第1の電極に対向する第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極の間に、第1の発光層と、電子輸送層と、中間層と、および第2の発光層と、を第1の電極側からこの順に有し、
前記中間層は、第1の電極側から第1の層と第2の層をこの順に有し、
前記電子輸送層と前記第1の層は接しており、
前記電子輸送層のGSP_slope(mV/nm)が正の値を示し、
前記第1の層のGSP_slope(mV/nm)が負の値を示す発光デバイス。(ただし、GSP_slope(mV/nm)は、膜の表面の電位がV(mV)、膜厚がd(nm)であるときに、V/dで表されるパラメータである。)
【請求項6】
請求項5において、
前記第2の層が、電荷を発生する層である発光デバイス。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
前記第1の層は、正孔をブロックする機能を有する発光デバイス。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
前記第1の層の電界強度[V/cm]の平方根が600における正孔移動度が、1×10
-8
cm
2
/Vs以下である発光デバイス。
【請求項9】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
前記第1の層が、ピロリジン骨格、ピペリジン骨格またはヘキサヒドロピリミドピリミジン骨格のいずれか一を有する第1の物質を含む発光デバイス。
【請求項10】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
前記第1の層が、第1の物質と第2の物質とを有し、
前記第1の物質がピロリジン骨格、ピペリジン骨格またはヘキサヒドロピリミドピリミジン骨格のいずれか一を有する有機化合物であり、
前記第2の物質が、電子輸送性を有する有機化合物である発光デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、発光デバイスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置(例えば、タッチセンサ)、入出力装置(例えば、タッチパネル)、それらの駆動方法、またはそれらの製造方法を一例として挙げることができる。
【背景技術】
【0003】
表示装置は、様々な用途への展開がなされている。例えば、大型の表示装置の用途として、家庭用のテレビジョン装置(テレビまたはテレビジョン受信機ともいう)、デジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)、及び、PID(Public Information Display)等が、小型の表示装置の用途として、タッチパネルを備えるスマートフォンまたはタブレット端末などの開発が進められている。
【0004】
また同時に、表示装置はその高精細化も進められている。高精細な表示装置が要求される機器としては、例えば、仮想現実(VR:Virtual Reality)、拡張現実(AR:Augmented Reality)、代替現実(SR:Substitutional Reality)、及び、複合現実(MR:Mixed Reality)向けの機器が開発されている。
【0005】
表示装置に用いられる表示素子としては、発光デバイス(発光素子ともいう)の開発が盛んに進められている。エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELと記す)現象を利用した発光デバイス(ELデバイス、EL素子ともいう)、特に有機化合物を主として用いた有機ELデバイスは、薄型軽量化が容易である、入力信号に対し高速に応答可能である、直流定電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有することから、表示装置に好適である。
【0006】
有機ELデバイスを用い、より高精細な発光装置を得るために、メタルマスクを用いた蒸着法に代わって、フォトレジストなどを用いたフォトリソグラフィ法による有機層のパターニングが研究されている。フォトリソグラフィ法を用いることによって、EL層の間隔が数μmという高精細な表示装置を得ることができる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2018-521459号公報
国際公開第2021/045178号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以前より有機ELデバイスのEL層は、水、酸素などの大気成分に曝されると初期特性や信頼性に影響が出ることが知られており、その取扱いは真空に近い雰囲気で行われることが常識であった。特に、電子注入層、またはタンデム構造を有する発光デバイスの中間層における電荷発生層には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、もしくはこれらの化合物が用いられるが、これらの金属および化合物は水または酸素との反応性が非常に高く、EL層の表面が大気中に曝されると瞬く間に劣化してしまい、電子注入層、または電荷発生層として機能しなくなってしまう。
【0009】
しかし、上述のようにフォトリソグラフィ法により加工を行う過程においては、どうしてもEL層の表面を大気中に曝す必要がある。
【0010】
ここで、電子注入層に用いることが可能な有機化合物として上記アルカリ金属またはアルカリ土類金属、もしくはこれらの化合物に代わり、1,1’-ピリジン-2,6-ジイル-ビス(1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン)(略称:hpp2Py)が知られている。hpp2Pyは、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属またはこれらの化合物のように、大気に曝されても劣化がしにくいため、工程中に大気曝露が存在するフォトリソグラフィ法により加工を行う工程を経た発光デバイスに用いたとしても、発光デバイスの劣化が起こりにくい。
(【0011】以降は省略されています)
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