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公開番号2024126966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035764
出願日2023-03-08
発明の名称燃料供給装置
出願人株式会社ジャパンエンジンコーポレーション
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F02M 37/00 20060101AFI20240912BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】タンクを空の状態にしたい場合において、タンク内から無駄に排除される液化ガス燃料の残量を低減できる燃料供給装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様である燃料供給装置は、液化ガス燃料を貯蔵するタンクと、燃料供給源からタンクに通じる入口管を開閉する入口弁と、タンクから舶用内燃機関へ液化ガス燃料を送出する燃料送出部と、タンク内の液化ガス燃料の液面レベルを検出するレベル検出部と、供給モードに応じてタンク内の液化ガス燃料の液面レベルを制御する制御部とを備える。制御部は、供給モードが通常モードの場合、液面レベルの検出値をもとに液化ガス燃料の液面レベルを所定範囲内に制御し、供給モードが減量モードの場合、入口弁を閉駆動させるとともに、液面レベルの検出値をもとに液化ガス燃料の液面レベルを所定範囲よりも低い最下限レベルまで低下させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
船舶に搭載された舶用内燃機関によって消費される液化ガス燃料を貯蔵するタンクと、
前記液化ガス燃料の供給源から前記タンクに通じる入口管を開閉する入口弁と、
前記タンクから前記舶用内燃機関に通じる供給管を介して、前記液化ガス燃料を前記舶用内燃機関へ送出する燃料送出部と、
前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを検出するレベル検出部と、
前記液化ガス燃料の供給モードとして通常モードと減量モードとを択一的に選択し、選択した前記供給モードに応じて、前記レベル検出部による前記液面レベルの検出値をもとに、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記供給モードが前記通常モードである場合、前記液面レベルの検出値をもとに、前記入口弁および前記燃料送出部の少なくとも一つを制御して、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを所定の範囲内に制御し、
前記供給モードが前記減量モードである場合、前記入口管を閉じるように前記入口弁を制御するとともに、前記液面レベルの検出値をもとに、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを前記所定の範囲よりも低い最下限レベルまで低下させる、
ことを特徴とする燃料供給装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記供給モードが前記減量モードである場合、前記入口管を閉じるように前記入口弁を制御するとともに、前記液面レベルの検出値が前記最下限レベル以下になったとき、前記舶用内燃機関への前記液化ガス燃料の送出を停止するように前記燃料送出部を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
【請求項3】
前記タンクから前記船舶の補機に通じる連通管と、
前記連通管を開閉する開閉弁と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記供給モードが前記通常モードである場合、前記連通管を閉じるように前記開閉弁を制御し、
前記供給モードが前記減量モードである場合、前記連通管を開くように前記開閉弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記供給モードが前記減量モードである場合、前記連通管を開くように前記開閉弁を制御するとともに、前記舶用内燃機関への前記液化ガス燃料の送出を停止するように前記燃料送出部を制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載の燃料供給装置。
【請求項5】
警報を発する警報部をさらに備え、
前記制御部は、
前記供給モードが前記通常モードである場合、前記液面レベルの検出値が前記所定の範囲における液面レベルの下限である第1下限レベル未満に低下したときに警報を発するように、前記警報部を制御し、
前記供給モードが前記減量モードである場合、前記液面レベルの検出値が前記第1下限レベル未満に低下しても警報を発しないように、前記警報部を制御する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の燃料供給装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記供給モードが前記通常モードである場合、前記液面レベルの検出値が前記第1下限レベルよりも低い液面レベルである第2下限レベル以下に低下したときに、前記タンクからの前記液化ガス燃料の送出を停止させ、
前記供給モードが前記減量モードである場合、前記液面レベルの検出値が前記第2下限レベル以下であっても、前記タンクからの前記液化ガス燃料の送出を停止させない、
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料供給装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記供給モードが前記通常モードである場合、前記供給源から前記タンクへの前記液化ガス燃料の供給が停止しているときに、前記タンクからの前記液化ガス燃料の送出を停止させ、
前記供給モードが前記減量モードである場合、前記供給源から前記タンクへの前記液化ガス燃料の供給が停止しても、前記タンクからの前記液化ガス燃料の送出を停止させない、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の燃料供給装置。
【請求項8】
前記供給モードとして前記通常モードまたは前記減量モードを指定する指定信号を前記制御部に入力する入力部をさらに備え、
前記制御部は、前記入力部からの前記指定信号に基づいて、前記通常モードまたは前記減量モードを選択する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の燃料供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、船舶の分野においては、二酸化炭素の排出量を削減するために、従来の化石燃料を代替する代替燃料として液化ガス燃料を適用可能な舶用内燃機関が開発されつつある。ここでいう液化ガス燃料とは、例えばアンモニア、メタノールまたは液化石油ガス(LPG)等、化石燃料に比べて燃焼時における二酸化炭素の排出量が少ない燃料である。このような舶用内燃機関を搭載する船舶には、液化ガス燃料を舶用内燃機関へ供給する燃料供給装置が設けられている。
【0003】
船舶の燃料供給装置は、一般に、タンクおよびポンプ等の装置を備え、舶用内燃機関の運転に必要な液化ガス燃料をタンク内に貯蔵し、ポンプの作用により、タンクから配管を通じて舶用内燃機関へ液化ガス燃料を供給する。舶用内燃機関は、燃料供給装置から供給された液化ガス燃料を消費(専焼または化石燃料と混焼)して、船舶の推進力を発生させる。
【0004】
また、船舶の燃料供給装置に対しては、定期的にメンテナンスが行われる。燃料供給装置のメンテナンスでは、例えば、船舶がドックに入った後、燃料供給装置のタンク等の装置内部が作業者によって点検される。このため、燃料供給装置のメンテナンスに際しては、燃料供給装置のタンク等に残存する液化ガス燃料を事前に排除する必要がある。しかしながら、たとえ燃料供給装置のメンテナンスを行うためであっても、燃料供給装置から上記のように排除された液化ガス燃料は、舶用内燃機関等に有効利用されず、無駄に処分(産業廃棄物扱いで廃棄処分)されることになる。このような液化ガス燃料の無駄を低減する観点から、例えば船舶がドック等に向かって航行中に、燃料供給装置は、タンクから舶用内燃機関へ液化ガス燃料を供給して、当該タンク内の液化ガス燃料を使い切ることが好ましい。
【0005】
例えば、タンク内の液化ガス燃料を有効に使い切るための従来技術として、液体アンモニアを貯蔵するアンモニアタンクを複数備えた供給システムが開示されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の供給システムでは、複数のアンモニアタンクのうち、使い切り対象のアンモニアタンクからの液体アンモニアがアンモニアガスに気化され、当該アンモニアガスが脱硝装置へ供給される。その後、上記使い切り対象のアンモニアタンク内の液体アンモニアを使い切った時点で、液体アンモニアの供給源が別のアンモニアタンクに切り替えられ、上記脱硝装置へのアンモニアガスの供給が継続して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4854466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、海洋上を航行する船舶の燃料供給装置においては、船舶の揺動に伴いタンク内の液化ガス燃料の液面が変動し易く、これに起因して、タンクから配管を通じてポンプ内に気体が混入する現象、所謂、エア噛みが発生する可能性がある。上記エア噛みは、液化ガス燃料の供給において阻害要因となるから、タンク内には、上記エア噛みを発生させる程の液面変動が起こらないように、十分な量の液化ガス燃料を貯蔵する必要がある。このため、燃料供給装置のメンテナンスに際して、タンク内の液化ガス燃料を使い切ることは難しく、タンク内から事前に排除しなければならない液化ガス燃料の残量(すなわち、無駄に処分される液化ガス燃料の量)を低減することは困難である。
【0008】
また、船舶の燃料供給装置においては、特許文献1に記載されるようにタンクおよび供給系統を各々複数設ける場合、船舶内という限られた空間がタンク等の大型な装置によって圧迫されるため、装置の設置自体が困難であり、設置に要するコストも大きいという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、メンテナンス前等、タンクを空の状態にしたい場合において、タンク内から無駄に排除される液化ガス燃料の残量を低減することができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る燃料供給装置は、船舶に搭載された舶用内燃機関によって消費される液化ガス燃料を貯蔵するタンクと、前記液化ガス燃料の供給源から前記タンクに通じる入口管を開閉する入口弁と、前記タンクから前記舶用内燃機関に通じる供給管を介して、前記液化ガス燃料を前記舶用内燃機関へ送出する燃料送出部と、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを検出するレベル検出部と、前記液化ガス燃料の供給モードとして通常モードと減量モードとを択一的に選択し、選択した前記供給モードに応じて、前記レベル検出部による前記液面レベルの検出値をもとに、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記供給モードが前記通常モードである場合、前記液面レベルの検出値をもとに、前記入口弁および前記燃料送出部の少なくとも一つを制御して、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを所定の範囲内に制御し、前記供給モードが前記減量モードである場合、前記入口管を閉じるように前記入口弁を制御するとともに、前記液面レベルの検出値をもとに、前記タンク内の前記液化ガス燃料の液面レベルを前記所定の範囲よりも低い最下限レベルまで低下させる、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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