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公開番号2024117685
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023120429,2023022989
出願日2023-07-25,2023-02-17
発明の名称きのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法
出願人株式会社森羊土,農事組合法人丸宮ファーム
代理人個人
主分類C05F 17/00 20200101AFI20240822BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】きのこの廃培地を発酵乾燥することで得られる資材は、飼料、敷料や発酵剤などとして用いることができるが、その合理的な使用方法が提案されていなかった。
【解決手段】きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地発酵乾燥資材を、環境浄化材として、家畜舎に散布する。また、きのこ廃培地発酵乾燥資材を、発酵種菌として、該きのこ廃培地発酵乾燥資材に比して大容量のきのこ廃培地に分散するように混合し、水はけの良い場所の地面に野積み状態に堆積して前記大容量のきのこ廃培地を発酵乾燥させて野積み堆肥を生産する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地発酵乾燥資材を、発酵種菌として、該きのこ廃培地発酵乾燥資材に比して大容量のきのこ廃培地に分散するように混合し、水はけの良い場所の地面に野積み状態に堆積して前記大容量のきのこ廃培地を発酵乾燥させて野積み堆肥を生産するものであって、前記有用菌が、放線菌と、食用菌である麹菌、納豆菌、酵母菌、乳酸菌のうちの少なくとも一種を含む複合菌であることを特徴とするきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法。
続きを表示(約 80 文字)【請求項2】
前記野積み堆肥を、家畜の糞尿の堆肥化に係る発酵種菌として用いることを特徴とする請求項1記載のきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
きのこ廃培地発酵乾燥資材を得る有機物の乾燥方法として、図1に示すように、有機廃棄物(キノコ廃培地5)を、腐敗発酵を起させないためのアンモニアを発生しない種菌を添加して、発酵槽(ビニールハウス1)内で発酵させて乾燥させる方法であって、腐敗発酵による堆肥化を起させないと共に短時間で発酵させて乾燥させる環境条件とするように、前記発酵槽の床部を、木質板、表面を炭化した木質板の一又は組合せによる床材(床板部2)で設け、該床材と床材の隙間を接着剤で埋めないで空気の通路を作り、該床材による床下を中空4とし、ロータリー型回転刃を備える装置や、スクープ式発酵機の有機物の撹拌移動装置(ロータリー型のかき混ぜ装置3)で前記床部上の前記有機物の切り返しと移動(閉ループ状の軌跡3a)を同時に行い、該有機物を発酵させて乾燥処理する(特許文献1参照)ものが、本願発明者によって提案されている。
【0003】
また、含水有機物の乾燥方法として、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって菌糸が切断されて生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階での含水有機物であるキノコ廃菌床に、好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程と、前記キノコ廃菌床を前記好気性菌によって発酵乾燥させるため、上下又は上側に開放された方形状の外枠ボディによって外形が構成された発酵乾燥用コンテナ装置であって、前記外枠ボディ内に前記キノコ廃菌床が投入される空間を分割するように所要の間隔を置いて起立されて平行に配された複数の仕切壁を備え、該仕切壁は両面の仕切面材を有して内部が上下方向に通気できる中空に設けられると共に、前記仕切面材が線状部と交差する線状部とによって形成される通気性の良好な格子状や網目状に設けられている発酵乾燥用コンテナ装置を用いて、前記キノコ廃菌床を好気性菌の作用によって乾燥させる工程とを有する含水有機物の乾燥方法であって、前記好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程では、前記キノコ廃菌床の掻き出し装置から順次排出されてコンベアに乗って順次貯留場所へ移送される間に前記好気性の種菌を投入する(特許文献2参照)ものが、本願発明者によって提案されている。
【0004】
また、含水有機物の乾燥方法として、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって菌糸が切断されて生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階での含水有機物であるキノコ廃菌床に、好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程と、前記キノコ廃菌床を好気性菌の作用によって乾燥させる工程とを有し、バイオマス粉末燃料や微生物資材として使用できる乾燥物を製造するための含水有機物の乾燥方法であって、前記好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程では、前記キノコ廃菌床の掻き出し装置から順次排出されてコンベアに乗って順次貯留場所へ移送される間に、前記好気性菌の種菌を連続的に投入する(特許文献3参照)ものが、本願発明者によって提案されている。
【0005】
さらに、上記の有機物の乾燥方法などによって得られる有機物発酵乾燥資材(発酵資材)を利用する物として、きのこの人工栽培における使用済の菌床であるきのこ廃培地を、栽培瓶より掻き出した直後で少なくも雑菌の増殖が始まる前に、該きのこ廃培地にアンモニア臭を発生させないでアミノ酸を生成する発酵を行う有用菌を投入することによって急速に発酵・乾燥させて得られる発酵資材が、きのこ培地の栄養資材の一部として配合されていることを特徴とするきのこ栽培用培地(特許文献4参照)が、本願発明者によって提案されている。
【0006】
また、含水有機物の乾燥固形化方法として、粉状や粒状又はそれらの集合物の雑菌に汚染されていない含水有機物に、好気性菌を接種する菌付け工程と、前記含水有機物を、前記好気性菌の繁殖による乾燥作用によって、該好気性菌の生長が鈍化する含水率まで乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程によって水分調整がなされた前記含水有機物を、加圧による成形機によって固形状に成形する成形工程とを有する含水有機物の乾燥固形化方法であって、前記含水有機物がキノコ廃菌床であって、前記菌付け工程が、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって、菌糸が切断されてキノコの生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階で、好気性菌の種菌を投入することで行われることを特徴とする(特許文献5参照)ものが、本願発明者によって提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5144884号公報(請求項1)
特許第5295754号公報(請求項1)
特許第5730945号公報(請求項1)
特許第5507235号公報(請求項1)
特許第5405774号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
きのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法に関して解決しようとする問題点は、きのこの廃培地を発酵乾燥することで得られる資材は、飼料、敷料や発酵剤などとして用いることができるが、微量の使用で優れた効果を得ることができる合理的な使用方法が提案されていなかった。
【0009】
そこで本発明の目的は、微量のきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用で優れた効果を得ることができる合理的なきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかるきのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法の一形態によれば、きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地発酵乾燥資材を、環境浄化材として、家畜舎に散布することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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