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公開番号2024108354
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012669
出願日2023-01-31
発明の名称有機発光素子
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類H10K 50/16 20230101AFI20240805BHJP()
要約【課題】発光層の陰極側に該発光層に接して隣接層を有する有機発光素子において、高い発光効率と低い素子電圧との両立を図る。
【解決手段】ホスト材料と発光ドーパント材料とを有する発光層の陰極側に、該発光層に接して隣接層を有する有機発光素子において、隣接層をバンドギャップが3.0eV以下の隣接層材料で構成し、隣接層材料の発光スペクトルのピーク波長のエネルギー値と、ホスト材料の吸収スペクトルの最も長波長側のピーク波長のエネルギー値との差が0.15eVとなる材料を選択する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された発光層と、前記発光層の前記陰極側に、前記発光層と接して配置された隣接層と、を有する有機発光素子であって、
前記発光層は、ホスト材料と発光ドーパント材料とを有し、
前記隣接層は、バンドギャップが3.0eV以下の隣接層材料を有し、
前記隣接層材料の発光スペクトルのピーク波長のエネルギー値と、前記ホスト材料の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯のピーク波長のエネルギー値との差が0.15eV以下であることを特徴とする有機発光素子。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記隣接層材料の発光スペクトルのピーク波長のエネルギー値と、前記ホスト材料の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯のピーク波長のエネルギー値との差が0.10eV以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項3】
前記ホスト材料のHOMOのエネルギー準位をHOMOh、前記隣接層材料のHOMOのエネルギー準位をHOMOaとした時、HOMOh>HOMOaであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項4】
発光色が赤色であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
前記ホスト材料が分子構造内にペリレン部位を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項6】
前記発光ドーパント材料が分子構造内にペリレン部位を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項7】
前記隣接層材料が炭化水素のみからなることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項8】
前記隣接層材料が分子構造内にピレン部位を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項9】
複数の画素を有し、前記複数の画素の少なくとも一つが、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の有機発光素子と、前記有機発光素子に接続されたトランジスタと、を有することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、前記撮像素子が撮像した画像を表示する表示部と、を有し、
前記表示部は請求項1乃至8のいずれか一項に記載の有機発光素子を有することを特徴とする撮像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子、及び該有機発光素子を有する各種機器、装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子(「有機エレクトロルミネッセンス素子」、或いは「有機EL素子」と称する場合が有る)は、陽極/発光層/陰極を基本構造とする積層構造からなり、陽極からのホールと陰極からの電子が発光層で再結合することにより発光する。発光効率や耐久特性の向上を目的として、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/電子ブロック層/発光層/ホールブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、というような多層構成が用いられることがある。ここでホールブロック層は発光層からホールが陰極側に漏れ、発光効率が低下してしまうのを防ぐ目的で発光層の陰極側に接して用いられる。
発光層の陰極側に接する層(以下、「隣接層」と記す)がホールブロック層として機能する為には、発光層のホスト材料のHOMO準位よりも隣接層のHOMO準位が小さいことが必要である。ホスト材料のHOMO準位よりも隣接層のHOMO準位が大きいと、ホールブロック性がなくなり、ホールが隣接層に漏れ、発光層ではなく隣接層で再結合が起き、発光効率が低下する。隣接層は、ホスト材料と比べてHOMO準位が小さいほどホールブロック性能が高い。
特許文献1には、ホールブロック層としてクリセン部位を分子構造内に含む材料を用いた有機発光素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-58497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように隣接層をホールブロック層として機能させ、発光効率の高い素子を得るにはHOMO準位が小さい材料を選定する必要があるが、一般的にクリセン部位を分子構造内に含むようなHOMO準位が小さい材料は、バンドギャップが広い材料が多く、LUMO準位が大きくなる傾向がある。LUMO準位が大きい材料を隣接層に用いると、陰極からの電子が隣接層に入りにくくなり、素子の電圧が高くなる。つまり、隣接層の選定においては、高い発光効率と低い素子電圧を両立することが課題となっている。
本発明の課題は、発光層の陰極側に該発光層に接して隣接層を有する有機発光素子において、高い発光効率と低い素子電圧との両立を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の有機発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置された発光層と、前記発光層の前記陰極側に、前記発光層と接して配置された隣接層と、を有する有機発光素子であって、
前記発光層は、ホスト材料と発光ドーパント材料とを有し、
前記隣接層は、バンドギャップが3.0eV以下の隣接層材料を有し、
前記隣接層材料の発光スペクトルのピーク波長のエネルギー値と、前記ホスト材料の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯のピーク波長のエネルギー値との差が0.15eV以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、高い発光効率と低い素子電圧とを両立した有機発光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
(a)本発明の有機発光素子の一実施形態の断面模式図である。(b)本発明の有機発光素子における発光層と隣接層のエネルギー準位を模式的に表したエネルギーダイヤグラムである。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る表示装置の模式図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る電子機器の模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る折り曲げ可能な表示装置の模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る車両用灯具を有する自動車の模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例で、撮像装置を有する形態を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例と、その露光光源の一例を示す模式図である。
(a)本発明の実施例、比較例で用いた隣接層材料の発光スペクトルである。(b)本発明の実施例で用いた隣接層材料の発光スペクトルである。
(a)本発明の実施例で用いた隣接層材料の発光スペクトルである。(b)本発明の比較例で用いた隣接層材料の発光スペクトルである。
本発明の比較例で用いた隣接層材料の発光スペクトルである。
(a)本発明の比較例で用いたホスト材料の吸収スペクトルである。(b)本発明の比較例で用いたホスト材料の吸収スペクトルである。
(a)本発明の実施例、比較例で用いたホスト材料の吸収スペクトルである。(b)本発明の実施例で用いたホスト材料の吸収スペクトルである。
本発明の実施例で用いたホスト材料の吸収スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の有機発光素子は、陽極と、陰極と、該陽極と陰極との間に発光層を有し、さらに、該発光層の陰極側に、該発光層に接して隣接層を有し、発光層はホスト材料と発光ドーパント材料(以下、「ドーパント材料」と記す)とを有している。以下、本発明の特徴及び好ましい実施形態について説明する。
【0009】
〔1〕本発明において、隣接層は、バンドギャップが3.0eV以下の隣接層材料を有し、さらに、該隣接層材料の発光スペクトルのピーク波長のエネルギー値と、上記ホスト材料の吸収スペクトルの最も長波長側のピーク波長のエネルギー値との差が0.15eV以下である。係る特徴により、本発明の有機発光素子は、素子の電圧が低く、高い発光効率が得られる。以下に、図1を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1(a)は本発明の有機発光素子における一実施形態の断面模式図である。本発明の有機発光素子は図1(a)に示すように、陽極2と陰極10との間に発光層6と隣接層7とを少なくとも有し、発光層6はホスト材料と発光ドーパント材料とを有する。発光層6に対して隣接層7は陰極10側に接している。
(【0011】以降は省略されています)

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