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公開番号2024085289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199746
出願日2022-12-14
発明の名称ハイブリッド車
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類F02D 41/30 20060101AFI20240619BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】リーンインバランスの検出精度を向上させてより適切に対処する。
【解決手段】カウンタが互いに同一値のときの慣性トルクおよび共振影響トルクの和をエンジンの出力トルクとして演算し、出力トルクの変動量に基づいて何れかの気筒の燃料噴射量が他気筒の燃料噴射量に比して少なくなっているリーンインバランスが生じているか否かを判定し、リーンインバランスが生じていると判定したときには、その何れかの気筒の目標噴射量を他気筒の目標噴射量に比して増量する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
気筒ごとに燃料噴射弁を有するエンジンと、モータと、前記エンジンのクランクシャフトに入力側が接続されると共に前記モータの回転子に出力側が接続されたねじれ要素と、前記クランクシャフトのクランク角を検出する第1センサと、前記回転子の回転位置を検出する第2センサと、前記クランク角に基づいて前記エンジンを制御する第1制御装置と、前記回転位置に基づいて前記モータを制御する第2制御装置と、を備えるハイブリッド車であって、
前記第1制御装置は、前記気筒ごとに、目標噴射量に基づいて前記燃料噴射弁から燃料を噴射するように前記燃料噴射弁を制御し、
前記第1制御装置は、前記クランク角が所定角度だけ回転するごとに切り替わるカウンタを前記第2制御装置に送信すると共に、前記カウンタが切り替わるごとに、前記クランク角に基づいて前記エンジンの回転角速度を演算すると共に前記エンジンの回転角速度に基づいて前記エンジンの慣性トルクを演算し、
前記第2制御装置は、前記カウンタが切り替わるごとに、前記回転位置に基づいて前記モータの回転角速度を演算すると共に前記モータの回転角速度に基づいて前記ねじれ要素のねじれ共振に基づく前記ねじれ要素の出力側の共振影響トルクを演算して前記第1制御装置に送信し、
前記第1制御装置は、前記カウンタが互いに同一値のときの前記慣性トルクおよび前記共振影響トルクの和を前記エンジンの出力トルクとして演算し、前記出力トルクの変動量に基づいて何れかの気筒の燃料噴射量が他気筒の燃料噴射量に比して少なくなっているリーンインバランスが生じているか否かを判定し、前記リーンインバランスが生じていると判定したときには、前記何れかの気筒の前記目標噴射量を前記他気筒の前記目標噴射量に比して増量する、
ハイブリッド車。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
請求項1記載のハイブリッド車であって、
前記第1制御装置は、前記気筒ごとに膨張行程の少なくとも一部の前記出力トルクの平均である平均出力トルクを演算し、対象気筒の前記平均出力トルクから前記対象気筒よりも所定点火前の気筒の前記平均出力トルクを減じて前記出力トルクの変動量を演算する、
ハイブリッド車。
【請求項3】
請求項2記載のハイブリッド車であって、
前記第1制御装置は、前記リーンインバランスが生じているときには、前記何れかの気筒の前記目標噴射量を前記他気筒の前記目標噴射量に比して、前記出力トルクの変動量または前記出力トルクの変動量の平均値が負側に大きいほど増量する、
ハイブリッド車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ハイブリッド車に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては、気筒ごとに燃料噴射弁を設けられた内燃機関の制御装置において、回転計測手段と気筒間回転差算出手段と噴射量補正手段と気筒間回転差平均化手段とトルク調整手段とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、回転計測手段は、各気筒ごとに所定のクランク角度間の回転速度を計測する。気筒間回転差算出手段は、計測された回転速度から今回爆発気筒と前回爆発気筒との回転速度の差を算出する。噴射量補正手段は、冷機始動後に、算出された気筒間の回転速度の差に応じて全気筒の燃料噴射弁の平均噴射量を調整する。気筒間回転差平均化手段は、算出された気筒間の回転速度の差を気筒ごとに平均化する。トルク調整手段は、算出された気筒間の回転速度の差の平均値をゼロに近づけるように各気筒のトルクを調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-281236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンジンのクランクシャフトがねじれ要素を介してモータに接続されている場合、ねじれ要素のねじれ共振に基づくねじれ要素の出力側の共振影響トルクがエンジンのトルクの変動(挙動)に影響を与え得るため、ねじれ共振の影響を排除してエンジンのトルクを演算することが求められている。エンジンを制御する第1制御装置が、モータを制御する第2制御装置からねじれ要素のねじれ角の情報を通信により受信してねじれ共振成分を演算する場合、通信遅れの影響により、ねじれ共振成分の演算精度が低下し、エンジンのトルクの演算精度が低下する可能性がある。このため、何れかの気筒の燃料噴射量が他気筒の燃料噴射量に比して少なくなっているリーンインバランスの検出精度が低下し、リーンインバランスが生じているときに、十分な対処を行なえない可能性がある。
【0005】
本開示のハイブリッド車は、リーンインバランスの検出精度を向上させてより適切に対処することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のハイブリッド車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示のハイブリッド車は、気筒ごとに燃料噴射弁を有するエンジンと、モータと、前記エンジンのクランクシャフトに入力側が接続されると共に前記モータの回転子に出力側が接続されたねじれ要素と、前記クランクシャフトのクランク角を検出する第1センサと、前記回転子の回転位置を検出する第2センサと、前記クランク角に基づいて前記エンジンを制御する第1制御装置と、前記回転位置に基づいて前記モータを制御する第2制御装置と、を備えるハイブリッド車であって、前記第1制御装置は、前記気筒ごとに、目標噴射量に基づいて前記燃料噴射弁から燃料を噴射するように前記燃料噴射弁を制御し、前記第1制御装置は、前記クランク角が所定角度だけ回転するごとに切り替わるカウンタを前記第2制御装置に送信すると共に、前記カウンタが切り替わるごとに、前記クランク角に基づいて前記エンジンの回転角速度を演算すると共に前記エンジンの回転角速度に基づいて前記エンジンの慣性トルクを演算し、前記第2制御装置は、前記カウンタが切り替わるごとに、前記回転位置に基づいて前記モータの回転角速度を演算すると共に前記モータの回転角速度に基づいて前記ねじれ要素のねじれ共振に基づく前記ねじれ要素の出力側の共振影響トルクを演算して前記第1制御装置に送信し、前記第1制御装置は、前記カウンタが互いに同一値のときの前記慣性トルクおよび前記共振影響トルクの和を前記エンジンの出力トルクとして演算し、前記出力トルクの変動量に基づいて何れかの気筒の燃料噴射量が他気筒の燃料噴射量に比して少なくなっているリーンインバランスが生じているか否かを判定し、前記リーンインバランスが生じていると判定したときには、前記何れかの気筒の前記目標噴射量を前記他気筒の前記目標噴射量に比して増量することを要旨とする。
【0008】
本発明のハイブリッド車では、第1制御装置は、カウンタが互いに同一値のときの慣性トルクおよび共振影響トルクの和をエンジンの出力トルクとして演算し、出力トルクの変動量に基づいて何れかの気筒の燃料噴射量が他気筒の燃料噴射量に比して少なくなっているリーンインバランスが生じているか否かを判定し、リーンインバランスが生じていると判定したときには、その何れかの気筒(燃料噴射量が少なくなっているリーン気筒)の目標噴射量を他気筒の目標噴射量に比して増量する。したがって、同期を取った慣性トルクおよび共振影響トルクを用いてエンジンの出力トルクを演算するから、エンジンの出力トルクの演算精度を向上させることができる。そして、出力トルクの変動量に基づいてリーンインバランスが生じているか否かを判定するから、リーンインバランスが生じているときの検出精度を向上させることができる。さらに、何れかの気筒(リーン気筒)の目標噴射量を他気筒の目標噴射量に比して増量するから、気筒間の燃料噴射量のズレ(空燃比のズレ)を抑制することができる。即ち、リーンインバランスの検出精度を向上させてより適切に対処することができる。
【0009】
本発明のハイブリッド車において、前記第1制御装置は、前記気筒ごとに膨張行程の少なくとも一部の前記出力トルクの平均である平均出力トルクを演算し、対象気筒の前記平均出力トルクから前記対象気筒よりも所定点火前の気筒の前記平均出力トルクを減じて前記出力トルクの変動量を演算してもよい。この場合、前記第1制御装置は、前記リーンインバランスが生じているときには、前記何れかの気筒の前記目標噴射量を前記他気筒の前記目標噴射量に比して、前記出力トルクの変動量または前記出力トルクの変動量の平均値が負側に大きいほど増量してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態のハイブリッド車20の概略構成図である。
エンジン22の概略構成図である。
エンジン22の出力トルクTeの演算処理を説明するための説明図である。
診断処理の一例を示すフローチャートである。
増量補正係数マップの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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