TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024080146
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193078
出願日2022-12-01
発明の名称洋上エネルギー貯留装置及び洋上エネルギー貯留システム
出願人個人
代理人弁理士法人 楓国際特許事務所
主分類F03G 3/00 20060101AFI20240606BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】再生可能エネルギーの有効利用を可能とする洋上エネルギー貯留装置を提供する。
【解決手段】洋上エネルギー貯留装置は、浮遊状態で海洋の海面に設けられるプラットフォームと、このプラットフォームの下部に分布して設けられた複数のエネルギー貯留装置と、を備える。複数のエネルギー貯留装置それぞれは海洋中で浮力を発生させ、プラットフォームを上下方向に安定させた状態で浮遊させる。複数のエネルギー貯留装置それぞれは、第1水槽と、第2水槽と、第1水槽と第2水槽とを連通する単一又は複数の連通路と、第2水槽から第1水槽へ連通路を通って揚水する電動揚水機と、記第1水槽から第2水槽へ連通路を通って流れる落水によって発電する発電機とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ケーソン及びワイヤーケーブルを利用しない浮遊状態で海洋の海面に設けられるプラットフォームと、このプラットフォームの下部に設けられて前記海洋の海中に沈められ、前記海面に沿って傾きが抑制されるような復元力が生じるように分散配置された複数のエネルギー貯留装置と、を備え、
前記複数のエネルギー貯留装置それぞれは前記海中で浮力を発生させ、
前記複数のエネルギー貯留装置の前記分散配置により、前記複数のエネルギー貯留装置の浮力で、前記プラットフォーム又は下記インバースダムの喫水線の傾きを安定化させた状態で浮遊させ、
前記プラットフォームは、前記海洋における位置を検知する、測位衛星による位置検知装置と、前記海洋での位置を所定位置に保つ推力発生装置とを備え、
前記複数のエネルギー貯留装置それぞれは、
前記海中に設置され、水を貯留する所定容積の第1水槽と、
前記海中に設置され、前記第1水槽より下部に配置され、水を貯留する所定容積の第2水槽と、
前記第1水槽と前記第2水槽とを連通する単一又は複数の連通路と、
前記第2水槽から前記第1水槽へ前記連通路を通って揚水する電動揚水機と、
前記第1水槽から前記第2水槽へ前記連通路を通って流れる落水によって発電する発電機と、
を有して、
前記電動揚水機に入力される電力エネルギーで、前記電動揚水機が前記第2水槽内の水を前記第1水槽へ揚水することで、前記電力エネルギーを重力エネルギーに変換し、前記第1水槽から前記第2水槽への前記落水により前記発電機が前記重力エネルギーを電力エネルギーに変換する、
洋上エネルギー貯留装置。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記プラットフォームは、海洋又は遠方の陸地に設けられたマイクロ波送電装置から送電されるマイクロ波電力を長距離受電して前記蓄積を行うプラットフォーム側マイクロ波受電装置を備える、
請求項1に記載の洋上エネルギー貯留装置。
【請求項3】
前記プラットフォームは、前記発電機による発電電力を海洋の船舶又は遠方の陸地に設けられた受電装置へマイクロ波で長距離送電するプラットフォーム側マイクロ波送電装置と、を備える、
請求項1又は2に記載の洋上エネルギー貯留装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の洋上エネルギー貯留装置と、
船舶に対するコンテナの積み込み及び積み下ろしを行うクレーン並びに船舶の着岸設備を含む港湾設備と、を備える、
洋上エネルギー貯留システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の洋上エネルギー貯留装置と、
前記海洋に浮遊して太陽光エネルギーで発電する太陽光発電装置、又は前記海洋に浮遊して前記海洋の波力で発電する波力発電装置を備え、前記太陽光発電装置又は前記波力発電装置による発電電力を前記プラットフォームへ供給する電力供給手段を備える、
洋上エネルギー貯留システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は海洋の再生可能エネルギーを高効率で利用できるようにする洋上エネルギー貯留装置及び洋上エネルギー貯留システムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
海洋の再生可能エネルギーは太陽光、風力、波力等である。これら再生可能エネルギーの効率的利用は温室効果ガスの削減とエネルギー安全保障の大幅な改善に繋がる。
【0003】
また、一般的に再生可能エネルギーは環境の影響を受けやすく不安定であるので、海洋の再生可能エネルギーを高効率で利用できるようにするために、平常時に大容量の電力を貯蔵しておき、電力使用率が高いときに大電力を供給したり、災害発生時などの非常時に電力を安定して供給したりする技術が望まれている。特許文献1には、簡単な構成で所定量の電力を貯蔵できると共に、高効率で水力発電して高品質な電力を必要に応じて安定して供給することのできる電力貯蔵システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5787943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示されている電力貯蔵システムによれば、沿岸の近傍に設けられた原子力発電所や火力発電所等と共に用いられることにより、平常時には大容量の電力を貯蔵しておき、電力使用率が高いときや、災害などの非常時には、貯蔵された大容量の電力を安定して供給できる。また、発電電力が時間的に不安定な太陽光エネルギーや風力エネルギー等の再生エネルギーを安定化できるので、再生可能エネルギーの導入拡大にも貢献できる。
【0006】
ところが、原子力発電所や火力発電所等の通常発電所は発熱部の冷却が必須である。その冷却のために海水の利用が適していて、これら発電所は海岸線に沿った土地に設けることは合理的である。また、電力需要家はマクロ的には海岸線に沿った位置で電力を使用する。これら電力需要家への電力伝送路が短くて済むので、電力伝送路での電力損失を抑制する意味でも発電所は海岸線に沿った土地に設けることが有効である。
【0007】
一方、現在構築されている太陽光、風力、波力等の再生可能エネルギーの利用については次に列挙するような基本的な限界要因がある。
【0008】
(1)太陽光による植物や植物プランクトンの光合成を除いて、殆どのエネルギーは一旦熱エネルギー変換され、3次元的な温度分布と非熱平衡状態が利用可能なエネルギーを生み出す。太陽光は、地上、海中、大気中の動植物に光と温度を与えるが、太陽光を受ける太陽光発電装置のための受光域が我々の住居域に近いと、そのことで我々の住環境が劣化するので自ずと利用限界がある。
【0009】
(2)高効率で電力変換可能な再生可能エネルギーは薄く広く且つ偏在しているため、大きな空間利用が前提となる。すなわち、動植物空間密度、人口密度による利用限界がある。
【0010】
(3)自然風景や観光地に巨大ないわゆる再エネ構造物が出現することになりやすいので、景観劣化による限界がある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
回転器
2か月前
個人
縦型風力発電
3か月前
東レ株式会社
風車翼
1か月前
個人
風力発電システム
1か月前
株式会社永吉
発電装置
1か月前
個人
バッテリー充電装置
2か月前
個人
浮力と重力を用いた発電装置
3か月前
個人
発電方法および発電システム
3か月前
個人
連段式水・風力発電システム
1か月前
個人
多段式海水発電システム
1か月前
雷電テクノ株式会社
小水力発電用水車
1か月前
個人
水車羽根構造体、及び水車羽根構造
2か月前
個人
潮流発電用の可倒受板式コンベヤ水車
1か月前
トヨタ自動車株式会社
風力発電装置
17日前
株式会社リコー
発電装置
2か月前
個人
動力供給システム及び発電システム
1か月前
上海海事大学
減速帯に基づく道路発電装置
20日前
個人
液体空気を使った発電システムの発明
3日前
個人
浮力発電装置および浮力発電方法
2か月前
株式会社プロスパイラ
推進装置
2か月前
個人
箱形風車型羽根車を用いた大型風力発電システム
2か月前
株式会社IHI
水流発電装置
2か月前
株式会社日本海洋発電
水流発電装置
3か月前
個人
小型風水力発電装置
20日前
個人
バイキング型水力発電装置
4日前
株式会社マツバヤシ
循環型水力発電システム
3日前
株式会社リコー
水力発電装置の製造方法
2か月前
中国電力株式会社
保持装置
2か月前
三鷹光器株式会社
垂直軸風車の過回転防止構造
1か月前
個人
シーソー型水力発電装置
4日前
株式会社中山事務所
波力発電装置及び波力発電方法
1か月前
何乃繊維株式会社
浸透圧発電システムおよび浸透圧発電方法
3か月前
株式会社ブリヂストン
風力発電装置
10日前
三菱重工業株式会社
発電設備及び発電方法
1か月前
株式会社ブリヂストン
風力発電装置
10日前
株式会社ブリヂストン
風力発電装置
10日前
続きを見る