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公開番号2023146015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-12
出願番号2022052980
出願日2022-03-29
発明の名称ヒドラジンの捕集及び誘導体化用の多孔質担体並びにカラム及びそれらの製造方法並びにそれらを用いた測定方法
出願人埼玉県,ジーエルサイエンス株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 20/281 20060101AFI20231004BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】気体中の微量のヒドラジンを簡便に且つ正確に定性、定量すること。
【解決手段】下記式他特定の2式で表される化合物から選ばれる少なくとも一種であるヒドラジン誘導体化試薬が担持されていることを特徴とするヒドラジンの捕集及び誘導体化用の多孔質担体。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2023146015000041.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">50</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">65</com:WidthMeasure> </com:Image>
R1とR2は夫々独立してアルキル基又はフェニル基を表す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(1)から一般式(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種であるヒドラジン誘導体化試薬が担持されていることを特徴とするヒドラジンの捕集及び誘導体化用の多孔質担体。
一般式(1)
TIFF
2023146015000026.tif
50
65


とR

は夫々独立してアルキル基又はフェニル基を表す。
一般式(2)
TIFF
2023146015000027.tif
43
63


とR

は夫々独立してアルキル基又はフェニル基を表す。
一般式(3)
TIFF
2023146015000028.tif
41
62


とR

は夫々独立してアルキル基又はフェニル基を表す。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
一般式(4)から一般式(6)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種であるヒドラジン誘導体化試薬が担持されていることを特徴とするヒドラジンの捕集及び誘導体化用の多孔質担体。
一般式(4)
TIFF
2023146015000029.tif
50
65


とR

は夫々独立して炭素原子数1~3個の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基又はフェニル基を表す。
一般式(5)
TIFF
2023146015000030.tif
43
63


とR

は夫々独立して炭素原子数1~3個の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基又はフェニル基を表す。
一般式(6)
TIFF
2023146015000031.tif
41
62


とR

は夫々独立して炭素原子数1~3個の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基又はフェニル基を表す。
【請求項3】
前記ヒドラジン誘導体化試薬は、4-ジメチルアミノベンズアルデヒド、4-ジエチルアミノベンズアルデヒド、4-ジフェニルアミノベンズアルデヒド、3-ジメチルアミノベンズアルデヒド、2-ジメチルアミノベンズアルデヒドのうちいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質担体。
【請求項4】
前記ヒドラジン誘導体化試薬は、4-ジメチルアミノベンズアルデヒドであることを特徴とする請求項3に記載の多孔質担体。
【請求項5】
前記ヒドラジン誘導体化試薬の前記多孔質担体への担持物質量は、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.156μmol以上であることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の多孔質担体。
【請求項6】
オゾン除去試薬が担持されていることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の多孔質担体。
【請求項7】
前記オゾン除去試薬は、trans-1,2-ビス(4-ピリジル)エチレン、trans-1,2-ビス(2-ピリジル)エチレン、trans-1-(4-ピリジル)-2-(2-ピリジル)エチレン、trans-1-(2-ピリジル)-2-(4-ピリジル)エチレン、cis-1,2-ビス(4-ピリジル)エチレン、cis-1,2-ビス(2-ピリジル)エチレン、cis-1-(4-ピリジル)-2-(2-ピリジル)エチレン、cis-1-(2-ピリジル)-2-(4-ピリジル)エチレンから選択される1種以上であることを特徴とする請求項6に記載の多孔質担体。
【請求項8】
前記オゾン除去試薬は、trans-1,2-ビス(4-ピリジル)エチレンであることを特徴とする請求項7に記載の多孔質担体。
【請求項9】
前記ヒドラジン誘導体化試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.148μmol以上、且つ前記オゾン除去試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.0193μmol以上、又は、前記ヒドラジン誘導体化試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.167μmol以上、且つ前記オゾン除去試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.00966μmol以上であることを特徴とする請求項6から8のうちいずれか1項に記載の多孔質担体。
【請求項10】
前記ヒドラジン誘導体化試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.148μmol~0.181μmol、且つ前記オゾン除去試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.0193μmol~0.193μmol、又は、前記ヒドラジン誘導体化試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.206μmol以上、且つ前記オゾン除去試薬の前記多孔質担体への担持物質量が、前記多孔質担体の表面積1m

あたり0.0193μmol以上であることを特徴とする請求項6から8のうちいずれか1項に記載の多孔質担体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空気中及び大気中を含む気体中のヒドラジンの捕集及び誘導体化用の多孔質担体及びカラムに関し、更にはそれらの製造方法に関し、更にはそれらを用いたヒドラジンの誘導体化物の測定方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ヒドラジンは医薬や農薬の合成原料、燃料、重合反応の触媒、水処理剤等、現代社会において様々な用途に用いられる必要不可欠な化学物質である。しかしその一方で、ヒドラジンは人体に有害な揮発性の化学物質であり、ヒドラジンを使用する際はその作業環境の大気中又は室内空気中のヒドラジンの濃度を管理する必要がある。
【0003】
大気中のヒドラジン濃度の測定方法として、硫酸含浸グラスファイバーフィルターに大気を通気してそのフィルターにヒドラジンを捕集し、捕集したヒドラジンを緩衝液で抽出し、ベンズアルデヒドで誘導体化後に検出器をPhoto Diode Array(PDA)検出器とする高速液体クロマトグラフを用いてヒドラジンの誘導体化物を測定する方法が報告されている(非特許文献1)。
【0004】
又、ピリジン-2-アルデヒドをヒドラジン誘導体化試薬として、更にtrans-1,2-ビス(2-ピリジル)エチレンをオゾン除去のための試薬としてシリカゲルに含浸し、そのシリカゲルを充填したカートリッジカラムを用いて室内空気を通気、ヒドラジンを誘導体化し、検出器をPDA検出器とする高速液体クロマトグラフを用いてヒドラジンの誘導体化物を測定する方法が報告されている(非特許文献2)。
【0005】
又、スチレンジビニルベンゼン共重合体を充填したカートリッジカラムに硫酸及びアスコルビン酸を含浸し、ヒドラジンを添加し、そのカートリッジカラムに大気を通気させ、カートリッジカラムからヒドラジンを溶出後にp-ジメチルアミノベンズアルデヒドを誘導体化試薬としてヒドラジンを誘導体化し、LC-MS/MSを用いてヒドラジンの誘導体化物を測定する方法が報告されている(非特許文献3)。
【0006】
尚、米国環境保護庁(U.S.Environmental Protection Agency(U.S.EPA))は、ヒドラジンに関して、生涯暴露した場合に10万分の1の確率で発がんする濃度レベルであり、これ以下の濃度であれば発がんリスクはほとんど無いとされるレベルを規定している(非特許文献4)。
【0007】
又、添加回収実験におけるスクリーニング検査での回収率の目標は回収率50%以上であるとされている(非特許文献5)。又、環境省総合環境政策局は、化学物質環境実態調査実施の手引きを公表し、調査対象物質の回収率の許容範囲の目安は70~120%であるとしている(非特許文献6)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
厚生労働省 化学物質による労働者の健康障害防止に係るリスク評価検討会 2009年6月 初期リスク評価書No.29(初期) ヒドラジン(ヒドラジン一水和物を含む。)参考4 測定分析法(ばく露実態調査で採用した方法)https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/06/dl/s0630-7br.pdf
第24回 環境化学討論会 講演要旨 P-100 空気中のヒドラジン類のピリジン-2-アルデヒドを用いる誘導体化分析
第27回 環境化学討論会 講演要旨 P-098 誘導体化LC/MS/MS法による大気中ヒドラジンの測定法の検討
U.S.Environmental Protection Agency National Center for Environmental Assessment Integrated Risk Information System(IRIS)Chemical Assessment Summary Hydrazine/Hydrazine sulfate;CASRN302-01-2https://iris.epa.gov/static/pdfs/0352_summary.pdf
BUNSEKI KAGAKU Vol.64,No.7,pp.533-541(2015) LC/MSによる土壌中有機汚染物質のスクリーニング法の開発 -抽出方法及び条件の最適化に関する検討-
環境省総合環境政策局 環境保健部環境安全課 2016年3月 化学物質環境実態調査実施の手引き(平成27年度版)https://www.env.go.jp/chemi/kurohon/tebiki/mat01.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、非特許文献1で開示されている方法では、採気量10Lにおける定量下限が0.00113ppm(1.48μg/m

、25℃)であり、非特許文献4に開示されているように、米国環境保護庁(U.S.Environmental Protection Agency(U.S.EPA))が定めた、生涯暴露した場合に10万分の1の確率で発がんする濃度レベルであり、これ以下の濃度であれば発がんリスクはほとんど無いとされるLevel E-5である0.002μg/m

を定量するためには採気量を膨大な容量に増やす必要があり、実質的にLevel E-5の測定は困難であった。又、硫酸含浸グラスファイバーフィルターでは、大気中にオゾンが存在する条件ではヒドラジンの捕集時にヒドラジンが分解し、測定精度が低下することが懸念されていた。
【0010】
又、非特許文献2で開示されている方法では、大気中にオゾンが存在する条件下でのヒドラジンの捕集時にヒドラジンが分解することによる影響を少なくすることは出来たが、検出濃度が300μg/m

と米国環境保護庁が定めたLevel E-5の濃度レベル0.002μg/m

に比べて高く、又、ピリジン-2-アルデヒドとtrans-1,2-ビス(2-ピリジル)エチレンを含浸させたシリカゲルを作製する工程もロータリーエバポレーターを使用する等煩雑であった。
(【0011】以降は省略されています)

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